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Olasonic、73,500円の超小型パワーアンプ「A1」
NANOCOMPO新モデル。「D1」とセパレート構成
(2013/10/16 12:00)
東和電子は、「Olasonic」(オラソニック)ブランドのコンパクトなコンポ「NANOCOMPO(ナノコンポ)」の新モデルとして、ステレオパワーアンプ「NANO-A1」を11月下旬に発売する。価格は73,500円。カラーはプラチナホワイト、シルキーブラックの2色を用意する。
なお、ヘッドフォンアンプ内蔵USB DAC「NANO-D1」をプリアンプとして使い、パワーアンプの「NANO-A1」と組み合わせ、コンパクトなセパレートアンプシステムを構築できる。
NANOCOMPOは、開発コンセプトとして「可能な限り小さく」、「美しくバリュー感があり」、「大型商品に負けない音質を備え」、「パソコンとの親和性が高く」、「買い足していける統一されたデザインと操作性を持ち」、「縦置きでも使え」、「手持ちのCDも生かせるもの」を掲げたシリーズ。シリーズを通して149×149×33mm(幅×奥行き×高さ)という、同じサイズの小型筐体を採用している。
ステレオパワーアンプ機能に加え、バイアンプモード、モノモードの切り替えが可能。NANO-A1を2台用意し、左右チャンネルのスピーカーを個別にドライブしたり、AVマルチチャンネル用パワーアンプとして使う事もできる。なお、もともとNANO-A1は内部でBTL構成になっているため、さらに2台のアンプを使ったBTLにする事はできない。
出力は、ステレオ時が56W×2ch(4Ω)、バイアンプ(モノラル)時は56W×2ch(4Ω)、モノラル時は56W(4Ω)。
独自の「Super Charged Drive System」(SCDS)を採用。大容量のキャパシタ(コンデンサ)を使う技術で、音楽が静かな時にキャパシタに充電を行ない、大音量が必要な時に一気に放電することで、「ワット数では表せない粘り強い駆動力を発揮する」という。消費電力はスタンバイ時で0.5W、最大出力時45W。
デジタルアンプとなっており、TIの「TPA3118」を1.2MHzの高速スイッチング周波数でドライブ。「力強さと繊細さの両立を実現した」とする。
電源はACアダプタ。本体との接続には、安定性や信頼性が高いというスイスLEMO製のLEMOコネクタを使っている。AC電源ケーブルには3Pインレットタイプを採用。電源ケーブル交換もできる。
音を聴いてみる
短時間だが試聴したので印象をお伝えしたい。KEFのブックシェルフスピーカー「LS50」と「NANO-A1」、「NANO-D1」、「NANO-CD1」を組み合わせた。
プリメインアンプの「NANO-UA1」でLS50をドライブした後、「NANO-A1」+「NANO-D1」の組み合わせでドライブすると、音場の広がりや奥行きの深さ、低域の沈み込み、高域の抜けといったあらゆる面で大幅にクオリティが上昇。特にキッチリと制動された低域の深さと、その低い音の中で描写される音の細かさに唸らされる。とても片手でつまめる73,500円のパワーアンプから出ている音とは思えない。
肺を圧迫するような量感の豊かさと同時に、背後に広がる音の広がりまでキッチリと描写され、音が揺れたり、あやふやになる部分が無い。デジタルアンプならではのカッチリとした描写と、電源部のパーツを奢った高級アナログアンプのような安定感のある雄大な低域が同居している不思議なサウンドで、SCDS技術が効いているポイントであると同時に、「NANO-A1」ならではの描写と言えるだろう。
「NANO-A1」を2台用いて、それぞれをモノラルとしてスピーカーをドライブすると、ワイドレンジかつ低域の豊富さはそのままに、高域の描写のしなやかさや、クラシックのホールの空気の動きなど、音楽の細かな表情が感じられるようになり、ハイエンドピュアオーディオライクな艶やかさが漂い始める。この2台構成でも15万円以下で構築できてしまうと考えると、驚くべきコストパフォーマンスと省スペース性を兼ね備えたアンプの登場と言えるだろう。
高音質USBケーブルプレゼントも
新機種発売を記念し、NANOCOMPO全モデルの中からいずれかを2013年10月16日~2014年1月15日の期間中に購入すると、高音質USBケーブル4本の試聴セットをプレゼントするキャンペーンも実施する。数量限定で、予定数に達した時点で終了となる。
プレゼントされるケーブルはAIM、SUPRA、WIREWORLD、Zonotoneのもので、長さはいずれも約20cm。なお、ケーブルではなく、NANOCOMPOの縦置き用スタンドをプレゼントとして選択する事もできる。詳細は10月22日にOlasonic Webサイトの告知ページに掲載される。