【CES】LG、Smart TVと偏光方式3Dを訴求

-裸眼3DやHDピコプロジェクタなど


LGブース

 LG Electronicsは、3Dテレビや「Smart TV」と呼ぶネットワークサービス連携テレビなどをを中心に展開。セントラルホール入口に設けられたブースには、多数の来場者が押し寄せている。


■ 偏光方式の3D「CINEMA 3D」を推進するLG

 多数の3D対応テレビを発表しているが、LGでは、フレームシーケンシャル方式のアクティブシャッターメガネではなく、偏光方式のパッシブ型メガネを使った3Dテレビを強化する。一部上位機種を除いて、偏光方式が多数を占め「CINEMA 3D」という名称で、フリッカーが少なく、輝度が高く、メガネが軽く快適などの長所を訴えている。

 偏光方式では、縦方向の解像度が半分に減ってしまうという課題もあるが、映画やアニメなどのコンテンツを見せながら3Dの魅力を訴求していた。

CINEMA 3Dの名称で3Dを訴求パッシブ型のメガネで3Dを体験できるLW6500シリーズ
パッシブ型のCINEMA 3Dの優位点デザインも訴求

 なお、LW9500シリーズなどの上位シリーズの3D方式はフレームシーケンシャルで、アクティブシャッターメガネを採用している。同社のテレビでは、上位機種はフレームシーケンシャル、中級クラスは偏光方式の「CINEMA 3D」を採用していくという。なお、LW9500シリーズはSmart TV機能のアピールに終始し、3Dデモは行なわれていなかった。

 また、世界最大という84型の3D液晶テレビも参考展示。発売時期などは未定だが、3Dは偏光方式を採用している。

 開発中の31型/1,920×1,080ドットの有機ELテレビも展示。3D対応しているほか、世界最薄という2.9mmという薄さが特徴。発売時期などは未定。

世界最大を謳う84型の3D液晶テレビ3D対応の31型有機ELテレビ厚みは2.9mm

 裸眼の3Dテレビも参考出展。CINEMA 3Dのブース脇では、55型の裸眼3Dテレビを展示している。3D方式などの詳細は非公開で、発売時期も未定としている。

 また、5日の会見でも披露した7型の裸眼3Dポータブルテレビも出展。800×600ドットの液晶を搭載し、視差バリア方式により3D化を実現している。ATSCチューナを搭載し、モバイルテレビとして活用できる点も特徴で、実際にチューナで受信したサイドバイサイドの3D映像を使ってデモを行なっていた。LGでは「世界初のモバイル3Dテレビ」としてアピールしている。

55型の裸眼3Dテレビ7型の裸眼3Dモバイルテレビ裸眼3Dモバイルテレビの概要

■ Webやアプリと連携する「Smart TV」を訴求

Smart TV機能を備えたLW9500シリーズMagic Motion

 3D以上に強くアピールしている点が「Smart TV」。IPTV機能を使ったVODやWebブラウザ機能に加え、アプリの追加などにも対応している点が特徴で、スティック型の「Magic Motion」リモコンを使って操作できる。

 VODはNetflixやVudu、CinemaNow、Amazon Video Ondemandなどに対応。vTunerのネットラジオやNapsterなどの音楽配信にも対応する。

 Webブラウザも搭載しており、Flashの再生にも対応。Magic Motionやリモコンに加え、スマートフォン用のリモコンアプリも提供し、文字入力などが行なえるという。また、LG Appsと呼ばれるアプリも追加可能となっており、RSSリーダやゲームなどさまざまな機能を追加できるという。

Webブラウザも装備テレビ画面や外部入力、IPTV機能をシームレスに統合しているアプリからゲームを追加

 最新のテレビだけでなく、旧型のテレビをSmart TV対応にするSmart TV Upgrader「ST600」も発売。テレビとHDMI接続することで、IPTVやWeb機能などに対応可能にするもので、VuduやNetflix、YouTubeなどが旧型のテレビでも見られるようになる。Ethernetのほか、無線LANも搭載する。

 また、BDプレーヤーの「BD690」、「BD670」にもSmart TV機能を搭載する。

Smart TV Upgrader古いテレビがSmart TVにBlu-ray 3D対応のBD670もSmart TV対応


■ 3DプロジェクタやHDピコプロジェクタなどを展示

CF3D

 プロジェクタ関連では、LCOSを採用したフルHD 3Dプロジェクタ「CF3D」のシアター上映も実施。また、TIのHD画質対応のDLP Picoチップセットを搭載したLEDプロジェクタ「HW300T」も発表。超小型のピコプロジェクタながら、解像度1,280×756ドットを実現し、輝度は250ルーメン、コントラストは2,000:1。

 ATSCチューナを搭載し、テレビ放送の投写に対応するほか、USB端子を装備し、USBメモリなどに記録したDivX映像ファイルなどを再生可能。ネットワーク機能も搭載しており、DLNAプレーヤー/プロジェクタとしても利用できる。


HW300T

 NVIDAのデュアルコアプロセッサを搭載したAndroid 2.2搭載のスマートフォン「Optimus 2X」も展示し、1080p再生などをアピール。また、LTE対応という「Revolution」もブースの多くのスペースを割いて紹介している。

RevolutionポータブルBDプレーヤーの「BP650」BDXL対応のポータブルBDドライブ「BP40LS20」

(2011年 1月 9日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]