エコポイント効果で薄型テレビの販売数量は前年比17%増

-GfKによる'09年上半期家電販売調査。BDレコーダも倍増


8月6日発表

 ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン株式会社(GfK)は7日、2009年度上半期の薄型テレビなどを含むデジタル家電およびIT市場の販売動向を発表した。

 家電量販店における上半期の販売動向は、金額が前年比1%増と堅調に推移。第1四半期は同0.4%増だったが、第2四半期はエコポイント制度開始により薄型テレビと白物家電が牽引し、同1.8%増となった。


■ 薄型テレビの販売数はエコポイントの影響で対前年16.9%増

 2009年上半期の薄型テレビ市場はエコポイント制度の影響により、数量が前年比16.9%増の580万台と大幅に伸長。ただ平均単価の下落より、金額は同4.5%増に留まった。種類別に見てみると、市場の9割を占める液晶テレビは、数量が同22.2%増の522万台と好調を維持。一方、PDPは同3%増の51万台で微増という結果となった。

 エコポイントの影響は下半期も引き続くとし、2009年通年でのテレビ市場は数量が前年比32%増の1,374万台と、2008年を大幅に上回る見通しとしている。

 また、2009年上半期のDVD市場(Blu-ray プレーヤー/レコーダ含む)についても発表。数量は前年比2.4%減の352万台だったが、金額は同12.3%増と好調に推移。プレーヤー/レコーダは、エコポイント対象外ではあるが、薄型テレビとの同時購入が期待できる商品として、多角的な販売戦略が重要としている。

 プレーヤーは数量が前年比19.2%減の153万台と、市場規模の縮小が進行。一方、レコーダは数量が同16.8%増の198万台と好調に推移。この成長を牽引したのはBDレコーダで、数量が同195.8%増の大幅な伸長となった。

 レコーダ全体に占めるBDレコーダの構成比は数量が60.1%、金額が74.2%とBDレコーダがDVDレコーダを上回っている。2009年下半期もBDレコーダの成長が期待できるものの、DVDレコーダの減少を埋めるには至らず、通年で数量が前年比2%減の723万台と見込む。金額ベースでは、BDレコーダの単価上昇もあり、同9%増の見通しだという。


■ そのほか家電/デジタル家電の販売動向

 同じくエコポイントの影響を受けている冷蔵庫は、数量は対前年で3%減としながら、金額ベースでは同7%増と成長を見せた。エアコンは7月に商戦を迎えるため、「上半期には大きな反応を見せなかった」という。

 パソコン市場は数量が前年並みの720万台で、中でもリテール市場は、ネットブックが好調に推移し、数量前年比14%増と2桁伸長を見せた。またPCディスプレイ市場は、数量が同5%減の205万台。リテール市場の数量は同21%増となったが、金額は平均単価の下落で同14%減となった。

 デジタルカメラ市場は、数量が前年比14%減の約477万台で、コンパクト、一眼ともに数量で前年比2桁減という厳しい結果となった。携帯電話市場は、数量が同16.8%減と、こちらも落ち込みペースが続いている。


(2009年 8月 7日)

[AV Watch編集部 大類洋輔]