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TAD、ブックシェルフ「TAD-ME1」に新色シルバー。サイドパネルは砂目調塗装

 テクニカル オーディオ デバイセズ ラボラトリーズ(TAD)は、小型のブックシェルフスピーカー「Micro Evolution One TAD-ME1」の新色として、シルバー「TAD-ME1-S」を11月下旬に発売する。価格は1本55万円。同カラーのスタンド「TAD-ST3-S」も同時期発売で、価格はペア20万円。

「Micro Evolution One TAD-ME1」の新色シルバー「TAD-ME1-S」。スタンドもシルバーの「TAD-ST3-S」

 既存のブラックモデル「TAD-ME1-K」(1本50万円)、「TAD-ST3-K」(ペア16万円)より高価なカラーバリエーション。

 スピーカーの「TAD-ME1-S」は、エンクロージャの全周にチタニウムシルバー塗装を施している。一本一本丹念に磨き上げ、高光沢な鏡面仕上げを実現。熟練の職人が17工程で、塗装吹き付け、研磨、最終クリア塗装の磨き上げを行なった。

 サイドのBi-Directional ADSポートを構成する鋼板には、砂目調塗装を採用。「異なる質感の色や素材を組み合わせることで、深い色味で艶気のある精悍なデザインに仕上げた」という。

 塗装以外の仕様はブラックモデルと同じ。ユニット構成は、2.5cm径のツイータと、9cmのミッドレンジの中高域用同軸ユニット「CSTドライバー」と、16cm径ウーファの3ウェイとなる。エンクロージャはバスレフ。

 CSTドライバは、ツイータとミッドレンジの音源位置を揃え、ミッドレンジの振動板をツイータのウェーブガイドの一部として動作させるように設計。クロスオーバーにおける位相特性と指向特性を一致させることで、全体域で自然な減衰特性と指向放射パターンを両立している。

 CST全体で420Hz~60kHzを担当。クロスオーバーは420Hzと2.5kHzに設定されている。スピーカー全体では36Hz~60kHz。出力音圧レベルは85dB。最大入力は150W。インピーダンスは4Ω。

 ツイータには、独自の蒸着法で加工したベリリウム振動板を採用。ミッドレンジの振動板はマグネシウム。

 ミッドレンジとツイータの磁気回路は独立しており、ボイスコイルも個別に搭載。同軸ユニットで、同心円上に配置するため、相互干渉しないように磁気回路は銅のスリーブに入れ、磁気的、機械的にアイソレーションしている。

 ウーファの振動板は、アラミドの織物で作ったものと、もう一枚同じ形状で不織布で作ったものを貼りあわせている。織物には方向性があり、不織布には無いが、2つを組み合わせる事で、強度としなやかさを両立。スムーズな中域特性を実現した。

 バスレフポートのBi-Directional ADSシステムは、エンクロージャの両サイドに穴を空け、その上にパネルを配置。エンクロージャとパネルの間には隙間があり、それがスリット形状のバスレフポートとして機能するもの。

 スピーカーターミナルはバイワイヤリング対応。外形寸法は251×402×411mm(幅×奥行き×高さ)。重量は20kg。