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シャープ、4K Android TVや“8K相当”AQUOS、薄さ0.5インチの4K Super Slimなど

 シャープは、米国ラスベガスで1月6日(現地時間)より開幕するコンシューマエレクトロニクス展示会「2015 International CES」に先駆けて行なわれたプレスカンファレンスにおいて、85型の「フルスペック8Kディスプレイ」や、“8K相当”の高精細を実現するという次世代4K AQUOS、'15年発売のAndroid TVなどを披露した。

4K AQUOSの'15年モデル

 今年のCESにおけるシャープブースの構成は、4Kテレビなどの新モデル「AQUOS 2015」と、8Kディスプレイなどの「Beyond 4K」、ミラーディスプレイなどの「Next Display Showcase」、フレームレスデザインのスマホなどを用意した「SmartPhone」、フリーフォームディスプレイなどの「Car Life World」、120型4Kディスプレイなどの「BtoB World」の6つ。

 「AQUOS 2015」のコーナーで今回のCESが初出展となるのは、70型で薄さ0.5インチ以下という「AQUOS 4K Super Slim」。

AQUOS 4K Super Slim
プレゼンテーションを行なったシャープ執行役員 米州マーケティング統轄 兼 シャープ・エレクトロニクス・コーポレーション(USA)社長の大澤敏志氏

 このほかにも、2015年に投入予定のUB30/UE30/UH30の各シリーズを用意。4KフラッグシップのUH30シリーズは、70/80型を用意し、THX 4K認証を取得。残像低減の「AQuoMotion 960」を搭載。本体デザインはシルバーのベゼルとスタンドが特徴。タッチパッドリモコンも付属する。

 このUH30と、ミドルクラスのUE30は、Android TVプラットフォームを採用したモデルで、Google Playからアプリをダウンロードして利用可能。60/70/80型を用意し、このうち70/80型は、スタンドの位置を調節可能で、置き場所に合わせて中央と両端の2種類から選べるDual stand positionを採用する。いずれも、4K解像度のHEVC/H.265とVP9の動画再生に対応。UE30は、AquoMotion 480を搭載する。

4KハイエンドモデルのUH30
ミドルクラスのUE30(中段の3モデル)
UH30/UE30にはAndroid TVのプラットフォームを採用

 エントリーのUB30シリーズは、43/50/55/65型を用意し、750ドルからという低価格が特徴。UH30/UE30と同様に、HDMI 2.0やHDCP 2.2、4Kアップスケーリングもサポートする。

エントリーのUB30シリーズ(下段)
3シリーズの比較

 「Beyond 4K」のコーナーでは、'14年のCEATEC JAPANにも出展した85型の8Kディスプレイを展示。8Kスーパーハイビジョン放送規格に含まれるBT.2020に準拠しており、広色域表示が可能。同社は「世界初のフルスペック8Kディスプレイ」としている。解像度は7,680×4,320ドットで、120Hz。

 さらに、同コーナーにおいて“4Kを超える次世代AQUOS”として、「8K相当」を謳うAQUOSを初出展。搭載パネルは4K解像度だが、RGB+Yのクアトロン技術のサブピクセルを分割して6,600万サブピクセル(4Kモデルは2,400万サブピクセル)として駆動することにより、垂直方向の解像度を2倍に強化。「8K相当の超精細感や色の美しさを実現する」としており、'15年は同機能を搭載したモデルを同社のボリュームゾーンとする見込み。

“8K相当”の新AQUOS
6,600万サブピクセルで高精細を実現
テレビの新UI「SMARTCENTRAL 4.0」も採用

 次世代のディスプレイを提案する「Next Display Showcase」には、鏡のように使える「ミラーディスプレイと、「シースルーディスプレイ」を初展示。ミラーディスプレイは独自の光学技術により、透過率100%ながら、反射の効果も持たせたというもので、既存の半透過型とは異なり輝度の低下を抑えられるのが特徴。そのほか、これまでスマホなどに採用している「フレームレスディスプレイ」の大型版として、70型と46型のモデルを展示する。

 「SmartPhone」のコーナーには、フレームレスデザインの「AQUOS Crystal」と「AQUOS Crystal X」を展示。これらは米Sprint向けの製品となる。

 また、7型MEMS-IGZOタブレットも展示。PixtronixのMEMSシャッターと、シャープのIGZO技術を融合したもので、順次点灯するRGBバックライトの光に対して、開閉を制御する事で、カラー表示を実現。シャッターの駆動モードを用途に応じて変更でき、鮮やかなカラー表示や、消費電力を抑えた白黒表示などの使い分けができる。

7型のMEMS-IGZOタブレット

 「Car Life World」では、自由な形状が特徴のフリーフォームディスプレイ(FFD)や、360度フリービューシステム、カラー監視カメラといった車載向けディスプレイ/デバイスを提案。FFDは、これまでの展示とは違った形状のデザインも出展するという。

フリーフォームディスプレイ

 「BtoB World」の展示としては、業界最大サイズという120型4K2Kディスプレイの試作機や、縦型の104型5K2Kディスプレイ試作機、60型曲面(円柱型)ディスプレイを初出展。様々な用途のサイネージとして提案する。

(中林暁)