「東のエデン 劇場版II」BD発売記念イベントが開催
-神山監督らトーク。迂闊な月曜日イベントも決定
8月14日にBlu-ray/DVDが発売された、劇場用アニメ「東のエデン 劇場版II Paradise Lost」。その発売を記念して、14日にアニメイト横浜店でシリーズ完全攻略トークイベントが開催。石井朋彦プロデューサーが司会を務め、神山健治監督と滝沢朗役の木村良平さんが登壇した。
東のエデン 劇場版II Paradise Lost ※ジャケットとは異なります (C)東のエデン製作委員会 |
テレビシリーズから始まった作品の振り返りでは、滝沢の登場シーンが話題に。滝沢朗役の木村さんは、「オーディション原稿をもらって、どんなヤツだろうと思ったら全裸で携帯持ってる」と、キャラクターとの驚きの出逢いを回想。神山監督からはアメリカでのロケハン裏話が披露された。
また、本編でボツになったエピソードも披露。テレビシリーズ第2話で、咲が滝沢と日本へ帰国した日がちょうどバレンタインだったため、バレンタインにまつわる大杉のエピソードもあったという。他にも、第5話で咲が牛丼をかけられる話の元ネタや、8月14日を帰国の日に設定した理由など、様々な秘話が語られた。
イベント後半では、BDプレミアム・エディションに特典として同梱される、神山監督による書き下ろしドラマCD「No.7」の話題へ。セレソンNo.7・篁(たかむら)カオルが、唯一、滝沢朗の本名を知っているセレソンであり、「劇場版II」よりも先の未来に、滝沢と篁が再会したとしたら……といった話も。さらに、キャラクター原案の羽海野チカさんに、篁の描き下ろしを頼んだ際のエピソードも披露された。
様々な秘話が披露された |
イベントの最後に木村さんは、「みなさんのおかげで僕も知らなかった話がたくさん聞けて、凄く楽しかったです。先に繋がりそうな話も聞けて、またこういう形で『東のエデン』を通してお会いできたら凄くいいなって思います。本当にありがとうございました」とコメント。
神山監督からは、「作品を作り終えると精魂尽き果ててしまい、新たな物語を生み出す意欲が生まれない事が多かった。だけど、『劇場版II』の絵コンテが終わった後も、この子たちとは別れたくないという気持ちが凄くあって、冗談で話していてもエピソードが溢れてくる。ドラマCDもあれだけ書かせてもらっても、まだ行ける、珍しい作品ですね」という興味深いコメントも。
なお、本編で日本各地にミサイルが落ちた“迂闊な月曜日”と同日の2010年11月22日(月)には、スペシャル上映イベント「CARELESS MONDAY」がユナイテッド・シネマ豊洲で開催予定。総集編である「Air Communication」と、米国版テレビシリーズ第3話の上映と、神山監督によるトークイベントが行なわれる予定で、入場料は2,200円。チケットは10月30日10時よりチケットぴあにて発売される。
また、このイベントに合わせ、11月6日~12日にかけて、ユナイテッド・シネマ豊洲では劇場版IおよびIIのアンコール上映も決定している。
■ 東のエデンとは
東のエデン劇場版I The King of Eden ※ジャケットとは異なります (C)東のエデン製作委員会 イラスト:羽海野チカ |
「攻殻機動隊 S.A.C.」などで知られる神山健治氏が原作・脚本・監督を担当。制作はプロダクション I.G。「ハチミツとクローバー」などで知られる、漫画家・羽海野チカさんをキャラクター原案に起用することで、「ノイタミナ」のコンセプトでもある、普段あまりアニメを見ない層にも訴求する作品に仕上げている。
舞台は2010年の日本。各地に10発のミサイルが落ちるテロ事件が起きるが、1人の犠牲者も出なかったことから、人々はその事件を「迂闊な月曜日」と呼び、すぐに忘れてしまった。
それから3カ月。卒業旅行でアメリカに出かけた少女・森美咲は、ホワイトハウス前でトラブルに巻き込まれたところを、1人の日本人少年に救われる。彼の名は滝沢朗。白馬の王子様的シチュエーションだが、彼は一糸まとわぬ全裸姿で、おまけに記憶喪失。何故か拳銃と、82億円もの電子マネーがチャージされた携帯電話を握りしめていた。果たして彼は何者なのか? 少年と少女の11日間の物語が幕をあける……。
劇場版は、誰にも知られることなく日本の危機を救った滝沢朗が、咲の前から忽然と姿を消してから半年後からスタートする……。
(2010年 8月 19日)
[AV Watch編集部 山崎健太郎]