ラックスマン、約55万円の純A級プリメイン「L-590AX」

-電子制御アッテネーター「LECUA」やODNF3.0A搭載


L-590AX

 ラックスマンは、トランジスタ式プリメインアンプ「Xシリーズ」の第1弾として、純A級増幅方式の「L-590AX」を10月に発売する。価格は556,500円。カラーはブラスターホワイトのみ。

 '96年発売の「L-507s/505s」以降、トランジスタ式プリメインアンプに採用されてきた、針式メーターを中心に配したシンメトリカルなフロントフェイスデザインを継承しつつ、電子制御アッテネーター「LECUA」や、独自の高音質帰還回路ODNFをA級化した「ODNF3.0A」など、最新要素を盛り込んでいる。

 出力は30W×2ch(8Ω)、60W×2ch(4Ω)。3パラレル・プッシュプル構成の純A級動作となる。最大の特徴は、プリアンプ用に開発された電子制御アッテネーター「LECUA」を、プリメインに初搭載したこと。音量調節における音質劣化を最低限に抑えたという。

 独自の高音質帰還回路ODNFは、誤差検出部をパラレル化した、最新バージョンの「3.0A」を搭載。歪性能を大幅に改善している。

 セレクター・スイッチICには、プリアンプのフラッグシップ「C-1000f」にも採用された、セパレーションとクロストーク性能を高めるICを採用。

 電源部には、高レギュレーションの電源トランスと大容量コンデンサー(10,000μF×4本)を組み合わせた、ハイイナーシャ(高慣性)電源を採用。電源整流回路にはスイッチング・ノイズが少なく直流電圧への変換効率の高い、日本インター製ショットキーバリア・ダイオードを使用している。

 入力された信号をスピーカー出力まで最適最短のルートで構成する、新設計ビーライン・コンストラクションを採用。内部配線には、各芯スパイラルラップ・シールドと芯線の非メッキ処理を施した、独自のOFCワイヤーを使用している。

 MM/MC対応のフォノアンプも内蔵。プリ/パワーアンプ機能を個別に使うためのセパレートスイッチも用意する。

背面

 入力端子はアンバランスのRCA×4、バランスのXLR×2、Phono×1。録音入出力×1、セパレート入出力×1も備えている。RCAプラグは18mmピッチで、大型プラグのケーブルも接続可能。スピーカーターミナルはA、B2系統で、同時出力も可能。Yラグやバナナプラグにも対応する。

 筐体には、シャーシ電流によるアース・インピーダンスの上昇をシャットアウトする、独立コンストラクションのループレスシャーシ構造を採用。機器の放熱効果を高めるため、トップパネルは従来より開口面積を拡大している。インシュレータはグラデーション鋳鉄製。

 付属のリモコンは、対応するCDプレーヤーの操作も可能なアルミ製。電源ケーブルは着脱可能で、ノンツイスト構造のラックスマン標準電源ケーブル「JPA-10000」が付属する。

 SN比はラインが107dB以上。消費電力は280W。外形寸法は440×463×193mm(幅×奥行き×高さ)。重量は28.2Kg。


(2010年 9月 10日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]