ニュース

オンキヨー、台湾Zyluxと資本業務提携。生産効率化や技術協業など

 オンキヨーは2日、台湾Zylux Acoustic Corporation(ザイラックス)と資本・業務提携を行なう合意書を締結することを、同日の取締役会において決議したと発表した。オンキヨーの連結子会社であるOnkyo Asia Electronics(OAE)が、ザイラックスを引き受け先として、OAE株式の第三者割当増資による新株発行を行なうほか、オンキヨーがザイラックスに出資する。

 オンキヨーの主力事業であるAV機器の主な生産拠点はマレーシアで、その一つであるOAEでは、主にオンキヨーブランドの高価格帯のAVアンプや単品コンポなどを生産している。同社は現在、コスト競争力の強化を目指し生産拠点の最適化を進めており、既に中国においては国光電器との間で合弁会社を設立して拠点統合を実施するなど、他社との協業を推進している。

 ザイラックスは1980年に台湾で設立され、30年以上に渡りPC用スピーカーやオーディオ製品、ホームシアター製品などAV機器のOEM生産実績を持ち、現在は生産拠点の拡大を目指しているという。両社が協業することで、生産体制の強化とコスト競争力が向上すると判断し、ザイラックスを引き受け先としたOAE株式の第三者割当増資により、ザイラックスがOAE株式の20%を取得することと、オンキヨーからザイラックスへ同等額の出資を実施することを含む資本・業務提携に向けて協議することに両社で合意した。生産の効率化と、OAEの生産量/生産品目の拡大にも取り組み、オーディオ機器完成品におけるOEM生産の体制を強化して事業拡大を目指す。

 提携の具体的内容は、今後関係者間で協議を進めるとしており、両社のOEM顧客の拡大や技術面での協業に加え、両社製品をOAEで生産し生産体制を効率化。将来の新規ビジネスの可能性についても検討するという。

 なお、第三者割当増資における新株発行数や発行価格など、資本・業務提携の詳細は今後の協議で決定次第、開示する。

(中林暁)