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Amazon、プライム会員向け定額動画配信「プライム・ビデオ」を24日スタート
(2015/9/24 09:02)
Amazonは、Amazonプライム会員向けの映像配信サービス「プライム・ビデオ」を24日よりスタートした。Amazonプライムの年会費(税込3,900円)を支払い、プライム会員になると、日本やアメリカの映画やテレビ番組、人気アニメ、ミュージック・ライブ、バラエティ番組、Amazonオリジナル作品などの一部が見放題となる。
プライムの年会費は3,900円のため、月々325円の映像見放題サービスといえる。また、お急ぎ便や日時指定便、タイムセール、KindleオーナーライブラリーなどのAmazonプライムの会員サービスも従来通り提供される。30日の無料体験も用意される。プライム・ビデオはAmazonファミリー会員とAmazon Studentの有料会員も対象としている。
従来「Amazon インスタントビデオ」として展開していた、都度課金のレンタル/購入サービスは「Amazonビデオ」の名称となるが、新作などのラインナップを揃えて継続。プライムビデオに見たい作品がない場合は、Amazonビデオでレンタル/購入して視聴することも可能となる。
プライムビデオのコンテンツは、テレビ朝日やTBSテレビ、テレビ東京、NBCユニバーサル、Paramount Pictures、Viacom、CBS Studios、20世紀フォックス、MGMなどの人気作品のほか、AmazonスタジオによるAmazonオリジナル作品などを用意。映画やテレビ、アニメだけでなく、音楽ライブもラインナップしている。
コンテンツの数は明かしていないが、「約7割が日本のコンテンツ」(Amazon ビデオ国際部 ティム・レスリー バイス・プレジデント)とのことで、日本サービスにあわせて、日本向けコンテンツを拡充。映画やテレビ、アニメだけでなく、音楽ライブも用意。日本独自のコンテンツとしては、ウォーキング・デッドシリーズのスピンオフ作品「フィアー・ザ・ウォーキング・デッド」を毎週木曜日に見放題先行配信。また、米国で2014~15年にTVシーズンが放送された「MR.ROBOT」も毎週水曜日に見放題先行配信を行なう。上記2作品は日本初公開コンテンツとなる。なお、ウォーキング・デッドは全5シリーズもプライム・ビデオで視聴できる。
また、200本以上のAKB48グループのコンサートシリーズや、映画「しまじろうと おおきなき」を独占配信。さらに、Amazonオリジナル作品として、「トランスペアレント」、「BOSCH/ボッシュ」、「モーツァルト・イン・ザ・ジャングル」、「タンブルリ」などの作品を配信する。
そのほか、「妖怪ウォッチ」などのアニメや、「永遠の0」、「孤独のグルメ」、「SPEC~警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿~」、「JIN -仁-」、「ROOKIES」など、人気タイトルをラインナップ。テレビの見逃し配信にも対応し、「さまぁ~ず×さまぁ~ず」は毎週放送終了後に再生できる。また、ドラマ、アニメ、バラエティ番組など、Amazon初の日本オリジナル作品も今後制作予定で、2016年には40本程度の作品を計画している。
現在のプライムビデオ対応コンテンツは、Amazonビデオ内で[プライム対象]コンテンツとして検索可能となっている。
対応デバイスは、24日発表のFire TVやFire TV StickなどのAmazonデバイスのほか、Amazonビデオアプリを通じて、iOSやAndroidの各種デバイス、PlayStation 4(PS4)、ソニーの液晶テレビ「BRAVIA」、PC/Mac等のWebブラウザでも再生可能。BRAVIAは2014年以降のインターネット対応モデルが対象となる。
SDやHDだけでなく、4K/Ultra HDの映像配信も実施。ただし、24日のサービス開始時点では対応デバイスはFire TV(10月28日発売)のみ。Fire TV StickはHDまでとなる。
また、Fireタブレットや、Android、iOSデバイスにおいては、コンテンツのダウンロードにも対応し、家庭などであらかじめ映像をダウンロードしておけば、インターネット接続環境がなくても再生できる「オフライン再生」が可能となる。
日本のコンテンツが7割。デバイス+サービスで体験を向上
アマゾンジャパンのジャスパー・チャン代表取締役社長は、「日本でのAmazonの事業開始から15年間、ECリテラー(小売)として、喜ばれる商品、サービスの提供に努めてきた。その中でも、最も重要で革新的なサービスが『Amazonプライム』。8年前に導入し、ご好評いただいている。世界で一番ご愛好いただいているショッピングサービス。日本でも伸びており、会員数の年間の伸び率は50%以上」とプライムサービスについてアピール。Fire HDやKindle PaperwhiteなどのAmazonデバイスもプライム会員であれば特別価格で販売することを強調し、新たなサービスとしてプライムビデオをスタートすることを発表。「年間3,900円、325円/月で、買い物プログラムの歴史で最も魅力的」と訴えた。
Amazonビデオ国際部バイス・プレジデントのティム・レスリー氏は、「Amazonには、15年間の日本における経験がある。どんなDVDが好まれているのか、どんな小売よりも把握している」とアピール。「ミッション・インポッシブル ゴースト・プロトコル」、「ターミネータ・ジェネシス」などの新作から、スタートレック、トランスフォーマー、ゴッドファーザーなどの定番/カタログ、最新テレビドラマなど、国内外の人気作品を揃えていることをアピール。
日本のコンテンツも重視し、「7割が日本のコンテンツ」という。1,000以上のアニメ作品は、「妖怪ウォッチ」、「弱虫ペダル」など。「しまじろう」やDVD化されていないAKB48コンサートなどの独占コンテンツやテレビの見逃し配信などを充実。「いつでもどこでも楽しめるサービスになる。プライム会員はぜひすぐに試して欲しい。まだ会員になっていなければ、すぐに“お試し”を」とアピールした。
Amazonの2014年のコンテンツ投資額は13億ドル。特にオリジナル/エクスクルーシブ(独占)コンテンツの調達につとめており、さらに、Amazon Studioによる自社制作にも取り組み。24日時点では8作品を展開しており、いずれも4K撮影/配信となる。
2016年には日本市場向けに40作品以上を製作予定で、ドラマ、バラエティ、アニメなど豊富なジャンルを揃える予定。HDRコンテンツについては、「技術のイノベートを続けていき、素晴らしいHDRコンテンツを手がけていく」とした。
Amazonデバイセズ 製品管理・事業開発 バイス・プレジデントのピーター・ラーセン氏は、「ビデオを見るのに最適なデバイスは何? テレビでしょう?」と切り出し、テレビでの映像視聴端末「Fire TV」、「Fire TV Stick」を披露した。
Fire TVについては、「英国やドイツで最も売れているエレガントなメディアプレーヤー」と紹介。4K/UHD対応のほか、動作の高速さや動画再生時に素早くバッファリングを行なう「ASAP」やAmazonのレコメンドサービスとの連携、音声検索技術など、サービスとデバイスの双方を持つことで優れた体験を実現できることを強調した。また、オンデマンドサポートサービス「MayDay」による操作案内など、“安心”もアピールしている。
なお、今後のパッケージや、Amazonビデオによる購入/ダウンロード、プライムビデオの棲み分けについては、「我々は、カスタマーにフォーマットの選択肢を提供する。ストリーミング、レンタル、ディスク。カスタマーが欲しいものを用意して、選んでもらうだけ。どれを求める人にもウェルカムな話になると考えている」とコメントした。
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