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東芝、薄型LED/新レグザエンジン搭載の「REGZA Z1」

−1080p/超解像の低遅延ゲームモードも。Windows 7対応


6月上旬より順次発売

標準価格:オープンプライス


 東芝は、液晶テレビ「REGZA」を一新。上位シリーズの「Z」は、従来のZ/ZX9000という四ケタの型番から「Z1シリーズ」に改め、エッジライトLEDの採用や、デザイン、映像エンジンの一新など大幅な強化を図っている。

 55型の「55Z1」、47型の「47Z1」、42型「42Z1」、37型「37Z1」の4モデルを用意し、価格はいずれもオープンプライス。ラインナップは下表の通り。

型番 サイズ 特徴 発売予定日 店頭予想価格
55Z1 55型 フルHDクリアLEDパネル
超解像
USB/LAN HDD録画
地デジトリプルチューナ
6月下旬 48万円前後
47Z1 47型 38万円前後
42Z1 42型 6月上旬 30万円前後
37Z1 37型 25万円前後

 

55Z1
 2009年11月発売のZ9000シリーズの後継機となり、全モデルでエッジライト式のLEDバックライトを採用した。また、映像エンジンも新開発。従来のメタブレインシリーズではなく、新世代の「新レグザエンジン」を搭載。超解像技術も、CELL REGZA「55X1」で採用した自己合同性超解像を盛り込んだ「レゾリューションプラス4」に進化したほか、起動や番組表表示の高速化などを実現した。

 USB HDDやLAN HDDなどへのデジタル放送録画にも対応。番組表や録画リストの改善も行なっているほか、DLNAにも対応。さらに新たにWindows 7にも対応し、パソコンからの動画再生操作や、REGZA Z1からのパソコン起動などが可能となった。


47Z1 42Z1 37Z1
55Z1 42Z1

 


■ LEDエッジライト+新レグザエンジンDuoで画質進化

LEDエッジライトによる薄型の新デザインを採用

 CELL REGZA「55X1」のデザインイメージを踏襲した、「スリムミニマルデザイン」を採用。LEDエッジライト採用などを活かした薄型のボディを特徴としながらも、スピーカーを大型化し、オーディオ面の強化を図った点も特徴。

 全モデルでエッジライト方式のLEDバックライトを搭載し、表面クリア仕上げ1,920×1,080ドットのフルHD「クリアLEDパネル」を採用。駆動方式は全てIPS系。

 パネル表面の光沢処理により、引き締まった黒を実現。パネル内部からの光の散乱も低減されることから、コントラストだけでなくフォーカス感の向上も図っている。

 エッジライト方式のLEDバックライトながら、LEDバックライトコントロールによるエリア駆動に対応。エリアの明るさを検出し、補正を加えることでコントラスト感を高めている。LEDの個数やエリアの数については公開していない。

LEDエッジライトを採用 独自開発の拡散フィルターを採用している REGZA Z1のLEDエッジライトやバックライトコントロールの概要

 超解像技術も「レゾリューションプラス4」に進化。新たに、エッジ部の周囲の部分から映像信号が近似した個所を抽出し、その画像を重ね合わせることで新たな画像を生成。より正確に画像を補正可能にする「自己合同性超解像」に対応した。なお、「自己合同性超解像」処理は1080i/p映像には適用されない。

 アニメ向けの超解像など従来のアルゴリズムなども引き続き継承している。加えて、Z1シリーズでは、デコード情報を分析し、レゾリューションプラスや階調クリエーションを制御することで、画質の強化を図っている。

 具体的にはMPEGのIBPフレームに対し、従来は任意の間隔ごとに周波数や輝度ヒストグラムなどを検出して、超解像処理を行なっていたが、新しいレゾリューションプラスでは、I、B、Pフレームのすべてのフレーム情報を取得しながら、それぞれのフレームに対して、最適な超解像処理を適用する。たとえばIフレームは情報量が多く、Bフレームはややぼやけがちな画像が多いが、それぞれのフレームに合わせて、32段階の圧縮ノイズ量予測レベルを行ない、シャープネスや超解像処理、階調表現の調整を行なう。これにより、よりノイズを抑えたクリアな高画質化が図れるという。

レゾリューションプラス4の概要 MPEGのI/B/Pフレームの種類にあわせたレゾリューションプラス処理が可能に

・映像エンジン

 映像エンジンもメタブレインから、次世代「レグザエンジン」に一新。Z1シリーズは2基搭載した、次世代レグザエンジンDuoとなっている。

次世代レグザエンジンを採用 Z1シリーズは、2枚のボードからなる新レグザエンジンDuoを採用している
レグザエンジンのブロック図と特徴

 レグザエンジンは、従来のメタブレインの機能に加え、外部アナログやHDMIインターフェイス、超解像処理など、従来の周辺回路を1チップに集約した。これにより、LSIのバス幅の制約から解放され、リアルタイムなシーン適応処理の範囲を大幅に拡大。さらにメインCPUクロックを従来の333MHzから533MHzに向上し、画質処理だけでなく番組表起動などの高速化も図った。

 画質面では、16bit精度の高画質化処理を実現し、階調、質感表現力を向上。さらに、デコード情報を分析し、超解像や階調処理に活かしている。また、NANDフラッシュメモリの読み出し速度を約2倍に向上し、電源ON時の起動速度を大幅に向上した。

 映像設定メニューも改善。周囲の明かりやコンテンツにあわせて最適な画質に調整する自動画質調整モード「おまかせ」のほか、「あざやか」、「標準」、「テレビプロ」、「映画プロ」の5モードを用意する。さらに、各映像モードごとの調整値を記憶できるようにしたほか、各入力端子ごとの映像に対しても調整値を記憶可能としている。

 


■ ゲームモードも強化。超解像+スケーリングでも遅延は1.2フレーム以下

ゲームダイレクト2の仕組み

 ゲーム対応も引き続き強化している。ZX/Z9000シリーズで初搭載した、ゲームの映像/音声入力に対する遅延を徹底的に抑制する「ゲームダイレクト」モードをさらに強化し、「ダイレクトモード2」とした。

 入力タイミングが重要な格闘ゲームや音ゲームなどでの利用を想定した映像モードで、1080p入力時、入力信号に対し、1.2フレーム以下(実測値19.3ms。1フレームは16.7ms)という低遅延はそのまま。

 

Z1(左)では720p映像を超解像、スケーリング処理後に全画面で低遅延表示。Z9000(右)は低遅延と引き換えに、スケーリングなどを省略するため黒枠付き表示になってしまっていた
 ただし、従来のZ9000シリーズでは、遅延を徹底的に抑制するために、IP変換や超解像、スケーラーなどの処理をジャンプしていた。そのため、基本的にDot by Dotでの表示で、1080p以外の入力の場合、例えば720pの場合は縦横に黒枠のついた状態で表示していた。

 今回のダイレクトモード2では、今回新しい「レグザエンジン」の採用により、遅延時間はそのままに超解像や1080pへのスケーリング、IP変換などの処理もあわせて適用可能となった。これにより、1080p以外の入力信号、720pや480i/pなど、入力したゲーム信号の解像度によらず、フル画面表示で低遅延のゲームプレイが可能となる。

 さらに、HDMI以外のD端子やS端子、PC接続時でもダイレクトモード2を適用できるため、WiiなどのSD解像度のゲームプラットフォームや昔のゲームコンソールでの利用時にも遅延を抑制したゲームプレイが行なえる。また、超解像などの各種高画質化処理が適用されるため、ゲームプレイ時の画質向上も図れる。


新ダイレクトモード2(上)とZ9000のゲームダイレクト(下)の比較 ダイレクトモード2では、720p/1080p時の画質も向上 D1入力などのHDMI以外の入力時でも画質を向上できる

 画質面でもオール4:4:4処理と、新型LTIなどZ9000を踏襲するとともに、再構成型超解像を搭載することで、1080p/720p入力でもディテール表現を改善。720p入力時には自己合同性超解像による垂直2倍伸長と3/4倍垂直スケーリングで斜め線のジャギーを低減する。

 さらにPSPの映像入力を画面いっぱいに表示するポータブルズームも引き続き搭載。新たに水平4倍オーバーサンプリングと、垂直自己合同性2倍伸長+垂直2倍スケーリングにより、画質を向上している。

PSP用の「ポータブルズーム」も搭載 ゲーム機能進化のまとめ ユーザーの意見を活かしたゲーム関連機能の改善について

 


■ 録画機能は見やすさ、使いやすさを向上

USB HDDへの録画に対応 地デジ3チューナ搭載のため、2枚のB-CASカードが必要となる

 録画機能も大幅に強化。地上デジタルチューナを3系統、BS/110度CSデジタルWチューナと、地上アナログチューナを搭載。地デジチューナを3基搭載したことで、2番組を同時録画しながら、裏番組の地デジ放送を視聴可能となった。2枚のB-CASカード(うち1枚は地デジ専用の“青”カード)を装着する必要がある。

 別売のUSB HDDとLAN HDDへの録画に対応。USB HDDはハブなどを利用することで、最大4台までの同時接続が可能となり、8台のHDDを登録できる。


マジックチャプターで、本編のみの再生も可能に

 新たに同社のレコーダ「VARDIA」で培った「マジックチャプター」を搭載。CMなどを自動検出し、チャプタを付与。CMスキップ再生を可能とする。またCM前後の重複部分もカットして再生できる点も特徴となっている。ただし、マジックチャプターが動作するのは1番組の録画中に限られ、W録中にチャプタ付与することはできない。

 また、ユーザーによる任意の位置へのチャプタ設定も可能となった。


ユーザーによる任意の位置へのチャプタ設定にも対応 チャプタ一覧

 レグザエンジンの搭載による動作速度の改善も特徴で、EPG出画時間も約1秒短縮し、2秒弱で番組表を立ち上げ可能となった。番組表は「レグザ番組表・ファイン2」に強化。新たにジャンルの色分けを3色から5色に増やして視認性を高めたほか、従来の6時間表示に加え、番組情報を確認しやすい「4時間表示」も用意。さらに録画予約した場合、番組情報のすぐ左脇に赤いバーを表示し、わかりやすく確認可能とするなどの改善を図った。

EPG。新たに録画予約した番組を知らせる赤い線が追加されている 番組情報の視認性を高めた4時間表示も新搭載 「ミニ番組表」も視聴画面から黒画面を挟まずにそのまま遷移できるようになった
マイカテゴリも新搭載

 録画予約件数も従来の32件から64件に強化。さらに、新聞のラテ欄にあわせたチャンネル表示を選択可能となった。朝日新聞と読売新聞ではラテ欄の並びが違うが、新聞に合わせた表示に調整できる。さらにミニ番組表についても、従来は呼び出し時に一度画面を消画していたが、番組を見ながらシームレスにミニ番組表が立ち上がるように改善された。従来と同様に、「連ドラ予約」や「今すぐニュース」などの機能も備えている。

 録画リストも改善。表示数を8から10に拡大し、一覧性を向上したほか、マジックチャプターをいかして番組本編だけを再生する「おまかせプレイ」を新搭載。任意の場所にチャプタを打つこともできる。また、ユーザーが任意で番組整理できる「マイカテゴリ」機能も追加。ジャンルや家族別に番組整理が行なえる。


サムネイル表示を小さくし、10番組を表示可能となった新「録画リスト」 「未視聴」番組を集約 マイカテゴリ設定したフォルダに番組を集約

 ダビング機能もUSB HDD、LAN HDDなど、それぞれのHDD間でダビングも行なえるほか、東芝VARDIAやアイ・オー・データ、バッファローなどのDTCP-IPサーバーへのネットワークダビングする「レグザリンクダビング」も可能となっている。

 また、2番組表示のダブルウィンドウも進化。従来は放送波2番組、もしくは放送波+インターネットでしか利用できなかったが、放送波+録画番組の組み合わせでも2番組視聴できる「ダブルウィンドウ2」に対応した。

 SDメモリーカードスロットを装備し、地デジのワンセグ放送も同時録画する「ワンセグ録画」に対応。SDカードに記録したAVCHD動画やJPEG画像の再生も可能となっている。USB機器などの接続時に、収納した動画や写真を簡単に再生開始できる「オートスタートメニュー」も新たに搭載した。

録画番組と放送番組を同時視聴できるダブルウィンドウ2 オートスタートメニュー

 

ユーザーの声を活かした番組表関連の改善項目 ユーザーの声を活かした録画/再生機能関連の改善項目

■ オーディオ強化やWindows 7対応などネットワーク機能拡充も

 スピーカーなどオーディオ面での強化も図っており、55型と47型は20mm径のソフトドームツィータと、CCAWを巻き線に使ったウーファによる2ウェイ構成。ウーファ、ツィータをそれぞれ独立駆動したマルチアンプ構成を採用している。フィルタにはリンクウィッツ・ライリー型のフィルタを採用する。

ハウジングも新設計 スピーカーユニットも大幅に強化している

 さらに、Real Soundによる音響パワーイコライジング技術「CONEQ」を搭載。ソースに含まれる原音を忠実に再現するために、スピーカーから放たれる音響パワーを測定演算し、周波数特性をフラット化。自然な音量と明瞭度の高い音質を実現できるという。

背面。HDMI×4などを装備する

 HDMI入力端子は4系統装備。レグザリンクにも対応し、VARDIAやシアターラックとの連携動作が可能となっている。HDMI 1.4のコンテントタイプに対応し、HDMI接続している機器のコンテンツを自動検出(「おまかせ」設定時)、それぞれに最適なモードで映し出すことが可能。たとえばPS3からゲームを出力した場合、自動的にゲームモードと同様の処理を行なう。4系統のうち1系統はHDMI 1.4のARC(オーディオリターンチャンネル)にも対応している。

 また、従来のD端子はD4(1080i/720p)までだったが、Z1シリーズではD5(1080p)入力に対応している。


ひかりTVにも対応

 ネットワーク機能は、アクトビラ ビデオ・フルや、テレビ版Yahoo! JAPAN、ひかりTVに対応。ひかりTVは専用チューナを接続することなく、利用可能となっている。

 DLNAにも対応しているため、パソコンやVARDIAなどに記録した動画や音楽などのストリーミング再生も可能となっている。録画番組をDTCP-IPサーバーにダビングする「レグザリンクダビング」にも対応している。

 さらにWindows 7に対応した。Z1シリーズでは、DLNAのDMR(Digital Media Renderer)機能に対応したことで、Windows 7パソコンをDLNAのコントローラ「DMC(Digital Media Controller)」やサーバー「DMS(Digital Media Server)」として利用できる。そのため、Windows Media Playerの「Play to」機能から、パソコンのコンテンツをREGZAに再生指示したり、停止したりできる。加えて、Windows 7搭載PCをREGZAに接続することで、ネットワーク経由でPCを起動(Wake On LAN)できる。

Windows 7からREGZAをコントロール REGZAからWindowsの起動も可能 ユーザーの意見を活かした改善点(その他)

 

Windows Media PlayerのPlay toでREGZAに出力
 発表会場のデモでは、Windows 7搭載のQosmioからWMPのPlay to機能を使って、Qosmio内のビデオや音楽を再生していた。WMPで任意のビデオを選び、出力先としてREGZAを選ぶと、REGZAの入力が自動的にLAN-S(ネットワークHDDからの再生)に切り替わり、ビデオ再生が開始される。

 PCからのビデオ再生の場合、MPEG-2であればそのまま伝送。その他のファイル形式の場合はMPEG-2に変換してREGZAに伝送する。Windows 7のトランスコード機能は、PCからの再生時のみに働くため、LAN HDDなどに記録したビデオファイルはMPEG-2のみがREGZAに出力可能となる。

 また、東芝はノートパソコン「Qosmio」などの夏モデルから独自のDLNA(DMS/DMC)対応ソフトウェア「Toshiba Media Controller」をバンドル開始する。このソフトウェアでもZ1などのDMR対応機器に映像、音声出力指令が行なえるほか、YouTube映像を変換出力できるプラグインも内包しており、YouTube映像をREGZAに伝送可能となる。

 なお、デジタル放送録画番組については、Windows 7が標準ではDTCP-IPに対応していないため、REGZAへの伝送/再生はできない。

Toshiba Media Controller YouTube映像を変換してREGZAに出力 リモコン

 

Z1シリーズ
型番 55Z1

47Z1

42Z1 37Z1
サイズ 55型 47型 42型 37型
パネル 1,920×1,080ドットフルHDクリアLEDパネル
超解像 レゾリューションプラス4
倍速駆動
パネル方式 IPS
視野角 上下左右178度

バックライト

LEDエッジライト

コントラスト比
(ダイナミックコントラスト)

1,100:1
(200万:1)
1,300:1
(200万:1)
1,100:1
(200万:1)
DeepColor
チューナ 地上デジタル×3、BS/110度CSデジタル×2、地上アナログ×1
内蔵HDD
録画機能 USB/LAN HDD
音声出力 10W×2ch
ツイータ:2cm径
フルレンジ:3.5×16cm
10W×2ch
フルレンジ:3.5×16cm




HDMI入力 4
(InstaPort対応。1系統はVer.1.4/ARC対応)
D5入力 2
S映像入力 1
コンポジット入力 4
HDMI
アナログ
音声入力
1
イヤフォン 1
Ethernet 1(汎用、HDD、ひかりTV兼用)
USB 2(録画専用1系統)
デジタル放送
録画出力
1
光デジタル
音声出力
1
レグザリンク HDMI連動、USB、LAN HDD、DLNA
SDカード
スロット
ワンセグ録画
(外付けUSB HDD
のみ可能)
ブロードバンド テレビ版Yahoo! JAPAN、インターネットブラウザ、アクトビラ ビデオ・フル、ひかりTV
消費電力 228W 197W 175W 169W
年間消費
電力量
202kWh/年 185kWh/年 161kWh/年 156kWh/年

外形寸法
(幅×奥行き×高さ)
スタンド含む

131.9×37
×88.4cm
113.1×33.8
×76.7cm
102.0×33.8
×70.4cm
90.9×27.9
×63.8cm

重量
(スタンド含む)

33.5kg 24.5kg 21kg 16kg

 

(2010年 4月 14日)

[ AV Watch編集部 臼田勤哉]