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LG、65/55型の4K Smart TV「LA9700」。実売45万円~
直下型LED/HEVCデコーダ内蔵。4K/60p対応へ
(2013/10/17 13:44)
LGエレクトロニクス・ジャパンは、液晶テレビ「LG Smart TV」の4K対応最上位シリーズ「LA9700」2モデルを11月上旬より発売する。65型の「65LA9700」と55型の「55LA9700」を用意し、価格はオープンプライス。店頭予想価格は65型が65万円前後、55型が45万円前後。
4K対応テレビながら「映像に没頭できる」という極細フレームのデザインを採用。フレーム幅は約1cm(65型が10.1mm、55型が9.1mm)。直下型のLEDバックライト「NANO FULL LED」や新エンジンで、4K高画質化を図っているほか、スライド式のスピーカーも搭載。また、HDMI 2.0の無償アップグレードなども予定している。
直下型LED「NANO FULL LED」と新エンジンで高画質化
4K/3,840×2,160ドットのIPS液晶パネルを搭載した液晶テレビで、LGが日本で展開するテレビでは初の4K対応製品。4K対応LG Smart TVとして訴求する。バックライトは直下型で独自の「NANO FULL LED」を採用。直下型LEDの特性を活かしたエリア駆動「マイクロピクセルコントロール」により、コントラストを高めている。
NANO FULL LEDではLEDの屈折や反射をコントロールする反射パターンと遮光パターンフィルム、光拡散板を組み合わせ、光を効率よくコントロールすることで、優れた階調表現を実現。直下型LEDながら、モジュール全体はバックライト込みで約5mmという薄型化を実現している。ダイナミックコントラストは1,000万:1、視野角は左右178度。色再現性はBT.709比で99%。
新開発の映像エンジン「Tru-ULTRA HDエンジン」を搭載。データベース型超解像技術を採用したほか、フォーマット分析や超解像映像生成、4Kアップコンバート、エンハンスという4ステップで、ハイビジョン映像などを4Kに高画質に変換。4Kパネルに表示する。
偏光方式の3D「CINEMA 3D」にも対応。円偏光方式の3Dメガネが2つ付属する。3D表示時にも4倍速相当で駆動/表示するため、なめらかな3D映像を楽しめるとする。また、同一ディスプレイ上で、2人のゲームプレーヤー向けに別々の画面表示を行なう「デュアルプレイ」に対応。デュアルプレイ用メガネも付属する
スピーカーも特徴的で、電源ON/OFFに連動し、自動的にスピーカーを格納する4.1chの「スライディングスピーカー」を搭載。3ウェイ/7スピーカー構成の4.1chシステムとなっており、出力は10W×4ch+10W。電源ONにすると、キャビネットの下部からスピーカー部がスライドして現れる形状となっており、背面のウーファとあわせて、サラウンド再生を実現する。
4Kテレビ初のHEVC対応。HDMI 2.0アップグレードも
チューナは、地上/BS/110度CSデジタルを各2系統搭載。別売のUSB HDDへの番組録画に対応し、容量4TBまでをサポートする。
3系統のHDMI入力を装備。発売時点では4K/30pまでの対応だが、将来の無償アップグレードサービスを実施し、HDMI 2.0に対応。4K/60p入力が可能になる。詳細については追って案内するとしている。HDMI 2.0アップデートにあわせて、Smart TV関連機能も最新のものにアップグレードされる。
Ethernetと無線LANを装備し、対応スマートフォンから無線LAN経由で映像出力できる「Miracast」や、NFC対応ステッカーとアプリ「LG TV Remote」などを使ってMiracastなどのペアリングを容易にする「Tag On」などの機能を装備する。
LG TV Remoteを使って、テレビのライブ映像をスマホで楽しめる「2nd Display」にも対応する。スマホやタブレット、パソコンからアップロードした映像や写真をテレビで楽しめる「LG Cloud」にも対応している。ビデオ・オン・デマンド(VOD)やYouTube、ゲーム、SNSなどのサービスを利用可能で、WebブラウザはNetFront Browser。
ジェスチャー操作などにも対応した「マジックリモコン」が付属。音声でのテレビ操作やジェスチャーによる電源ON/OFFや選局などが可能。
また、次世代の映像コーデックである「HEVC」のデコーダを4K対応テレビとして初搭載。外付けのデコーダを用意すること無く、テレビ一台で4K映像配信サービスなどによる4K映像を楽しめるという。現時点ではHEVC対応の配信サービスは始まっていないが、将来の配信サービス対応などを見越して、専用のLSIを搭載したとする。
HDMI以外の入力端子は、コンポーネント×1。光デジタル音声出力やヘッドフォン出力も装備する。
消費電力は65型が370W(待機時0.3W)、55型が280W(同0.3W)。年間消費電力量は65型が273kWh/年、55型が226kWh/年。スタンドを含む外形寸法/重量は65型が1,451×325×910mm(幅×奥行き×高さ)/44.2kg、55型が1,230×274×781mm(同)/31kg。
日本市場の厳しい要求に応え、支持獲得へ
LGエレクトロニクス・ジャパンの李起旭マーケティング統括常務は、日本市場について、「画質や製品に対する要求が世界で最も厳しい市場」とし、その中でニーズに応えていくことで、製品の魅力向上を目指す方針を示した。「日本では、他国に類を見ないほどの4K化が進んでいるが、LGのオンリーワン技術で要望に応え、新しい視聴体験を届ける製品を作った」とLA9700シリーズへの自信を語った。
商品企画&マーケティングチームの土屋和洋部長は、「世界一の高品質を求める日本のユーザーの要望に、徹底的に答えていく」と開発方針を説明。NANO FULL LEDなどの高画質化技術や、高音質とスリムデザインの両立を図った「スライディングスピーカー」などの特徴を説明した。
市場シェア目標などは公開していないが、「(2010年の日本市場参入から)5年でシェア5%という計画に沿って展開している。店舗のカバー率は高くないので、パートナーと一緒に成功体験を積み上げている。まず、お客様、チャネルに認めてもらうことを優先しているが、最近では(LG製品の)指名買いが増えている。そういう体験を一貫性をもってやることが日本での成功の鍵」と語った。4K製品の構成比目標は非公開。