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“人工知能を得たかのような”一千万円のハイエンドスピーカー「DIASOUL.AI」

 DIASOUL(ダイヤソウル)は、ハイエンドスピーカーの第2弾モデル「DIASOUL.AI」(ダイヤソウルアイ)を4日に発売した。ペアのスピーカーに、ネットワークコントローラー「NW1」がセットになっており、価格は一千万円。販売はJupiter0が担当。購入者宅に、開発者が設置調整に行き、環境に最適な音質チューニングをしてくれるという。

「DIASOUL.AI」

 DIATONEブランドの三菱電機が開発した、B4Cボロン振動板や、NCV-R振動板を採用しながら、独自のパワード球面波マルチトゥイーター方式などを用いて、「3次元的な空間感、フォーカス感、音響エネルギー感、高S/N感を伴う圧倒的な実在感とリアリティライブ感あるサウンド」の実現を目指しているのが特徴。

 従来モデル「DIASOUL.I」を進化させたのが、新モデル「DIASOUL.AI」となるが、名前の呼び方は「ダイヤソウルアイ」で共通している。新機種を「AI」と名付けたのは、「目の前で人間が歌っているかのように、オーケストラをリアル以上に再現するような、まるで人工知能を得たかのようなイメージで作り上げた」ためだという。

 3ウェイ7スピーカーのフロア型で、ツイータ、ミッドレンジ、ウーファを搭載したキャビネットが、それぞれ独立した構造になっている。これにより、各キャビネットへの相互干渉を防いでいる。

 ツイータのキャビネットは球体。炭化ホウ素を振動板に使い、毎秒12,700mの伝搬速度と、適度な内部損失を持つB4Cボロンツイータを球体上に4基、近接で配置。「パワード球面波マルチトゥイーター方式」と名付けている。これにより、三次元に広がる空間感、空間中の個々の音にピントが合うフォーカス感、音響エネルギー感が両立し、圧倒的な実在感が得られるとする。ユニット径は36mm。

 4基のツイータは、2.7kgの鋼鉄製ベースにダイレクトに取り付けられており、力学的な支点を共通化している。これにより、4基の振動板動作が完全に揃い、音のピントの合ったフォーカス感が得られるという。さらに、ミッドレンジからの振動も4基のツイータブロックが自由に前後する事で回避している。

球体のキャビネットに、4基のツイータを近接配置

 ミッドレンジには、毎秒6,300mの伝搬速度と、紙に近い適度な内部損失を持つNCV-R振動板を採用。170mm径のコーン型で、ユニット数は1基。B4Cボロンツイータとの組み合わせで、可聴帯域に分割振動を生じないフルピストンモーションを実現しているという。

 ミッドレンジの背面には、1.6kgの大型重量マスを配置。スピーカー駆動力の反作用の影響を大幅に低減している。さらに、後述するウーファとの向きを90度変える事で、ウーファの振動がミッドレンジに伝搬するのを抑えている。

 ウーファは、250mm径のユニットを2基、対抗配置した「リアクションキャンセリング・メカニカルジョイント機構」を採用。内部は独立空気室のデュアルキャビネットとなっており、「機械と空気の干渉を徹底排除した」という。ユニットには、17,000ガウスの低歪超強力磁気回路を採用した。

 ウーファは、内蔵するデジタルアンプで駆動するアクティブタイプとなっており、出力は300W×2ch。DSPも搭載し、4パターンのプリセット周波数特性が選べる。

 ツイータとミッドレンジのクロスオーバーネットワークには、外部振動がネットワーク部品に伝搬するのを防ぐため、独自のフローティング機構を採用。メカニカルノイズを徹底排除し、極めて高いSN感を実現したとする。

 ウーファの80Hz以下帯域と、ミッドレンジ以上の帯域分割、そして適切な周波数特性補正ができるというネットワークコントローラー「NW1」も標準で付属する。

ネットワークコントローラー「NW1」

 システム全体の再生周波数帯域は20Hz~60kHz(NW1システム構成)。出力音圧レベルは92dB(2.83V/1m)。インピーダンスは4Ω。外形寸法は420×480×1,280mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は83kg。

 ネットワークコントローラーにはRCAアンバランス、XLRバランスの入出力を各1系統搭載しており、アンバランスかバランスかのどちらかを選んで使用する。出力はツイータ・ミッドレンジ向け。これとは別に、XLRバランスのウーファ向け出力も1系統備えている。

 ネットワークコントローラーの外形寸法は318×385×85mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は7.2kg。