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パナソニックの第1四半期は増収増益。車載関連が伸長、テレビなどAV機器も増収
2017年7月31日 18:44
パナソニックは31日、2017年度第1四半期(2017年4月~6月)の連結業績を発表した。売上高は前年同期比5%増の1兆8,653億円、営業利益は17%増の839億円、税引前利益は10%増の820億円、当期純利益は53%増の522億円となった。車載関連事業の伸長などにより、増収増益を達成した。
同社は「B2B事業における成長の中核を担うべく、顧客密着型事業体制の構築」を目的とし、旧AVCネットワークス社を母体に4月1日付で新しい社内分社「コネクティッドソリューションズ社」を設立。車載事業については4月に中国の大連市において車載用リチウムイオン電池の新工場が竣工。車載電池の競争力強化を目指している。
住宅関連事業は、子会社のパナホームへのTOB(株式公開買付け)を6月に完了。今秋以降に予定している完全子会社化を通じて、両社の経営資源を最大限に活用した成長戦略を推進していくという。
国内売上は、アプライアンスのコンシューマ向け販売などの好調により増収。海外売上は、アビオニクスが減収となったが、二次電池などの車載事業が大きく成長した。営業利益は、先行投資などの固定費増加、原材料価格高騰などの減益影響があった一方で、車載・産業分野へのシフトが進むインダストリアル事業などが増収し、損益が改善した。
テレビなどAV機器を含むアプライアンスの売上高は、6,833億円で、前年同期比2%増。日本や中国で堅調に推移したエアコン、日本やアジアで好調な冷蔵庫、テレビなどAV家電の貢献で増収。営業利益は、原材料価格高騰などの影響はあったものの、増販益や合理化効果などで前年同期に比べ増益の450億円となった。
コネクティッドソリューションズの売上高は、2,488億円で、前年同期比100%。スマートフォン向け実装機が好調なプロセスオートメーション、ゼテスを新規連結したモバイルソリューションズなどが増収となったが、航空機需要減少に伴いアビオニクスが大きく減収となった。営業利益は、プロセスオートメーションなどの増販益はあったものの、アビオニクスの減販損の影響が大きく、前年同期に比べ減益の161億円。
オートモーティブ&インダストリアルシステムズの売上高は、6,564億円で前年同期比13%増。フィコサの新規連結に加えて既存商材も伸長したオートモーティブ、車載電池が大きく成長したエナジー、車載・産業向けのデバイスが拡大したインダストリアルが増収となった。営業利益は、先行投資などの固定費増加を増販益によりカバー。前年同期に比べ増益の177億円となった。
2017年度通期の連結業績見通しは、5月11日公表から変更はなく、売上高は前年比6.27%増の7兆8,000億円、営業利益は21.0%増の3,350億円、税引前利益は18.2%増の3,250億円、当期純利益は7.1%増の1,600億円。