ヤマハ、42,000円のエントリーAVアンプ「RX-V373」

-HDオーディオやiPod接続対応。使用中でも省電力


エントリー向けAVアンプ「RX-V373」。周囲にあるのは、別売のスピーカーセット「NS-P285」

 ヤマハは、エントリー向けAVアンプの新モデルとして5.1chアンプの「RX-V373」を4月上旬に発売する。価格は42,000円。カラーはブラックのみ。

 これまでの低価格機「RX-V471」(49,350円)と比べ、さらに低価格になったエントリーモデル。価格を抑えながらも、ドルビーTrueHDやDTS-HD MasterAudioなどのHDオーディオデコードに対応。さらに、使用中の消費電力を低減する新機能「ECOモード」も備えている。

 バー型のフロントサラウンドスピーカーなどの購入を検討している層にもアピールするモデルと位置付けられており、既発売のサテライト型スピーカーセット「NS-P285」(30,450円/6台1組)などとの組み合わせを想定。同時に、大型スピーカーのドライブも可能な本格的AVアンプとしても訴求していくという。


「RX-V373」背面「NS-P285」やテレビとの利用イメージ

 実用最大出力は135W×5ch。HDオーディオのデコードに加え、HDMIは3D映像の伝送、ARC(オーディオリターンチャンネル)にも対応。4K映像の伝送にも対応する。ビデオコンバージョン、アップスケーリング機能は非搭載。

 前面にUSB端子を備え、iPhone/iPodのデジタル接続に対応。接続したiPhone/iPodの充電も行なえる。同社従来アンプとの違いとして、USB端子のすぐ隣にコンポジット端子を配置。iPhone/iPodから映像も入力する場合、より接続しやすくしたという。AVアンプのリモコンでiPhone/iPodの操作も可能。対応機種はiPod、classic、nano(第2~6世代)、touch、iPhone 3G/3GS/4/4S。iPadには非対応。USBメモリなどに保存した音楽ファイルの再生も可能。ネットワークオーディオ機能は備えていない。

 【お詫びと訂正】
 記事初出し時、USBメモリなどに保存した音楽ファイルの再生には対応していないと記載しておりましたが、対応しておりました。お詫びして修正させていただきます。(2012年3月16日)

 独自の「シネマDSP」を備え、HDオーディオの音声とも組み合わせて使用可能。DTS-HD Master Audio/High Resolutionについては、コア部分のみにシネマDSPを付加できる。シネマDSPプログラム数は17で、総サラウンドプログラム数は34。ほかにも、圧縮音源の高域を補正する「ミュージックエンハンサー」も装備する。

 前面には映像ソースや音場プログラムなどの組み合わせを登録し、ワンタッチで呼び出せる「SCENE」ボタンも用意している。


iPhone/iPod接続にも対応

 新しい省電力機能として、ECOモードを搭載。通常使用時の消費電力を抑えるもので、トランスから出力される電力そのものを抑制。これにより、どのような機能を利用している場合でも、約20%程度の消費電力を抑えられるという。ながら視聴やBGMユースなど、長時間使用する場合に特に効果があるとしている。通常時の消費電力は175W。待機時の消費電力は0.3W以下。オートパワーダウン機能も備えている。

 バーブラウンの24bit/192kHz対応DACを搭載。自動音場補正機能「YPAO」や、AM/FMチューナも搭載。HDMI入力は4系統、出力は1系統装備。HDMI以外の入力として、D4×1、コンポーネント×2、コンポジット×4、アナログ音声(RCA)×4、光デジタル音声×2、同軸デジタル音声×2を装備。出力はコンポーネント×1、コンポジット×2、アナログ音声×2、ヘッドフォン×1を用意する。

 外形寸法は435×315×151mm(幅×奥行き×高さ)で、奥行きを抑えて設置性を向上させている。重量は7.5kg。



(2012年 3月 15日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]