パナソニック、プラズマ3D VIERA中級機GT3の55型

-USB HDD/SD録画対応、新発光方式で3D画質向上


TH-P55GT3
 パナソニックは、3Dにも対応したプラズマテレビの中級機「VIERA GT3シリーズ」に55型モデル「TH-P55GT3」を追加。9月9日より発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は35万円前後。3Dメガネ「TY-EW3D3」は別売で、S/M/Lの3サイズが同日に発売され、実売価格は1万円前後。

 フレームシーケンシャル方式の3D表示に対応したプラズマテレビ。別売USB HDDやSDカードへの録画機能も搭載する。チューナは地上/BS/110度CSデジタルダブルチューナを搭載する。

 パネルは解像度1,920×1,080ドットの「ブラックパネルII」を搭載し、ネイティブコントラスト500万:1を実現。新蛍光体の採用や新しい電極構造の採用などにより、2010年の同社PDP比で約15%発光効率を向上させている。ブラックパネルIIでは予備放電レス発光により、深い黒の沈み込みを実現。前面には低反射ブラックフィルターIIを採用し、外光の映り込みを抑えている。

 クロストーク低減などの3D高画質化技術も投入。2重像の原因となる残光を抑える新発光制御により、残光時間を大幅に低減。さらに、大幅な発光効率の向上で、蛍光体の残光時間を従来の2Dモデルの約1/3まで短くした「高密度蛍光体」も採用し、クロストークの抑制を図っている。

 動画解像度は1,080本で、次世代PDP開発センター(APDC)による新測定基準「フルHD動画解像スピード」は1,200pps。この動画表示性能は、3D表示時のクロストーク抑制にも貢献するという。

 3Dはフレームシーケンシャル方式や、放送で利用されているサイドバイサイド方式、トップアンドボトム方式などに対応。3Dの方式を、VIERAが自動判別して切り替える「3D方式自動認識機能」も備える。2D-3D変換機能も搭載。3Dソフトの映像の奥行きを調整できる「3D奥行きコントローラー」や、24p収録の映像を3D化する際に自然な中間フレームを生成する「3Dシネマスムーサー」などの機能も搭載する。

 映像処理回路には最大18bitのデジタル信号処理を導入し、階調表現力を向上。視聴環境の明るさやコンテンツにあわせて、映像シーンごとに明るさや黒レベルを制御するAI機能も搭載。暗部補正システムも搭載し、明るい環境でも暗い環境で見たときと同じ見た目になるように補正するという。

 放送やBlu-rayだけでなく、SD放送やDVD、アクトビラ ビデオ・フル、ゲームなどの低解像度のコンテンツについても、高解像度化処理を導入。多くのコンテンツで精細感の高い映像を楽しめるという。

 総合出力20Wの2.1chスピーカーを内蔵。また、フロントスピーカーのみで、仮想的にサラウンド実現する「バーチャル3DサラウンドシステムII」も搭載している。

 番組表はGガイドで、最高19チャンネルの表示が選択可能な「インテリジェントテレビ番組ガイド」に対応。1カ月先までの注目番組を写真付きでチェックできる「注目番組」機能や、ジャンル検索機能なども利用可能。

 別売のUSB HDDやSDメモリーカード(SDHC/SDXC対応)への録画機能を搭載。番組録画中の裏番組視聴にも対応する。なお、USB HDD/SDへの録画はMPEG-2 TSのストリーム録画のみ。

 録画番組のシーンの切り替わりを自動的に検出し、自動的にチャプタを作成する「オートチャプター」にも対応。USB HDDに録画した番組については、DLNA/DTCP-IPを使ったネットワークダビングに対応したブルーレイDIGAにダビングできる。SDカードに録画した番組は、録画したVIERAでのみ視聴可能で、ほかの機器やVIERAでは視聴できない。視聴中にリモコンの「静止」ボタンを押すと、画面メモをSDカードに記録できる。

 HDMI入力端子は2系統で、VIERA Linkに対応。DIGAやラックシアターとの連携するほか、HDMI 1.4の「コンテンツタイプフラグ」に対応し、デジタルカメラやデジタルビデオカメラ、DIGAの録画番組のジャンル情報などにあわせて、最適な画質に調整する。

 HDMI以外の入力端子は、D4×1、コンポジット×2、アナログRGB(D-Sub 15ピン×1)、アナログ音声×2を装備。出力端子は光デジタル音声×1、ヘッドフォン×1。

 Ethernetも装備し、VIERA Linkによるドアホンやセンサーカメラとの連携に対応。さらに、DTCP-IP/DLNAの「お部屋ジャンプリンク」機能により、別室のDIGAに録画した番組やムービー、デジカメ写真などをVIERAで視聴できる。

 「テレビdeネット」機能では、アクトビラやTSUTAYA TV、YouTube、Skype、ひかりTV、Club Panasonic、Twitter、Picasa Web Albumsなどが利用可能。8月以降にはradiko.jp、Yahoo!オークション、Ustream、Dailymotion、Facebook、おうちごはん、AccuWeatherの各サービスにも対応予定。

 節電機能「エコナビ」も搭載。部屋の明るさに応じて明るさや画質を調整することで消費電力を削減するほか、10分以上映像や音声の信号が無い場合は自動で電源オフして節電。さらに、VIERAを使っていない場合、接続しているDIGAの待機電力モードも最小にする「ECOスタンバイ」や、EPG情報に連動して対応シアター機器を節電できる「番組連動おまかせエコ」などの機能を搭載している。

型番TH-P55GT3
画面サイズ55型
解像度1,920×1,080ドット
消費電力458W
年間消費電力量161kWh/年
スピーカー3.5×14cm×2(フルレンジ)
音声最大出力総合20W
入力端子HDMI×2、D4×1、コンポジット×2、
アナログRGB(D-Sub 15ピン×1)、
アナログ音声×2
出力端子光デジタル音声×1、
ヘッドフォン×1
その他の端子Ethernet、USB×3
外形寸法
(スタンド含む/
幅×奥行き×高さ)
1,324×387×849mm
重量
(スタンド含む)
約39kg


(2011年 8月 25日)

[AV Watch編集部 中林暁]