シャープ、堺の液晶カラーフィルター事業統合を延期

-最終契約締結は5月に。「更に議論が必要」


 シャープは26日、堺工場の液晶カラーフィルター事業の凸版印刷、大日本印刷らとの統合に関する最終契約書の締結日を、当初予定していた4月末から、5月に変更すると発表した。

 変更の理由についてシャープは「統合後のシャープディスプレイプロダクト(SDP)の一層の競争力強化の実現に向け、更に議論の必要があると判断した」としている。

 現在、堺工場での液晶カラーフィルター事業は、シャープと、凸版印刷とその子会社であるトッパンエレクトロニクスプロダクツ、大日本印刷とその子会社のDNPカラーテクノ堺が行なっており、これをシャープの子会社であるSDPに統合。SDPで生産する液晶パネル・モジュールは、シャープと提携先である鴻海精密工業がそれぞれ50%ずつ引き取ることで、稼動率維持とコスト力強化、収益性改善を図る。統合の対価としてSDP株式の発行が見込まれ、シャープのSDPに対する議決権比率が40%未満となり、SDPはシャープの連結対象から外れる見込み。



(2012年 4月 26日)

[AV Watch編集部 中林暁]