パイオニア、カロッツェリアのハイエンドスピーカー

2ウェイスピーカーとネットワークのセット「TS-Z1000RS」

　パイオニアは、カロッツェリアブランドの高音質スピーカー「RSシリーズ」の新モデル3機種を11月上旬に発売する。2ウェイスピーカーとネットワークのセット「TS-Z1000RS」が4個1組で294,000円。6.6cm径のミッドレンジ「TS-S1000RS」が2個1組で126,000円。25cm口径のサブウーファ「TS-W1000RS」が1個126,000円。

　2002年から展開している「RSシリーズ」は、カロッツェリアスピーカーのハイエンドモデル。新モデルでは、ヤング率(縦弾性係数)が高く、適度な内部損失特性を持つクロスカーボン振動板や、高精度切削パーツを使用した磁気回路、高比重・高剛性の亜鉛素材ダイキャストフレームを採用するなど、素材や構造を一新している。

■TS-Z1000RS

　TS-Z1000RSは、17cm径のウーファと、3cm径ツイータの2ウェイセット。ツイータの振動板は「デュアルアークリングダイアフラム」で、素材にはチタンを使用。表面改質処理の後にDLC(Diamond Like Carbon)処理を施こすことで、高剛性化。わずかな歪みも徹底排除したという。また、低域側の再生帯域を確保することで定位感を向上させるとし、高音域は48kHzまで再生可能。

　筐体部と振動板を支えるホルダ部には、高剛性・低共振の亜鉛素材を採用。筐体内の空気抵抗を解析し、振動板の内周側と外周側のインピーダンスマッチングを向上させ、低共振化も実現した。

　磁気回路はネオジウムマグネットと高精度切削パーツを使用した外磁型。アルミ平角線を使用したボイスコイルや、OFCショートリングを採用し、正確で高効率な駆動を実現したという。イコライザ部分は真鍮削り出し。

　ウーファは、ヤング率が高く、適度な内部損失特性を持つクロスカーボンを振動板に採用。センターキャップとの一体型二層構造にすることで、剛性とトランジェント特性を向上させた。筐体部とダンパーを支えるダンパーホルダには亜鉛素材を採用。さらに、低共振化構造フレームや非面接触型ポイント支持構造の採用で、無共振化を徹底している。

　磁気回路はネオジウムマグネットと高精度切削パーツの外磁型。OFC平角線を使用したロングプレート・ショートボイスコイルやOFCショートリングの採用で、広帯域再生を追求している。不要振動を排除するという、専用設計の亜鉛ダイキャスト製グリルフレームも付属する。

　ネットワークは、ウーファ用に音響用チョークコイルと音響用コンデンサを、ツイータ用に大型フィルムコンデンサを使用。各ユニットに、バイアンプ接続対応の入力端子も備えている。

■TS-S1000RS

TS-S1000RS

　6.6cm径のミッドレンジ。TS-Z1000RSのウーファと同様に、クロスカーボン振動板を採用。センターキャップとの一体型二層構造にすることで、剛性とトランジェント特性を向上させたほか、振動板の低共振化や、タンジェンシャルエッジの採用により、フラット特性を高めている。

　フレームやバックカバーなどの筐体部に高剛性・低共振の亜鉛素材を採用。ネオジウムマグネットと高精度切削パーツを使用した外磁型の磁気回路を採用し、トランジェント特性を向上させている。OFC平角線を使用したボイスコイルやOFCショートリングも搭載。専用設計の亜鉛ダイキャスト製グリルフレームが付属する。

■TS-W1000RS

TS-W1000RS

　25cm径のサブウーファ。振動板はクロスカーボンで、センターキャップとの一体型三層構造を採用。振動板形状の低共振化や、コルゲーションエッジの採用により、フラットな特性を高めている。

　筐体とダンパーを支えるダンパーホルダには、亜鉛素材を採用。低共振化構造のフレームや、非面接触型ポイント支持構造の採用で、無共振化を実現した。磁気回路はネオジウムと高精度切削パーツを使った内磁型。

　エンクロージャの使用範囲を14～28リットルの小容量で設定する事で、自由度の高い設置が可能。推奨エンクロージャ容量は17リットル。