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HDR映像のDolby Vision配信に向けワーナーが4K作品を提供

「All You Need is Kill」など'15年初旬に

 米Dolby Laboratoriesとワーナー・ブラザース・ホームエンターテインメントは、ハイダイナミックレンジ(HDR)映像技術の「Dolby Vision(ドルビービジョン)」の推進で協力すると発表した。「オール・ユー・ニード・イズ・キル」などの4K作品をDolby Vision向けにマスタリングし、2015年初旬より家庭向けの映像配信サービスに提供する。

 Dolby Visionは、映像の色表現やダイナミックレンジを高め、画質を向上するDolbyの新技術。ただし、実現にはコンテンツ制作から配信事業者、テレビなどのディスプレイまでのエンドツーエンドの対応が必要となる。

 ワーナーとDolbyの両社が協力し、「オール・ユー・ユード・イズ・キル」、「イントゥ・ザ・ストーム」、「LEGOムービー」などの4K作品をDolby Vision向けにマスタリングし、OTT(オーバーザトップ)ストリーミングやVODなどの家庭向け配信パートナーに提供する。2015年内にVUDUをはじめとしたOTTサービスで配信予定としている。価格などは配信事業者やコンテンツホルダに委ねられる。

 4KコンテツをHEVC圧縮して配信。初回ラインナップ作品は、FilimLight Baselightシステムでリマスタリング。Dolby Visionの採用により、「これまでテレビでは見ることが出来なかったより一層の輝度を豊富な新しいカラーパレットと、深く繊細な暗度で実現する」としている。

一枚のフレーム中にさまざまな輝度分布を有している

 1月7日現在、Dolby Vision対応テレビ/ディスプレイは発売されていないが、2015年内に発売が見込まれる。Dolbyとワーナーの両社はDolby Vision対応テレビの発表に合わせて初回ラインナップ作品の準備を進め、追加作品の供給など、2015年年間を通じて新規作品リリースに務めるとしている。

(臼田勤哉)