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beyerdynamic、新テスラ技術のヘッドフォンやアンプ発表
ヘッドフォン祭で披露。Custom Oneの日本限定版なども
(2013/5/11 18:26)
ティアックは、東京・青山で5月11日に行なわれた「春のヘッドフォン祭 2013」において、独beyerdynamicの新製品発表会を開催。「Custom One Studio」や「T51p」などのヘッドフォンと、ヘッドフォンアンプ「A20」を披露した。発表会には、本国ドイツから、CEOのWolfgang Luckhardt氏も訪れた。
250Ωの「Custom One Studio」や「Custom One Pro」日本限定版など
2012年から発売している「Custom One Pro」から、ドライバを250Ω仕様に変更したプロ向けモデル「Custom One Studio」を2013年末に発売。価格は未定。
Custom One Proと同様に、ハウジング部の着せ替えが可能。また、左右ハウジング部に備えたレバーで音質調整が行なえることもProと同じだが、Proに比べて調整の幅を小さくしたことで、より細かな調整が可能になった。また、イヤーパッドはベロア調となっている。3mのカールコードを採用する。
今後発表予定の新製品として、「Custom One Tesla」と、「Custom One Pro Japan Special Edition」の2モデルも予告。
Custom One Teslaは、独自技術であるテスラドライバの新世代モデルを搭載予定で、従来モデルに比べ30%軽量ながら、同じ出力を可能にするという。また、ユーザー参加型の“クラウドソーシング形式”で仕様や外観を決めるという点も特徴で、クラウドソーシングは2013年夏より開始、製品の発売は2014年春ごろを予定する。
Custom One Pro Japan Special Ediionは、従来モデルのProをベースとした、日本限定モデル。発売は9月を予定しているが、詳細は明らかにしていない。
そのほか、これまで12,000台出荷したというCustom One Proに、要望が高かったというホワイトモデルも追加。カラー以外は従来のブラックモデルと同じ。さらに、Custom One Proなどに装着できる外付けマイク「Custom One headset gear」も発売。装着することでヘッドセットとして利用できる。マイク部のプラグは3.5mmミニで、パソコンなどに接続して利用することもできる。
新テスラドライバ搭載のポータブル「T51p」
2010年に発売した、ハイエンドポータブルヘッドフォン「T50p」(実売2~3万円前後)の後継機種として、新世代のテスラドライバを搭載した「T51p」を今秋より発売。T50pと同価格となる見込み。
ドライバだけでなく、イヤーパッドや側圧についても見直され、長時間の装着に最適化されるという。入力はステレオミニ。今後、ケーブルにボリュームコントローラを備えたバージョンも発売予定としている。
ヘッドフォンアンプ「A20」
2009年より発売しているハイエンドヘッドフォンアンプ「A1」の弟分とする新製品で、2013年秋に発売する。回路部はA1をベースに開発しながら価格を抑え、同社ヘッドフォンのT50/T70と同じ価格帯を実現したという。ドイツでの価格は499ユーロ。
音質については「開放的で透明感のあるサウンド」と説明している。入力はアナログRCAが1系統。出力は標準ジャック2系統とアナログRCA 1系統。600Ωまでのハイインピーダンスヘッドフォンにも対応する。筐体はアルミ製。電源は本体に内蔵する。外形寸法は164×212×55mm(幅×奥行き×高さ)、重量は1,640g。
CEOが来日「常に一歩先を行く」
発表会には、本国ドイツから、CEOのWolfgang Luckhardt氏らが登場。'09年のヘッドフォン祭以来、2度目の来日になるという。Luckhardt氏によれば、「2012年は最も成功した」とのことで、売上はClassic Proシリーズ(DT 770など)が前年比1.5倍、テスラシリーズ(T1/T90など)は同約2倍だったという。
アジア地域全体の売上は昨年から27%伸びており、ブランドも浸透。特に、テスラシリーズのアジア最大の市場は日本だという。こうした中でも、同社は創業者であるEugen Beyer氏の“常に一歩先を行く”という精神を引き継ぎ、現在もドイツでのハンドメイドを続けていることで高い認知と評価を得ていることを強調。ティアックとの協力関係はちょうど10年に及んでおり、「今後も共にユーザーに対して、ベストなサポートを目指す」と述べた。