マランツ、AirPlay対応/7chディスクリートのAVアンプ
-DLNAやHDMIスタンバイスルー対応の「SR6006」
SR6006 |
マランツ コンシューマー マーケティングは、DLNAやAppleのAirPlayなどネットワークオーディオ機能を強化した7.1ch AVアンプ「SR6006」を7月下旬より発売する。価格は147,000円。
上位モデルと同様にPort Hole Designと呼ぶ独自のデザインを採用。1960年発売のモノラルパワーアンプ「Model9」のパワーメーターに由来するマランツのデザインアイデンティティの一つで、中央に入力と音量を表示する円形のディスプレイを装備。入力セレクタやボリュームノブはシンメトリカルなレイアウトを採用している。
■ ディスクリート・パワーアンプを搭載
最大出力190W(6Ω)×7chのAVアンプ。7チャンネル全てに同一クオリティのディスクリートパワーアンプを搭載。歪みを低減し、SN比を向上させた。ヒートシンクに一列にマウントするインライン配置を採用し、チャンネル間の温度差に起因する特性のばらつきを抑え、つながりの良いサラウンドを実現した。
電源回路は、アナログ/デジタルをそれぞれに独立し、相互干渉による音質や画質への悪影響を排除。アナログオーディオ回路も専用基板にレイアウトし、デジタル音声回路や映像回路からの高周波ノイズの影響を防げる。
また、クロックの揺らぎを低減するクロック・ジッター・リダクション回路を搭載。オーディオDSPの直前で、デジタル処理される全ての音声信号のジッターを低減する。
32bit DSPを搭載し、ドルビーTrueHDやドルビーデジタル プラス、DTS-HD Master Audioなどのデコードに対応。高さ方向のサラウンドを実現するドルビープロロジック IIzやフロントワイド/ハイトチャンネルを追加して、空間再現力を拡張するAudyssey DSXに対応する。MP3/WMA/AACなどの圧縮音源の音声を補完する「M-DAX 2」も搭載する。
■ AirPlay/DLNAに対応
特徴はAirPlayやDLNA 1.5などのネットワーク機能を搭載したこと。AirPlayの対応により、iPod touchやiPhone、iPadのミュージックライブラリの出力先として「SR6006」を選択可能となるほか、iTunesライブラリ内の楽曲をPCやiPhoneなどから選択し、AVアンプに出力できる。ボリューム操作や再生楽曲のスキップなどの操作も可能。さらに、iOSデバイスのAirPlay対応アプリケーションの音声ストリーミングも行なえる。
iPhoneなどのデジタル接続にも対応する |
また、DLNA1.5に準拠し、PCやネットワークHDDに保存したMP3、WMA、AAC、WAV、FLACの再生が可能で、FLACは24bit/96kHzまでサポートする。WAVは16bit/48kHzまで。AACのDRMには非対応。
操作は、本体やリモコンだけでなく、iPod touch、iPhone、iPad用に同社が公開している専用アプリ「Wizz App」や、DLNAのDMC(デジタルメディアコントローラー)対応ソフトから行なえ、Wizz Appでは選曲だけでなく、AVアンプのボリューム、入力切替、サラウンドモードの選択などの基本操作にも対応する。また、「Wizz App」に新機能「iPod Player」が追加され、Wizz Appから直接iPod touch、iPhoneのミュージックライブラリをAVアンプで再生できるようになった。さらに、Wizz AppからのAirPlay利用も可能となっている。
Windows 7のWindows Media Player 12からのリモート再生にも対応。音楽だけでなく、サーバー内のJPEG画像をスライドショー表示したり、Flickrにアップロードした画像も表示できる。vTunerなどのインターネットラジオにも対応する。
フロントのUSB端子でiPod/iPhoneと接続し、デジタル伝送での再生も可能。接続したiPodの直接操作と、AVアンプのリモコンを使った操作の2つの操作方法を用意し、テレビ画面にアーティスト名や曲名を表示する事もできる。iPadの充電にも対応する。また、リモコンから1ボタンでiPodのダイレクト再生ができる「iPod PLAY」ボタンを追加した。
背面のM-XPortに別売のBluetoothレシーバー「RX101」(オープンプライス/実売1万円前後)を接続することで、Bluetooth対応携帯電話やオーディオプレーヤーの楽曲をAVアンプで再生できる。対応プロファイルはA2DP。
■ 7系統のHDMI入力を装備。スタンバイスルー対応
自動音場補正機能の「Audyssey MultiEQ XT」を搭載。ボリュームの急峻な変化を抑える「Audyssey Dynamic Volume」や、低音量でも製作者の意図取りの豊かな音を再現するという「Audysssey Dynamic EQ」を備えている。
背面 |
HDMI入力は7系統で、出力は2系統。3Dやオーディオリターンチャンネルなどに対応する。HDMI以外の入力端子はコンポーネント×2、コンポジット×5、同軸デジタル×2、光デジタル×2、アナログ音声×8、7.1ch音声×1、フォノ×1、USB×1、ヘッドフォン×1。出力端子はコンポーネント×1、コンポジット×3、アナログ音声×3、プリ出力×1。EthernetやRS-232C、IRフラッシャー、リモートバス端子なども装備する。
アナログビデオ入力のHDアップスケーリング出力にも対応。再生中の映像に重ねて表示できるオーバーレイGUIも採用し、日本語表示にも対応した。映像遅延を抑制するゲームモードも装備する。
HDMI CECに対応するほか、スタンバイ中もHDMI入力信号をテレビにパススルーするHDMIスタンバイスルーに対応する。FM/AMチューナも搭載。消費電力は650Wで、CECスタンバイ時2.2W、スタンバイ時0.2W。外形寸法は440×389×161mm(幅×奥行き×高さ)、重量は11.4kg。リモコンは蓄光ボタンを採用した学習リモコン付きのものとなる。
オーバーレイGUIに対応 | リモコン |
(2011年 6月 14日)
[AV Watch編集部 臼田勤哉]