三洋、ジャイロセンサー/ワンセグ搭載ポータブルナビ

-7型液晶など「ゴリラ」3製品。SDカード動画再生も


4月24日発売

標準価格:オープンプライス


 三洋電機は、ポータブルメモリナビゲーション「ゴリラ」3機種を4月24日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は、7型液晶搭載の「NV-SD730DT」が9万円前後、5.2型の「NV-SB540DT」が7万円前後、同じく5.2型でFM VICSを搭載しない「NV-SB530DT」が6万5,000円前後の見込み。

左からNV-SD730DT、NV-SB540DT、NV-SB530DT

 初代モデルの発売から15年目を迎え、「ゴリラ」のブランドイメージも一新。ブランドカラーをグリーン系で統一したほか、ロゴやキャラクターも、より親しみやすいデザインにしたという。

 最大の特徴は、メモリ容量を8GBに増加したことでの地図データの強化と、ジャイロセンサー「ゴリラジャイロ」による自車位置表示の高精度化、バックカメラ映像入力への対応という3点。AV機能面では、ワンセグ視聴/受信に加え、新たにSDカード内の動画再生機能などを採用している。

 ディスプレイの解像度は7型/5.2型ともに480×240ドット。バックライトは白色LEDで、7型にもLEDを採用したことにより本体の薄型化を実現したという。

7型液晶搭載のNV-SD730DT

5型液晶のNV-SB540DT

AVメニュー画面

 ワンセグでは、従来モデルと同様に視聴やEPG表示のほか、リアルタイム録画と時間指定による予約録画(1週間10件まで)が可能。EPG録画には対応しない。SDカードスロットを備え、録画データはSDカードに記録される。

 新たにSDカード内のMEPG-4動画再生にも対応。最大で320×240ドット/30fps/1Mbpsの動画が再生できる。なお、XactiなどのMPEG-4 AVC/H.264動画再生には対応しない。従来モデルと同様にMP3/WMAの音楽再生や、JPEG静止画表示も行なえる。SD730DTは本体にUSB端子を備え、マスストレージクラスに対応。パソコンからSDカードへダイレクトに動画などを記録できる。

 音声面では、新機能としてMavenの3Dサウンド機能を追加。ステレオスピーカーを内蔵するSD730DTは本体またはヘッドフォンで、モノラルスピーカーのSB540DT/SB530DTはヘッドフォン利用時に3D効果が得られる。また、FMトランスミッタ機能も搭載する。

MPEG-4動画再生機能を追加した

3Dサウンド機能も

NV-SD730DTはステレオスピーカーを内蔵
NV-SD730DTのUSB端子/SDカードスロット部

イヤフォン端子は側面に

ワンセグ用のロッドアンテナ

 ナビ機能では、加速度センサーと上下/左右のジャイロセンサーの「ゴリラジャイロ」で、高架下やトンネルなどGPS電波が届かない場所でも、高精度に自車位置を測定可能となった。また、高速処理のCPUやグラフィック処理回路などで構成する「GORILLAエンジン」も搭載する。

 内蔵メモリ容量はこれまでの4GBから8GBに強化されたことで、より詳細な地図表示を可能にしたほか、新たに地図の立体表示にも対応した。ナビ利用時には、AV機能の音声のみ再生することも可能。エコドライブ機能も引き続き搭載している。

ジャイロセンサーで自車位置測定を高精度化

3D立体表示に対応

地図データの収録内容

歩行時の表示。ピンクの線がルート表示で、赤い線が直線距離。右下には直線距離

 バッテリを内蔵するSB540DT/SB530DTは、歩行時のナビ機能も強化。内蔵バッテリ利用時は現在地と目的地を結ぶルートと直線のほかに直線距離も表示し、歩行時の目安として利用できる。また、3モデル共通で、昭文社「まっぷるマガジン」に掲載されている「まっぷるコード」から目的地検索が行なえる機能が自動車/歩行の両方で使える。

 SB540DT/SB530DTの内蔵バッテリでのワンセグ視聴時間は、SB540DTが約3時間10分、SB530DTが約3時間20分。SD730DTで別売の外付けバッテリ「NMP-DP4」(26,250円)利用時は約7時間20分。

 外形寸法と重量は、SD730DTが105.5×177×28mm(縦×横×厚さ)、約440g。SB540DT/SB530DTは共通で86×139×24.5mm、約270g。車載取り付けキットなどが付属する。



■ 「探すナビから、楽しむナビへ」

車載機器事業部統括部長の水口司氏

 車載機器事業部統括部長の水口司氏はナビ製品の市場動向について、販売台数が2008年度に初めて前年割れとなり、2009年も前年比95%という予測を挙げて、車を取り巻く環境は依然として厳しいとの認識を示す。一方でポータブルナビ(PND)は引き続き伸長するとし、新モデルにおける「8GBメモリ」「ゴリラジャイロ」、「バックカメラ対応」の3つの進化でナビ機能の強化をアピールした。

 また、ゴリラの新たなコンセプト「探すナビから、楽しむナビへ」についても説明した。ナビ機能の進化は続けながらも、「エコ」や「歩行」、「聴く/見る」を楽しむという面を新たな価値として提案。エコドライブ機能では7回連続で高評価を獲得すると隠れキャラが登場するといったゲーム感覚も取り入れている。また、水口氏は自身が運転免許を持たないことから、歩行ナビ機能の使い勝手を実際に歩いて試したことが製品に活かされたという。

製品パッケージもグリーンに

キャラクターのデザインも新しくなった。頭のアンテナは新たな感性の発信やひらめき、アイディアをイメージしたもの新ロゴタイプ。エネループと同じオリジナル書体を使用した


□三洋電機のホームページ
http://www.sanyo.co.jp/
□ニュースリリース
http://jp.sanyo.com/news/2009/04/08-1.html
□ゴリラ製品情報
http://www.sanyo-car.co.jp/
□関連記事
【2008年11月4日】三洋、メモリナビで初の12セグ対応「ゴリラ」など4製品
-バッテリ内蔵「ミニゴリラ」や、2DIN「AV ゴリラ」も
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20081104/sanyo.htm
【2008年7月3日】三洋、ワンセグ搭載ナビ「ゴリラ」の5.8型モデル
-4GBメモリ内蔵。ワンセグ予約録画も可能
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20080703/sanyo.htm

(2009年 4月 8日)

[AV Watch編集部 中林暁]