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JVC、新デジタルアンプ/K2搭載ウッドコーン小型コンポ

9cm径フルレンジ/実売11万円の「EX-HR9」など3機種

 JVCケンウッドは、JVCブランドのウッドコーンオーディオシステム3機種を6月中旬より順次発売する。いずれもCDとiPhone/iPod対応USB搭載のメインユニットと、ウッドコーンユニットのステレオスピーカーで構成し、価格はオープンプライス。店頭予想価格は、9cmフルレンジスピーカー採用の「EX-HR9」が11万円前後、2ウェイスピーカー採用の「EX-HR7」が10万円前後、8.5cm径フルレンジスピーカー採用の「EX-HR5」が8万円前後。発売時期は、EX-HR9とEX-HR5が6月中旬、EX-HR7が8月上旬。

EX-HR9

 3機種ともにデジタルアンプの「DEUS」と、独自の高音質化技術「K2テクノロジー」の新バージョンを採用する。DEUSは、高効率/高精度な信号増幅を特徴とし、デジタルとアナログのフィードバックを組み合わせたハイブリッドフィードバックにより電源変動による影響を抑制、SN比や歪み率、高域の再生特性を改善。「マスターサウンドの音楽情報が持つ、繊細な響きや余韻などの音楽表現を忠実に再現する」としている。高音質化技術の「K2テクノロジー」は、音楽コンテンツのフォーマットに応じて自動的にビット拡張と帯域拡張、波形補正の処理を行なう。

 EX-HR9とEX-HR7は、ビクタースタジオのエンジニアとともにサウンドチューニングを実施。「“原音探究”の理念のもと、スタジオにおけるマスタークオリティを忠実に再現することを目指した」としている。

 なお、2月に発売した「EX-N70」と「EX-N50」とは異なり、DSD/FLACなどのハイレゾファイルやDLNAネットワーク再生には対応しない。一方で、EX-N70/N50では省かれたCDプレーヤーを今回の3モデルはいずれも備えている。

EX-HR9

 スピーカーは、9cm径フルレンジウッドコーンユニットを1基搭載する。音の伝播速度を向上させるため、チェリー材の薄板シートをウッドコーンに最適配置した異方性振動板を採用。コンパクトなサイズながら、広い空間表現と解像度の高いサウンドを実現するという。

 ユニットに大型のメインマグネットを採用。磁気回路の後部にメイプル材を使用した大型八角形のウッドブロックを備え、ダクトから生じる不要な高域成分を制御。低音エネルギーの増強を図っている。ボイスコイルボビンは、伝播速度に優れた木を薄さ80μに削り出して加工。音の伝達ロスを抑制している。磁気回路にアルミニウムショートリングや銅キャップも備え、歪みを抑制。センターキャップ内に発生する音を処理するためにポールピース上部へメイプル材の吸音材を装着している。

 スピーカーキャビネットにはチェリーの無垢材を採用。内部構造は楽器でも採用されているチェリー材の響棒を使用。剛性を高め、繊維方向などもこだわった竹響板を配置している。吸音材にはメイプル材のチップを使用している。スピーカーの外形寸法は120×264×161mm(幅×奥行き×高さ)、重量は2.2kg。

 メインユニットのトップカバーの側面には木製パネルを配置。本体部の振動吸収と剛性の向上、重量付加効果により、高解像度再生や、重心の低い低域再生を可能にしたという。底面には、本体を三点で支える真鍮無垢削り出しのインシュレーターを備え、振動を排除。ボトムシャーシ部には9mm厚の木製アークベースを固定して共振を抑制している。

EX-HR7

EX-HR7

 スピーカーは、11cm径ウーファと2cm径ツイータの2ウェイ構成。ウーファにはチェリー材の薄板シートを装着した異方性振動板を採用、センターキャップ内での音の濁りを抑制するため、ポールピース上部にメイプル木片を装着している。ツイータユニットのエッジ素材にはシルク繊維を、ボイスコイルには高純度99.9999%のOFCボイスコイルワイヤーを採用した。振動板内の音の濁りを軽減するため、ポールピース上部にスプルース木片を装着した。

 歪みを抑えるため、ウーファの磁気回路にはアルミショートリングを装備。ウーファ/ツイータ共に銅キャップも備えている。

 スピーカー内部の吸音材にはメイプル材のチップを使用。ウーファ/ツイータの磁気回路後部へ装着した八角形チェリー材のウッドブロックにより、不要な振動や高域成分を抑え、重心の低い低域とクリアな高域再生を実現したという。キャビネット内部には竹の響板とチェリー材響棒を配置。底部には筐体の剛性を高め、振動を吸収/抑制する9mm厚のMDF材「アークベース」を装着している。

 スピーカーの外形寸法は149×249×262mm(幅×奥行き×高さ)、重量は4.2kg。

EX-HR5

EX-HR5

 スピーカーは、8.5cm径ウッドコーンのフルレンジユニットと、無垢材キャビネットを採用。キャビネット内部にはチェリー材の響棒を配置、剛性を高めながら響きをコントロールしている。

 メインマグネットを大型化。低域の向上と歪み感の低減を図っている。また、不要振動を抑制し、エネルギッシュな低域を実現するウッドブロックをユニット磁気回路後部に装着している。

 スピーカーの外形寸法は120×246×161mm(幅×奥行き×高さ)、重量は1.8kg。

メインユニット部の共通仕様

 CDプレーヤーとUSB端子、FM/AMラジオを搭載。USBはiPhone/iPodの音楽再生にも対応。第1~5世代iPod touch、第2~7世代iPod nano、iPod classic、iPhone 3G/3GS/4/4S/5/5c/5sと接続できる。USB部の再生対応フォーマットはMP3/AAC/WMA。アンプ出力はいずれも50W×2ch(4Ω)。

 入力端子は光/同軸デジタルが各1系統と、アナログ2系統、サブウーファ出力とヘッドフォン出力も備える。消費電力は45W(スタンバイ時0.5W以下)。外形寸法と重量は、EX-HR9が280×289×115mm(幅×奥行き×高さ)、4.2kg。EX-HR7/5は255×289×115mm(同)、3.4kg(HR7)、3.2kg(HR5)。リモコンやFM簡易アンテナ、AMループアンテナ、スピーカーケーブルなどが付属する。

 なお、発売に合わせて、入札制のモニター価格で購入できるキャンペーンも実施。募集期間は6月5日11時~6月16日10時で、募集人数は50名。応募には「Club JVC」への登録後、入札下限価格59,000円~上限79,800円の範囲で入札する。詳細は同社サイトで案内している

(中林暁)