スペック、逆起電力を吸収して高音質化する「RSP-301」

-新アンプで採用されたオイル・コンデンサを搭載


「リアルサウンド・プロセッサー」の新モデル「RSP-301」

 スペックは、スピーカーからの逆起電力を吸収する事で、音質を高めるというオーディオ用周辺機器「リアルサウンド・プロセッサー」の新モデル「RSP-301」を発表した。発売は12月上旬を予定。価格はペアで63,000円。

 「リアルサウンド・プロセッサー」は、第1弾モデルとしてピュアオーディオ向けの「RSP-101」(ペア47,250円)が2010年に発売。その後、カーオーディオ用に「RSP-C3」(1台21,000円)、ホームシアター用の「RSP-C3」が発売されている。新モデルの「RSP-301」はオーディオ用で、新開発オイル・コンデンサを搭載するのが特徴。

 一般的に、アンプがスピーカーのユニットをドライブする際、ユニットのボイスコイルからはアンプの出力の時間変動に応じて“逆起電力”が発生。それがスピーカーケーブルを通してアンプに戻り、スピーカーの駆動に影響を与える事がある。リアルサウンド・プロセッサーは、スピーカーターミナルにケーブルを介して並列に取り付ける事で逆起電力を吸収。より忠実なスピーカー駆動を可能にするというもの。


 新モデルのRSP-301は、RSP-101をベースにしながら、新たにArizona Capacitorsが新開発したオイル・コンデンサを採用。9月に発売された同社のアンプ「RSA-M1」のローパスフィルタに搭載したものと同じ仕様のもので、往年の米国製真空管アンプなどに搭載された、ヴィンテージのコンデンサと共通する音質面の特長を持っている。

HI-END SHOW TOKYO 2011 SPRINGで展示されたもの。手前が「RSP-101」、奥がオイル・コンデンサを搭載した新モデル「RSA-M1」に搭載されているオイル・コンデンサ

 効果としてスペックでは、「より忠実なスピーカー駆動が可能となり、スピーカー分解能と立ち上がりが改善され、相反する自然な余韻も再現されてリアルなサウンドと豊かな音楽性をもたらす」とした上で、新採用のコンデンサにより「さらに繊細で立体的な音を演出する」と説明している。

 筐体は自然乾燥されたウォールナットの単板による木製ケース。RSP-101は英国製ワトコオイル仕上げだが、RSP-301はウレタン塗装とし、焼印のSPECロゴが入っている。

 接続するスピーカーのインピーダンスは10Ω以下を推奨。アンプの最大出力は1kW以下を推奨。外形寸法は100×117×47mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約245g。



(2011年 10月 20日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]