独Avantgarde、ホーンスピーカー「duo」「uno」の第2世代

-ペア231万から。ユニットや操作性、デザインを改良


duo G2

1月下旬発売

標準価格(ペア):231万円~388万5,000円

 エソテリックは、輸入販売している独Avantgarde Acoustic(アバンギャルド・アコースティック)のスピーカー新シリーズ「G2」を1月下旬に発売する。ホーンスピーカーのミッドレンジとツイータに、パワーアンプを内蔵したアクティブサブウーファを組み合わせたシステムで、ペアでの価格は「duo G2」315万円、「duoΩ G2」388万5,000円、「uno G2」231万円となっている。


■ G2の強化点

 Avantgarde Acousticは、「ホーンスピーカーの理念を現代の技術で具現化する」ことをテーマとしているメーカー。G2は、第2世代を意味しており、従来モデルをベースとしながら、様々なアップグレードが施されている。主な強化内容は各モデル共通。

2009東京インターナショナルオーディオショウで展示されたG2の、ベース部

 ダイナミック型ユニットを使うアクティブサブウーファ部には、ユニットにネオジウムマグネットを新たに採用。電源トランスの大型化と、平滑コンデンサーの大容量化も行ない、内部配線も最適化された。

 アルミダイキャスト製ベースも改良。スパイクフットの機構を変更し、設置後にベースの上部から容易に高さ調整ができるようになった。

 デザイン面もグレードアップしており、ユニットをフレームに固定するノブなど「細部まで高品位にこだわったデザインを採用した」という。アルミダイキャスト製のホーンシリンダー背面キャップも新たに装備する。


ホーンやウーファのフロントパネルカラーは有料で変更可能
 オプションで315,000円(ペア)支払うことで、ホーンのカラーは「ルビーブリリアントレッド」、「アコヤパールホワイト」、「ディアマントクリスタルシルバー」、「トルマリンビビッドブラック」、「サファイアバーマブルー」から選択可能。

 新たにサブウーハーのフロントパネルも、ユーザーの好みに応じて変更できるようになり、オプション価格は157,500円(ペア)。選択カラーは「ミスティックウォルナット」、「ハカランダオーラローズウッド」、「フラワーバーズアイメイプル」、「ハナミルーセントチェリーウッド」。



■ duo G2

 「SUB225-G2」サブウーファを搭載した、G2シリーズの中核となる2ウェイ。第1世代に比べてツイータユニットがサブウーファのキャビネットと一体化。設置面積が約25%少なくなった。

 ミッドレンジには、7インチドライバーを採用した27インチホーンを採用。ホーンサイズを綿密に計算することで、ホーンの物理特性による低域の減衰を活かし、ネットワーク回路を使わずにマルチウェイスピーカーを構築する独自のCDC(Controled Dispersion Characteristic)システムを導入。パッシブ型ネットワークを使わないため、ピュアな信号経路を実現している。

 ツイータは1インチ。サブウーファの「SUB225-G2」は、10インチのダイナミック型ドライバを2基搭載。前述のように新たにネオジウムマグネットを投入している。

 内蔵パワーアンプ部には、330VAの電源トランスと60,000μFの大容量コンデンサを搭載し、第1世代から電源部を大幅に強化。モーショナル・フィードバック回路により、ハイスピードで正確な低域再生能力を実現したという。

 能率は104dB。インピーダンスは8Ω。サブウーファ・アンプの出力は250W。再生周波数帯域は、サブウーファが20Hz~350Hz、ホーンは170Hz~20kHzを担当。クロスオーバー周波数は170Hz/2kHz。許容入力は150W。外形寸法は600×670×1,595(±15)mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は77kg。


■ duo Ω

 前述のduo G2に、独自のomegaテクノロジーを投入したモデル。2つのホーンドライバー(ツイータ/ミッドレンジ)に、ハイ・インピーダンスのボイスコイルを採用。システム全体ではインピーダンスが18Ωとなる(duoは8Ω)。

 ハイ・インピーダンス化によるダンピングファクターの向上で、ドライブするアンプの負担が軽減。「極小レベルの信号も極限までソースに忠実に再生する」という。

 ミッドレンジドライバーにはアルニコマグネットを搭載。「duo G2」を上回る107dBの能率を実現している。ツイータのネットワークには独自のCPC(Capacitor Polarization Circuit)を採用。コンデンサ内の絶縁体に強制的に高電圧の+電荷を加えることで極性を固定化。電位が逆転することで音楽信号が劣化するのを防いでいる。

 サブウーファの「SUB225-G2」はduo G2と同一。アンプの出力は250W。再生周波数帯域は、サブウーファが20Hz~350Hz、ホーンが170Hz~20kHzを担当。クロスオーバー周波数は170Hz/2kHz 許容入力は100W。外形寸法は600×670×1,595(±15)mm(幅×奥行き×高さ)、重量は77kg。


■ uno G2

uno G2
 上記の2機種と同じ、サブウーファ「SUB225-G2」を採用しつつ、ミッドレンジホーンを20インチとした、小型システム。G2シリーズでは最も小型のシステムとなる。

 ミッドレンジは5インチのドライバーを使った20インチで、CDC技術でネットワーク回路を使わずに再生。300Hzまでの中域を担当する。3kHz以上の高域は1インチのツイータが担当。

 サブウーファ「SUB225-G2」は、上記モデルと同じで、ネオジウムマグネットを採用した10インチドライバーを2基搭載している。

 周波数帯域はサブウーファが20Hz~350Hz。ホーンが290Hz~20kHz。クロスオーバー周波数は290Hz/3kHz。許容入力は100W。感度は104dB(1m/1W)。インピーダンスは8Ω。内蔵パワーアンプ出力は250W。外形寸法は529×584×1,425(±15)mm(幅×奥行き×高さ)。重量は71kg。



(2010年 1月 15日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]