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ウォークマン「NW-ZX1」と「F880」がDSD再生に対応
DSD 2.8MHzをPCM変換。Media GoはDLNAサポート
(2014/3/19 13:11)
ソニーは、ウォークマン「NW-ZX1」と「NW-F880」のソフトウェアアップデートを4月下旬より提供し、新たにDSDフォーマット(2.8MHz/リニアPCM変換再生)の再生に対応する。また、音楽再生/転送ソフトの「Media Go」も3月19日に最新バージョンのMedia Go 2.7を公開し、DSDファイルのNW-ZX1/F880への転送機能やDLNAサーバー機能を追加した。
NW-ZX1とNW-F880シリーズはハイレゾに対応したウォークマン上位機種。24bit/192kHzまでのFLACやApple Lossless、WAV(リニアPCM)などのハイレゾ音楽ファイルに対応していたが、DSDには非対応だった。4月のアップデートにより、ウォークマン内に転送したDSDファイルの再生が可能となる。対応機種はNW-ZX1とNW-F885/F886/F887。
対応DSDフォーマットは、2.8MHz(DSD 64)までのDSF/DSDIFFファイル。NW-ZX1/F880内のDSDファイルを内部で24bit/176.4KHzのPCMに変換して再生する。バッテリ駆動時間は「192kHzのPCM再生よりは短くなる」とのこと。
ソニーは、'13年9月のハイレゾ製品発表会では、「ファームウェアアップデートでの(ウォークマンのDSD)対応は難しい(ホームエンターテイメント&サウンド事業本部 高木副本部長)」と説明していた。搭載チップの「OMAP4 Coretex-A9」が、DSDのネイティブ再生に対応していないため、上記のようなコメントを出していたが、発売後にDSD対応への期待の声が多く寄せられ、ソニーとしても「いい音を様々なコーデックで楽しんでほしい」と考え、アップデートでのDSD対応を決めたとしている。
DSD対応のハイレゾポータブルプレーヤーは、iriver Astell&KernブランドのAKシリーズも人気を集めている。最上位モデルの「AK240」(直販285,000円)はDSD 5.6MHzまで対応し、ネイティブ再生が可能。「AK120」(直販129,800円)と「AK100」(直販54,800円)はDSD 2.8MHzまでの対応で、リニアPCM変換再生となる。
ウォークマンのDSD対応にあわせて、パソコン用の音楽管理/転送ソフト「MediaGo」も3月19日に最新バージョンのMedia Go 2.7が提供開始された。新たにNW-ZX1とNW-F880へのDSDファイル転送に対応するほか、メディア共有(DLNAサーバー)機能が追加された。Media Go 2.7については別記事で紹介している。
【訂正】
記事初出時に、「DSDファイルを内部で24bit/192kHzのPCMに変換して再生」、「バッテリは192kHzのPCM再生時と同等」としておりましたが、誤りでした。正しくは「24bit/176.4KHzのPCMに変換して再生」で、バッテリ駆動時間は「192kHzのPCM再生よりは短くなる」です。お詫びして訂正いたします(19日16時30分追記)