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384kHz PCMとDSD対応で145万円のMSB「Discrete DAC」。新モジュール2基搭載

アクシスは、最大384kHz/32bitのPCMと11.2MHzのDSD再生に対応した米MSB Technology製DAコンバーター「Discrete DAC」を3月より発売する。価格は145万円で、カラーはシルバーとブラックを用意する。

MSB Technology「Discrete DAC」

'13年発売のDAコンバーター「Analog DAC」の後継機。同社DAコンバーターシリーズのフラッグシップ「Select DAC」(1,230万円)や、「Reference DAC」(540万円)にも搭載されている新技術“ハイブリッドDAC”の基本コンセプトとアーキテクチャーを継承しつつ、新しいPrime DACモジュール2基の搭載でナチュラルな音楽再生を目指したモデルとなっている。

用途やシステムに応じて、ユーザーが必要な入力端子をカスタマイズできるプラグインモジュラー方式を採用。デジタル入力オプションモジュールは2系統で、MSBトランスポートからのデジタル音楽信号を高速・低ジッターでD/A変換する双方向レーザーの独自インターフェイス「PRO ISL」(18万円・別売)や、DSD 256/PCM384kHz/MQAなどに対応するUSB入力(29万円・同)、RoonやMQAに適応し低ノイズなネットワークオーディオを実現するレンダラー(35万円・同)などのオプション端子が搭載できる。

2基のDACモジュール
交換可能なオプションモジュール類。モジュールは上位機の「Select DAC」「Reference DAC」と共通
別売のネットワークレンダラーモジュール「Audio Renderer(MkII)」。35万円

アナログ出力はバッファレスでPrime DACモジュールからダイレクトに取り出す低インピーダンス完全バランス回路を採用。高S/Nでクリアなアナログ出力・ドライバビリティを達成するという。

信号処理を制御するマスタークロックには、フェムトセカンド・クロックテクノロジーをカスタマイズした「超低ジッター・マスタークロック」を搭載。ジッター(クロック信号の微細な揺らぎ)が多いと、D/A変換時の微妙なタイミングにずれが生じ、結果D/A変換されたアナログ信号に不自然な非高調波歪みが加わるとされるが、超低ジッター・マスタークロックでは、D/A変換のタイミングを高精度に保つことでピュアな音楽信号を高いレベルで再現するとしている。

ディスプレイ部には、離れた位置でも視認できる広い視野角を備えるLEDディスプレイを搭載。ディスプレイ制御回路のクロックとオーディオクロックをシンクロして作動させることで、相互クロック間の周波数干渉を抑制。またディスプレイ基板は、削り出しシャーシ内にシールドした場所に格納することで、電気的干渉を低減した。

LEDディスプレイの回路基板

電源は別筐体。本体/電源ユニットともに、分厚いアルミブロックをCNCマシンで削り出したモノコック仕様。電源ユニットはトランスと整流・定電圧回路などを独立収納し電磁シールド。低ノイズ・アナログ・リニア方式の電源回路構成の「Desktop Power Supply」で、安定かつクリーンなDC電力をデジタル系とアナログ系のDC電源入力にパラレル供給する。

本体側では、回路セクションごとにローカルレギュレーターが設けられ、さらなる低ノイズ化と安定化を図るという。またDesktop Power Supplyは、もう1台オプションとして追加も可能。2台使用時は、本体へのDC電源供給は、デジタル系とアナログ系を完全分離されたデュアルパワーサプライとしてDC電源供給することで、再生品位を更に向上できるとしている。

電源ユニットの削り出しシャーシ
Desktop Power Supplyを2台使用することで、デジタル・アナログ系回路への電源供給をセパレートできる

標準搭載のデジタル入力は、同軸RCA、AES/EBU、光デジタル×2の計4系統。この他、BNCワードシンク出力、XLRアナログ出力を用意する。

出力インピーダンスは300Ω。消費電力は20W。外形寸法は、本体/電源共に432×305×68mm(幅×奥行き×高さ)。重量は本体が9.5kg、電源が2.5kg。アルミリモコンが付属する。

背面