オリンパス、スマートモード搭載のPCMレコーダ「LS-14」

マイク感度/録音レベル自動設定。24bit/96kHz対応


LS-14

 オリンパスイメージングは、リニアPCMレコーダ「Linear PCM Recorder LS-14」を11月22日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は25,000円前後。内蔵メモリは4GBで、別売SD/SDHCカード(最大32GB)にも記録できる。

 最高24bit/96kHzのリニアPCM(WAV)で記録できるレコーダ。左右90度に配置された2つの指向性ステレオマイクの間に、低域を補強する無指向性のセンターマイクを配置した3マイクシステム「トレスミック」を採用する。

 新機能として、マイク感度や録音レベル設定を自動で最適化することで簡単にベストな録音ができるという「スマートモード」を搭載。ダイヤルを「SMART」に合わせてRECボタンを押すとカウントダウンが始まり、その間に演奏の中で一番大きな音のパートを奏でることで、自動でベストな設定を行なえるという。カウントダウンが終わると、自動で録音が開始される。なお、マニュアルでのレベル設定も可能で、液晶ディスプレイのレベルメーターを見ながら調整できる。

 フィルターを強化したことで、より自然なステレオ録音を可能にしており、2マイクの録音周波数は60Hz~20kHz、3マイクでは20Hz~20kHzで原音に近いフラットな周波数特性を実現。センターマイクはON/OFF切り替えが可能。低音を抑えたいときは2マイク、広い音域で臨場感を出したいときは3マイクといった使い分けができる。また、新設計の指向性マイクとアンプ回路により、最大耐音圧130dB SPLを実現。ドラム/パーカッションなどの打楽器での大音量にも音割れしにくいという。

 楽器チューニング用のクロマチックチューナを内蔵し、入力された音と基準音の差を視覚化して表示可能。F1ボタンの表示切替で波形表示へ切り替えると、音程の時間的変化が確認でき、ロングトーンの練習などに利用できる。そのほか、RECボタンを押す2秒前から録音できるプリレコーディング機能や、オーバーダビング、メトロノーム、ローカットフィルタなどの機能も装備。譜面台に取り付けられるスタンドクリップも同梱する。

 録音フォーマットはリニアPCMまたはMP3。PCMは24/16bit、96/88.2/48/44.1kHzに対応。44.1kHzのモノラル録音も行なえる。MP3のビットレートは64kbps(モノラル)と、128/256/320kbps(ステレオ)。ステレオミニのマイク入力とライン入力を備える。

背面

 本体でファイル分割や部分消去、トリミングも可能(リニアPCMのみ)。また、PCMの録音ファイルに作成日時を記録するBWF(Broadcast Wave Format)もサポートする。内蔵メモリとSDカード間のコピー/移動もできる。再生速度は、音程を変えずに50~300%の間で調整できる。ステレオミニのヘッドフォン出力と、28mm径/200mW出力のスピーカーも装備。

 電源は単3電池2本または別売ACアダプタに対応。アルカリ電池利用時の連続録音時間は16bit/44.1kHzのPCMで約46時間、MP3 320kbpsで約42時間。MP3モノラルで約43時間。パソコンとUSBで接続でき、対応OSはWindows XP/Vista/7/8とMac OS X 10.4.11~10.8。

 外形寸法は138.7×52.5×23.5mm(縦×横×厚さ)、電池を含む重量は170g。キャリングケースやUSBケーブルなどが付属する。



(2012年 11月 13日)

[AV Watch編集部 中林暁]