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Google、Android 6.0やNexus 5X/Nexus 6Pなど新製品紹介

 Googleは7日、Android OSの最新バージョンである「Android 6.0 Marshmallow」や新Nexusスマートフォン「Nexus 6P」と「Nexus 5X」の説明会を開催した。新Nexusは、Googleストアから購入可能で10月下旬出荷を予定。価格は、Nexus 6Pが74,800円~、Nexus 5Xは59,300円~。また、Nexus 5Xについては、NTTドコモやYモバイルからの販売も予定されている。

 Nexus 5X/Nexus 6Pは、Android 6.0を採用したスマートフォンで、新機能の指紋センサーを搭載。インターフェイスはUSB Type-Cコネクタを備える。背面カメラは1,230万画素で、4K/30p動画撮影や120fps動画撮影なども可能。

 「Nexus 5X」は、5.2型/1,920×1,080ドットの液晶(423ppi)を備えたLG製端末で、Gorilla Glass 3を使用。カラーはカーボン、クオーツ、アイスの3色。ストレージ容量は16GBと32GBの2モデル。前面カメラは5メガピクセル。外形寸法は147×72.6×7.9mm(縦×横×厚さ)、重量は136g。バッテリは2,700mAh。

Nexus 5X
Nexus 5X
背面

 「Nexus 6P」は、5.7型/2,560×1,440ドットの有機ELディスプレイ(518ppi)を装備。表面にGorilla Glass 4を採用する。ボディはCNC加工されたアルミニウムを精密加工している。メーカーはHuaweiで、カラーはアルミニウム、グラファイト、フロストの3色。ストレージ容量は32GB、64GB、128GBの3種類。前面カメラは8メガピクセル。外形寸法は159.3×77.8×7.3mm(縦×横×厚さ)、重量は178g。

Nexus 6P
背面
カメラ部
グーグル 徳生裕人 製品開発本部長

 両製品には最新のAndroid 6.0(Marshmallow)を搭載。「革新的な機能強化というよりは、使い勝手を重視した」(グーグル株式会社 徳生裕人 製品開発本部長)と語るように、細かな使い勝手改善が行なわれている。Nexus 5X/6Pで新採用したUSB Type-C充電もAndroid 6.0からの対応となる。

 大きな改善といえるのが、電池の効率的な活用。端末で操作が行なわれない場合が続くと、Dozeモードにより自動的にスリープ状態になる。さらに、使用頻度の低いアプリによる電力消費を制限することで、同容量のバッテリであれば約3割バッテリ駆動時間が長持ちするという。

 また、指紋によるロック解除機能や、アプリ利用時のアクセス権許諾方式の変更によるプライバシー強化なども特徴。

アプリ実行時のアクセス権限設定
バッテリも30%長持ちに

 日本では年内提供予定という「Now on Tap」機能も紹介。端末で行なっている作業に、今すぐ必要な情報を即座に届けるという機能で、ホームボタンを長押しすることで、スマホ画面の表示内容に基づく情報をカード形式で表示する。

 例えばGoogle Play MusicでDo AS Infinityの楽曲再生時に、ホームボタンを長押しすると、楽曲情報やアーティスト情報をカード表示し、そこでさらに長押しするとGoogle検索結果が確認できるというように、ホームボタンだけで情報を辿っていける。

Google Play MusicでNow on Tapデモ。ホームボタン長押しで、画面から離れることなく関連情報を表示できる

 一新したGoogleフォトについても説明され、新たにGoogle フォトアプリから、写真やビデオをAndroid TVやChromecastなどのデバイスへキャスト可能になった。また、現在は米国のみだが、日本にも展開予定という写真に移っている人物のラベリング機能も紹介。人物を自動認識し、自動的に写真を分類するもので、時間経過にあわせて人物の変化を予測して特徴を判別。デモでは、グーグル徳生氏の3歳のお子さんの写真が、生まれた日から自動で分類されていることが紹介された。

Googleフォトでは、新機能のラベリングを紹介。日本では後日対応予定

Android 6.0はMochiだった?

ヒロシ・ロックハイマーAndroid担当副社長。麻布十番育ち

 GoogleのAndroid担当副社長のヒロシ・ロックハイマー氏は、日本から生まれたイノベーションとして、Felicaやiモード、絵文字などの事例を紹介するとともに、日本の数百人のエンジニアによるプロダクトが世界中のGoogleで使われていると説明。

 Androidについては、「14億人のユーザーがいる世界で一番普及しているプラットフォーム。プラットフォームにおいては、エコシステムが重要となるが、Google Playの日本の収益は、世界トップ3に入る」とし、特にモンスト、パズドラ、白猫プロジェクトなどのゲームや、LINEなどのアプリの成功事例を紹介。「素晴らしい体験のためには、優れたOSが必要」と語り、Android 6.0 Marshmallow(マシュマロ)をアピールした。

 なお、Android OSのコードネームはLollipop、KitKat、Jelly Beanなどお菓子/スイーツから取られるという慣習がある。日本育ちのヒロシ氏は、「Android 6.0でMochi(モチ)を推したが、僅差で否決されMarshmallow(マシュマロ)になった」という。

(臼田勤哉)