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MSB、1,230万円の「SELECT DAC」。Hybrid DAC×8の最上位機
(2016/5/13 08:30)
アクシスは、米MSB Technologyの最上位DACとして、最大384kHz/32bitのPCMと、11.2MHzのDSD再生に対応する「SELECT DAC」を発売する。新開発のHybrid DACモジュールを8基搭載して左右16chのパラレル構成とし、オペアンプを使わないディスクリート仕立てで高スルーレートの高い電圧/電流駆動能力を実現する。価格は1,230万円。
外装のカラーフィニッシュは、Matte Black、Matte White、Champagne。さらにカスタムカラーも用意する。筐体はアルミ削り出しのモノコック仕様。
ディスクリート・サインマグニチュード方式をベースとした、新しい2ch Hybrid DACモジュールを8基搭載し、マルチビットで発生しやすいゼロクロス歪みを回避している。「マルチビットにおける究極ともいえる28.5bitレゾリューション」により、-90dB入力信号に対して、S/N+Distortionレベルは83.44dBで、ダイナミックレンジ換算で173dBとなるという。
DSPには、MSB独自の80bit演算によるアドバンスド・オーバーサンプリング・FIRデジタルフィルターリングを採用。マスタークロックとして、77フェムト秒(0.077ピコ秒)までジッター値を極小化する、独自の「Galaxy FEMTO 77 Clock」を搭載。オプションで更に高精度な「FEMTO 33」へのアップグレードも可能。
PRO I2S端子を2系統備え、DACからトランスポートにマスタークロックを供給可能。低ジッターなD/A変換を可能とする。それ以外の入力時も、入力データを一度バッファし、データのみをDACの高精度マスタークロックに同期処理させる「リ・クロッキング」をかけられる。リ・クロッキングはオフにすることもできる。
入力は同軸デジタル、光デジタル、AES/EBU、PRO I2S、USB、レンダラー入力、アナログ入力などからカスタマイズ可能。USB接続でのDSD 2.8/5.6MHz再生時はDoPとASIO Nativeに対応し、DSD 11.2MHz再生時はASIO Nativeのみ対応する。
出力はボリュームコントロール機構を内蔵したXLRバランス仕様またはRCAのシングルエンド仕様を選択可能。さらにオプションで、バランス+シングルエンドのスペシャルモジュールも用意される。
電源ユニットはDAC本体と別筐体で、本体と重ねて使用できる。標準仕様モデルの「Dual output Select power base」は個別に電磁シールドが施された6個のトロイダルトランスを搭載し、アナログ回路用、デジタル回路とクロック回路専用として独立させ、超低ノイズを追求。さらにオプションで、デジタル系/アナログ系の2系統を2台で分離DC供給する「a pair of Single output SELECT Power Bases」も用意する。