「第24回日本ゴールドディスク大賞」は、嵐が受賞

-史上最多の10賞を受賞。特別賞に「けいおん!」


第24回 日本ゴールドディスク大賞の受賞者

2月24日開催


司会、進行は、通算17回目となる赤坂泰彦さん

 社団法人 日本レコード協会(RIAJ)は24日、コンラッド東京で「第24回 日本ゴールドディスク大賞」授賞式を開催した。

 日本ゴールドディスク大賞の特徴は、「レコード(CD)の総出荷数から返品数を差し引いた、正味売上数字」を選定基準として、審査などの判断は含まれていないこと。同協会では正味売上数字についても、「第三者機関の公認会計士の監査によって厳正に確認されている」としている。

 第24回目となる2009年度は、2009年1月1日~2009年12月31日までの全作品の売上数を集計。「今年から、受賞カテゴリーを発展的に再編し、内容的にもより濃いものとなった」としており、全部で45の賞がアーティストと作品に贈られる。

 期間中で発売された作品・楽曲の売上金額の合計が最も多いアーティストに授与される「アーティスト・オブ・ザ・イヤー」や、期間中にデビューしたアーティストで、その作品の正味売上金額合計の上位5組まで(洋楽は上位3位まで)のアーティストに授与される「ザ・ベスト5(洋楽は3)ニュー・アーティスト」、期間中に発売したシングルで正味売り上げ枚数と、有料ダウンロード数の合計が最も売上が高い作品に授与される「ソング・オブ・ザ・イヤー」などの各賞が用意されている。

 なお、全受賞作品・アーティストの一覧は、RIAJのサイトで公開されている。

第24回の会場は、コンラッド東京

 日本ゴールドディスク大賞の授賞式は'92年から2006年までは、NHKホールで開催され、一般の観覧者を招待し、受賞者がライヴパフォーマンスを披露し、NHKで放送するという大掛かりなイベントだった。

 2007年(第21回)と2008年(第22回)は、会場をホテル(2007年赤坂プリンスホテル、2008年はグランドハイアット東京)に移し、受賞者と関係者、報道関係者のみが参加する授賞式に構成が変更されたのだが、2009年は、会場を東京国際フォーラムとして、ライヴパフォーマンスが復活した。

 しかし、2010年はホテルが会場に戻り、受賞者と関係者、報道関係者のみが参加する授賞式という形となった。



「ザ・ベスト5ニュー・アーティスト」を受賞した真野恵里菜さん
 期間中にデビューしたアーティストで、作品・楽曲の売上金額合計の上位5組までに贈られる「ザ・ベスト5ニュー・アーティスト」には、JASMINE、supercell、BIGBANG、Hilcrhyme、真野恵里菜さんが選出された。

 授賞式には代表して、真野恵里菜さんが駆けつけ、「今回、このような素敵な賞をいただいて、本当に言葉に出来ないぐらい嬉しいです。いつも支えてくれるファンのみなさん、家族のみんなさんのおかげです。朝まで実感がなかったんですが、このトロフィーを持って、やっと実感しました。これからも、この賞を糧に、がんばります」と喜びを語った。


「結構、泣き虫なんですけど、今日は、泣かないぞと決めてまして」と真野さん。「デビューしてから、ピアノ弾き語らさせていただいているんですけど、『カッコイイね』といわれるのがスゴク嬉しい」
「今日は、6枚目のニューシングルのリリースの日でもあるので、そんな日に、こんな素敵な賞をいただけたというのは、本当に歴史的瞬間というか、スゴク嬉しいです」巡り合わせに感激していた

Hilcrhymeが、「ニュー・アーティスト・オブ・ザ・イヤー」を受賞
 ザ・ベスト5ニュー・アーティストの中で、売上金額の合計が最も多いアーティストに贈られる「ニュー・アーティスト・オブ・ザ・イヤー」は、邦楽部門はHilcrhyme、洋楽部門はレディー・ガガが受賞。

 授賞式に出席したHilcrhymeのMC TOCさんは、「大変光栄に思っています。新人ですけど、いわゆるアラサーです。10年以上、音楽を続けていて、こういう賞を、この年になっていただけて、音楽を続けてきてよかったと、本当に思っています。自分たちだけでなく、スタッフと、ファンの皆さんと一緒にいただいた賞だと思っています」と受賞を喜んだ。

MC TOCさん

DJ KATSUさん

 期間中に発売されたシングルの正味売上枚数と期間中に配信が開始された有料ダウンロード数合計の上位5位(邦洋区分なし)までの「ザ・ベスト5ソング」には、「THE GENERATION ~ふたつの唇~」(EXILE)、「遥か」(GReeeeN)、「明日がくるなら」(JUJU with JAY'ED)、「イチブトゼンブ」(B'z)、「ひまわり」(遊助さん)を選出。ソング・オブ・ザ・イヤーは、邦楽部門は「遥か」(GReeeeN)、洋楽部門は「ストレート・スルー・マイ・ハート」(バックストリート・ボーイズ)が受賞した。

 ザ・ベスト5ソング受賞者代表して、JUJUさんが出席。トロフィーを受け取り、「このような栄えある賞をいただいて、とても興奮していて、光栄です」と語った。歌手として重視しているポイントを聞かれると、「歌うたいとして、良きストリーテラーでありたいと思っているので、どのようにしたら、その曲の言葉が、届くのかということに重きを置いています」と話していた。

 また、「10月10日は、お恥ずかしながら、JUJUの日と日本記念日協会で認定されていまして。ゾロ目好きなわたしとしては、10が3つも並ぶ2010年は、生きているうちで今年しかないだろうというのがありまして、スペシャルな年にしたい」と今年の意気込みを語った。

「トロフィーをどこに飾る?」と聞かれたJUJUさんは、「JAY'EDのがない場合は、私が持って帰る。あったら、JAY'EDにも送ります(笑)。今度一緒に遊ぼうという約束があるので、これを持って、記念写真を撮りたいと思います。

「けいおん!」が、「特別賞」を受賞
 今回設けられた、対象基準に含まれないアーティスト・作品で、審査委員会が推薦する「特別賞」は、けいおん!と、AKB48に授与された。けいおん!は、「シングルとアルバムの合計で100万枚以上、配信でも100万ダウンロード以上を達成し、社会現象までになった」ことが、AKB48は「新しいアイドルの形態を確立し、アキバから世界へというのも過言ではないほど大活躍した」ことが評価された。

 授賞式には、代表してAKB48の河西智美さん、北原里英さん、宮澤佐江さんの3名が参加した。宮澤さんは、「このような素晴らしい賞をいただき、本当にありがとうございます。私たちAKB48は、これからも全力で力を合わせて頑張っていきますので、みなさんこれからもよろしくお願いいたします」と喜んだ。

 河西さんは「素敵な賞を、AKB48の一メンバーとして、いただけることを光栄に感じております」、北原さんは「こんなに沢山のアーティストの中から、私たちを選んでいただき、本当にありがたいと思います」と、それぞれ喜びを表現した。なお、トロフィーは「だれのお家に飾るのか、もめると思うので、なかよく楽屋とかに飾ります」とのこと。

特別賞を受賞したAKB48の宮澤佐江さん、北原里英さん、河西智美さん(左から)

宮澤佐江さん

北原里英さん

河西智美さん

「純邦楽・アルバム・オブ・ザ・イヤー」を、「地球よ、」で受賞した東儀秀樹さん
 「純邦楽・アルバム・オブ・ザ・イヤー」は、「地球よ、」(東儀秀樹さん)が受賞。授賞式登場した東儀さんは、「日本の文化を背負う一人として、それでも自分のペースで好きなように音楽活動していたのが、こういう賞に結びついことはとても嬉しいです。誇りに思います。これを機会に、日本にこんな楽器があることをもっと知ってほしい」とコメント。

 東儀さんは、今回で8度目のトロフィー獲得。「がんばって、あと2つ獲ったら、(ステージにある)この大きなやつと交換して下さい(笑)」と会場を笑わせた。

「がんばって、あと2つとったら、(ステージにある)この大きなやつと交換して下さい(笑)」と会場を笑わせた、東儀秀樹さん


 

● アーティスト・オブ・ザ・イヤーは嵐。史上最高10賞を受賞

「アーティスト・オブ・ザ・イヤー」は洋楽部門は、ザ・ビートルズが受賞

 毎年受賞式の最後に発表される今年度の「アーティスト・オブ・ザ・イヤー」は、邦楽部門は嵐、洋楽部門はザ・ビートルズが受賞した。

 嵐は2009年に、アルバムを1,771,369枚/組、シングル2,440,515枚、ビデオ1,137,092枚、配信3,068,025ダウンロードを達成。ザ・ビートルズは619,955枚/組を売り上げた。ザ・ビートルズは、BOXセットもすべて売上1としてカウントしているので、「CDの枚数にすると、250万枚を超える」(赤坂さん)という。また、ザ・ビートルズは、第2回、第8回、 第15回に続いて、今年で4回目の受賞となる。

 嵐は、アーティスト・オブ・ザ・イヤーのほかに、シングル・オブ・ザ・イヤー、ザ・ベスト5シングル×4、ザ・ベスト5アルバム、アルバム・オブ・ザ・イヤー、ザ・ベスト・ミュージック・ビデオ×2の計10賞を受賞。歴代の最高は宇多田ヒカルさんとEXILEの8賞受賞で、史上最多受賞を更新し、2009年はまさに嵐の一年となった。


リーダーの大野智さんに、RIAJ会長 石坂敬一氏よりトロフィーが贈られた

 授賞式には、大野智さん、相葉雅紀さん、松本潤さんの3名が出席。RIAJ会長 石坂敬一氏より、トロフィーが贈られた。

 トロフィーを受け取った、リーダーの大野智さんは、「本当に数多くの方々に聴いていただいて、本当に感謝しています。皆様方のおかげだと思います。ありがとうございました」と喜んだ。

 相葉さんは、「栄誉をある賞をいただいて、とても光栄に思っています。2010年も、みなさんにたくさん聴いていただけるようなCDを作っていきたいと思います」、松本さんは、「2009年一年間の頑張りで、このような賞をいただけて、すごく光栄に思っています。普段応援してくださって、CDを聴いてくださったファンのみなさんにあらため感謝したいと思います。それと同時に、一年間つきあっていただいたスタッフのみなさんにも感謝の気持ちを伝えたいと思っています。 みんなで獲れた賞だと思っています」と感謝の気持ちを語った。

大野智さんが掲げた、アーティスト・オブ・ザ・イヤーのトロフィー

 売り上げ実数を聞かされると、「まったく、わかんないですね(笑)」と松本さん。相葉さんは、「そんなにたくさんの方に聴いていただけたんだと思うと、本当にうれしい。これからの励みになります」と素直に喜んだ。

 大野智さんは、10賞受賞ということで、「夢じゃないですよね。これ。不思議です本当に」と驚く。10本のトロフィーを前に、相葉さんは、「買っていただいた方たち、予約していただいた方たちと、いただいた賞なので、抽選(でトロフィーをプレゼント)しましょうか?(笑)」と本音か冗談かわからないコメントをしていたが、後で「気持ちでは、ということですよ」とフォローしていた。

 「自宅に持って帰っていいと言われたら、リビングのテーブルに横一で並べて、一杯のみます(笑)」と笑わせた松本さんだが、「僕らのレコード会社の人や、ファンの人が見られるところに飾るのが、一番いいと僕は思うんですけど」と希望を語っていた。

 仲が良さで知られる嵐だが、「本当に仲がいいといいますか、喧嘩もない。空気でわかりますから」と大野さん。授賞式に出席できなかった櫻井翔さんと二宮和也さんに、大野さんは「やったぞと伝えたいと思います。喜んでいると思います。写真を撮って送ります」と心配りしていた。

アーティスト・オブ・ザ・イヤーのトロフィー嵐が獲得した10本のトロフィー

(2010年 2月 24日)

[AV Watch編集部 古川 敦]