【スマホLIFE】小型カメラ「Looxcie 2」で自転車動画撮影

-Bluetooth連携でスマホ画面がモニタに。演奏動画も


Looxcie 2

 YouTubeやFacebookなどへの動画アップロードを想定したビデオカメラ「Looxcie 2」が、NEXXから国内発売された。重さ22gという超小型の本体が特徴で、付属のイヤーハンガーで耳掛けの状態で撮影できるほか、豊富なアタッチメントで、自転車や自動車などに取り付けて撮影できる。

 自転車などにビデオカメラを取り付けて撮影するという楽しみ方は、自転車ブームなどに合わせて、国内でも徐々に広まりつつあるようだ。12月には美貴本がContourの製品を、タジマモーターがGoProの製品を発売している。この「GoProHD HERO2」については12月22日の新製品レビューをご覧いただきたい。

 運転しながら撮影するというと難しそうだが、この製品の特徴は、iPhone/Androidスマートフォンの画面をビューファインダとして使えるなど、Bluetoothで様々な連携が可能なこと。モニタの無い小型カメラは、画角の感覚がつかみにくいのが難点だが、スマートフォンとの連携でこれをカバーでき、初めてでも撮影しやすくなっている。

 Looxcie 2には3種類の無料アプリが用意され、それぞれ違った楽しみ方ができることも特徴。本体だけでも撮影は可能だが、スマートフォン連携によって、このカメラの全機能が活用できる。

 本体の直販価格は、内蔵メモリ4GBの「LX2-001-JP」が19,800円、8GBの「LX2-002-JP」が24,800円。前述の通り豊富なアタッチメントが別売で用意され、用途に応じて装着方法を変えられる。付属のイヤーハンガーだけでもハンズフリー撮影ができるので、子供やペットなどと遊びながら撮影するといったことにも使えそうだ。今回は、「自転車カメラ」としての使い勝手を中心に試した。



■ 様々なアタッチメントとアプリ連携で気軽に動画撮影

 本体は、長さ84mmの細長いスティック状で、前面に小型のレンズを、本体下部(反転させた場合は上部)にマイクを装備。イヤフォンも備えており、スマートフォンのBluetoothヘッドセットとして通話にも使える。対応プロファイルはHFPで、A2DPなどには非対応。イヤーハンガーの挿す方向を逆に替えることで、右耳/左耳どちらにでも着けられる。

付属のイヤーハンガーを着けたところイヤーハンガーとイヤーピースで耳に装着できる装着例

 画質は最大640×480ドット/4MbpsのMPEG-4(音声はAAC)。「GoPro HD HERO2」のように高画質で残すというよりは、簡単にアップロードして友人と共有することを重視した製品といえる。

 動画の撮影サイズはアプリによって異なるが、640×480ドット/30fpsまたは、480×320ドット/15fps。4GBモデルは最大約5時間分、8GBモデルは約10時間分記録できる。レンズのF値は2.8。視野角は62.1度。焦点深度は2インチ以上。なお、静止画撮影には非対応。

電源スイッチ側レンズ側。底面にあるのがマイクUSB端子でPCと接続できる

 今回試したオプションのバイクマウント(3,800円)は、自由雲台のような三脚アダプタとミニ三脚のセット。三脚の部分を2本のベルクロでハンドル部に取り付けられる。また、自転車のヘルメットに取り付けるマウントストラップ(2,200円)や、自動車の窓などに取り付けられるウィンドシールドマウント(3,300円)、スポーツ時に使えるベースボールキャップクリップ(2,200円)などをオプションで用意している。

アプリの「LooxcieCam」(左)と「LooxcieMoments」(右)

 基本となる撮影アプリは「LooxcieCam」。スマートフォンをビューファインダとして利用でき、動画(480p)を約1時間分保存できる。撮影開始/停止は、スマートフォンまたはLooxie 2本体のボタンで操作可能。撮影データはUSB経由でパソコンに転送できる。バッテリの持続時間は2時間。撮影画面上に、Looxcie 2のバッテリ残量も表示される。その他のアプリとして、常時記録の「LooxcieMoments」が用意されている。

 まず「LooxcieCam」で撮影した。このアプリで使える画質設定はホワイトバランスのみで、撮影に関してはほぼフルオートと言っていい。太陽光や、白熱灯、蛍光灯など5種類またはオートから選べる。撮影したファイルは「Clips」内に保存される。なお、アプリは英語表記だが、機能がシンプルなので、あまり迷うことは無いだろう。

 バイクマウントはベルクロで留めるだけで固定が完了。2点で締めるため、思ったよりもしっかりと装着できる。雲台部分は自由に角度を変えられるので便利だが、ネジをしっかり締めないと撮影中にグラつくことがあるので注意したい。なお、このネジは手回しだが、しっかり固定するためにコインや六角レンチなどで締められればもっとよかったと思う。

 スマートフォンとの接続はBluetoothを使用。ペアリングは、側面の「通話」ボタンを長押ししながら電源を入れると待機状態になり、スマートフォン側のBluetoothをONにすると検出され、Looxcieを選択すると完了。PINコード入力は不要なので、他のスマートフォンでもペアリングしてしまえば簡単に中のファイルが見えてしまうのは少し気になる(同時にペアリングできるのは1台のスマートフォンのみ)。

 さっそく、iPhone 4Sをビューファインダとして撮影を行なった。スマホをビューファインダにする場合、当然だが手でスマートフォンを持つわけにもいかないので、今回は自転車用のホルダ(プリンストンの「PIP-JTK2」)でiPhoneをハンドルに装着した。これなら、撮影前に一度画角をチェックした後、画面を注視せずに運転できる。

バイクマウントを自転車(クロスバイク)のハンドルに取り付けたところバイクマウントを介してLooxcie 2を装着ホルダ「PIP-JTK2」を着けたiPhoneに、Looxcie 2の撮影画面を表示

 ペアリングしたiPhoneの画面をビューファインダとして見ると、コマ送りのようなカクカクした映像が表示された。撮影開始時に「撮影された動画は、ここで見えるよりも高品質です」と(英語で)表示される通り、これは画面上だけのもので、PCを使ってファイルを見ると、滑らかな動画が記録されているのが分かる。撮影後にiPhone画面でも再生できるが、ファイル自体はカメラ本体の中なので、同様にカクカクした再生となる。画質チェック用ではなく、画角の確認専用と考えた方が良い。

 ハンドルへのマウントだけでなく、ヘルメットに着けるマウントストラップも試した。自転車用ヘルメットにある穴にベルクロを巻きつけるもので、バイクマウントと同様に雲台部の角度を変えて固定できる。運転者の視線と同じ動画が撮れるので、バイクマウントとは全く違った構図になる。自転車で撮影するなら両方のアダプタを揃えておくと楽しめそうだ。

 バイクマウントなどのアダプタは自由に角度を変えられるのが長所といえる一方、水平を保つのは難しい。特にヘルメットに着けているときは、水平かどうかスマホ画面を見ようとすると、当然カメラも下を向いてしまう。運転しながらスマホを気にしすぎるのも危ないので、撮影後にファイルをチェックするという練習を何度かして、水平になる角度の感じをつかんでおくと良いだろう。

バイクマウントは、ミニ三脚としても使える
マウントストラップを介して、ヘルメットに装着したところ
撮影開始時に毎回表示されるアラートホワイトバランスを変更可能撮影したファイルの一覧

 撮影したファイルをPCで見ると、VGA解像度なので当たり前だが、はっきり言って最近のコンパクトデジカメどころか携帯電話よりも画質は良くない。ファイルサイズが小さく、長く撮ってもすぐにはメモリがいっぱいにならないので「たくさん撮れることがメリット」と割り切るところだろう。ホワイトバランスはオートを使用。昼の12~14時くらいに撮影したが、撮影したファイルを見ると、全体が夕方のようにアンバー寄りに振られることも多かった。また、一つの動画撮影中に色味が変わってしまうこともあったので、これを防ぐには、ホワイトバランスを固定しておきたい。

 最も注意しておきたいのは風切りノイズ。風防などは無いので、同社サイトの動画サンプルでローラーコースターに乗っている映像を観ても分かる通り、スピードを出せば出すほど盛大に風切り音が入る。この製品はBluetoothヘッドセットでもあり、マイクの感度が悪くないので仕方ないことなのかもしれない。自転車動画の場合、音声はさほど重要でないと思うので、ノイズを拾いたくない場合はスポンジ状のものを巻きつけるなど、自前で風防を用意した方が良さそうだ。なお、今回掲載した動画も風切りノイズが大きかったので、VideoStudio X4で音声レベルを大幅に落としている。

 画質/音質について厳しく見ていくと「だったらiPhone 4Sを自転車に着けてカメラでフルHD撮影すれば? 」と考えたくもなるが、そう単純でもないようだ。今回使ったiPhoneホルダは、カメラレンズの部が穴になっていて撮影もできるタイプだったので動画撮影を試してみたが、シリコンケースでiPhoneを固定しているにも関わらず、本体の重みのせいか、Looxcie 2で撮るよりも激しくカメラが揺れて、まともな動画は撮れなかった。また、iPhoneホルダの角度も簡単には変えられないので、この点は小回りの利くLooxcie 2が優位だと感じた。

 なお、掲載した動画はVideoStudio X4で編集後、再エンコードしている。

動画サンプル(ハンドルに取り付けて撮影)
動画ダウンロード
動画サンプル(ヘルメットに取り付けて撮影)
動画ダウンロード


■ 簡易編集やアップロード連携が便利

常時記録アプリ「LooxcieMoments」の画面(撮影後の動画一覧)

 常時記録のアプリ「LooxcieMoments」は、320pで最大5時間(バッテリ持続時間まで)のループ録画を行ない、ワンタッチで過去30秒間の動画をスマートフォンからSNSにアップロードできるというもの。撮影後の動画から任意のクリップを切り出すこともできる。また、480pの高画質モードも用意する。同モード時はループ録画が1時間となる。

 LooxcieCamに比べ便利だと感じるのは、簡易編集機能。スマートフォンで任意の部分を切り出せるので、PCレスでアップロード用動画を作成できる。撮影開始/停止の操作はLooxcieCamと同様にスマートフォン/Looxcie 2のどちらでも行なえ、切り出すときは、いったんVIDEOメニューに移動して、「New Clips」をタップすると一旦ファイルとして切り分けられるので、そこから任意の部分を指定して切り出せる。簡単に過去30秒分を切り出して一つのファイルにしたい時は、本体の「簡単編集ボタン」を押すだけで30秒分がカットして1つのクリップ(実際のファイルは25~26秒だった)として保存される。

 アップロードの操作は、スマートフォンからは行なえず、PCを使う。アプリにYouTubeやFacebookなどの設定画面があり、各アカウントに登録しているメールアドレスを入力しておく。動画を選んで「共有」アイコンをタップしたときに、そのアドレスに動画ファイルが送られるため、PCからすぐにアップロードできるというわけだ。

 その他にも、今回は試していないが、Android向けのβ版アプリ「LooxcieLive」がある。Looxcieをパーソナルストリーミングデバイスとして使用できるというもので、ユーザーの目の前で起きていることを、マルチキャストで登録した友達や相手のスマートフォン、タブレット上でリアルタイムにシェアできる。見逃した場合でも、24時間以内は、さかのぼって再生可能。個人の生放送のような機能としてこのアプリは使えそうだ。

 撮影したファイルを、Looxcie 2からiPhoneなどのデータフォルダにコピーすることも可能。これを使って、PCを使わずにスマートフォンのみでアップロードまで完結できればわかりやすそうだと思う。ただ、スマートフォンに入れてしまえばアップロード方法は他にいろいろあるので、あえてこのアプリにはアップロード機能を搭載していないのかもしれない。

LooxcieMomentsで撮影した動画のトリミング画面アップロード先を選択トリミングしたファイルのサイズが大きすぎると、直接PCにUSB接続して転送するよう促された本体でファイル名の変更も可能


■ “演奏してみた”にも挑戦。手軽に残せて便利

 なお、自転車以外の使い方として、「演奏してみた」のような動画を撮るのに使えるかどうかも試した。今回は筆者の姉に協力を得て、耳掛けの状態で撮影してもらったが、「自分でアップロード用動画を撮影した経験は無い」とのことながら、「三脚などを使わずに耳掛けで気軽に撮れることは便利」だそうだ。しかし、目の前の楽器を撮るにしては画角は若干狭めなので、「頭をなるべく揺らさずに、カメラで手を追って撮るのは難しかった」と言っていた通り、動画には、左右の手が画角に入りきれていない部分もある。

 また、撮影したファイルを再生すると、楽器の再生音だけでなく「カタカタ」という鍵盤を叩く音もかなり拾っている。これはキーボードの再生音量が小さめだったことが原因と思われるが、そのほかにも無音状態で原因不明のノイズが終始入っており(エアコンやPCの電源は入れていない)、特に静かな部屋だと気になる。録れた音は若干やせ気味だが、あまり音質を重視しない場合や、練習時の記録に役立ちそうだ。

 Looxcie 2は、画質の面では自転車カメラとして文句なしにすすめられるという製品ではないが、機動性が高く、ハンズフリーで使えることは大きなメリット。サイズが小さいので、ヘルメットなどに取り付けても大げさでない形で撮影できるところもうれしい。

 また、スマートフォンアプリと連携したことで、単に「小さなビデオカメラ」というだけではない面白さが加わった。自転車などでの撮影に限らず、普段はBluetoothヘッドセットとしてスマートフォンとともに携帯していれば、何か思いついたときにすぐ記録できて、他のカメラとは違った撮影が楽しめそうだ。

 

動画サンプル
動画ダウンロード(1/2)

 

【Looxcie 2(JP)】
(直販サイトで見る)
発売元NEXX
OSiOS 4.3以上、Android 2.0以上
「LooxieLive」のみAndroid 2.1以上
発売日2011年11月
価格LX2-001-JP(4GB)19,800円
LX2-002-JP(8GB)24,800円


(2011年 12月 27日)

[ Reported by 中林暁 ]