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final、チタンドライバの新ヘッドフォン「SONOROUS III/II」

63万円のSONOROUS Xの音を継承する2モデル

 S'NEXTは、finalブランドのヘッドフォン「SONOROUS」の新モデルとして、モニターライクな音質という「SONOROUS III」と、高域の倍音再生に優れるとする「SONOROUS II」を3月10日より発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格はSONOROUS IIが43,800円前後、SONOROUS IIが37,800円前後。

SONOROUS II(左)とSONOROUS III(右)

 実売62万9,000円の最上位機「SONOROUS X」の開発で得た設計手法を注ぎ込み、フロントプレートとドライバユニットの一体化による共振抑制や、チタンドライバの採用などの特徴を継承。SONOROUS Xの音質傾向を維持したまま、軽量化や低価格化を実現したという。

SONOROUS III

 SONOROUS III/IIの基本的な構成は共通だが、開発時の音質調整の結果、最後まで残った2つの音を別モデルとして製品化した。SONOROUS IIIは「モニターライクな音質と広大なサウンドステージ」が、SONOROUS IIは「高域の倍音再生に優れ、情報量の豊かなサウンド」が特徴という。

 この音質差は、イヤーパッドのフィルタと筐体内部の構成部品の違いによってもたらされている。SONOROUS IIのほうが実売価格が約6,000円高価となるが、「部品コストの違いによるもの」としている

SONOROUS III
SONOROUS II

 フロントプレートと一体化したドライバユニットには、チタン素材を採用。高域の倍音再生と解像度を高めているという。筐体は硬質ポリカーボネートに30%のガラスを加えて強化した硬質樹脂で、共振を抑えて明瞭な音質を目指した。ハウジングの塗装には、カメラレンズにも使われるシボ塗装仕上げを施し、不要振動を抑えている。

 振動板前後の圧力バランスを最適化する「BAM機構」も、上位機開発で得た知見を元にチューニングした。イヤーパッドは合成皮革で、適度な柔軟性を持つスポンジにより装着感を向上。イヤーパッド内側と外側に開口部を設けることで、密閉型ヘッドフォンながら、クリアな音質を実現したという。感度は105dB/mW、インピーダンスは16Ω。

 ケーブルは両出しの脱着式で、ヘッドフォンとの接続にはロック機構付きのミニプラグを採用。ケーブル長は1.5m。重量は410g。付属品はイヤーパッドや着脱式ケーブルなど。

ケーブルは両出しの脱着式
プラグにはロック機構を備えている

(臼田勤哉)