トピック
重低音ヘッドフォン注目機種を一気に聴く:後編
【ソニー/JVC】サブウーファなど独自機構で差別化
(2013/7/4 11:00)
個性的なカラーリングやデザインで目を引く、重低音ヘッドフォン&イヤフォン。街中でも目にする機会が増えているが、その注目モデルを一挙に紹介していく特集、前編に続いて後編ではソニーとJVCの製品を取り上げる。
ソニーが展開しているのは「EXTRA BASS」シリーズ。JVCは、米国で展開しているシリーズを逆輸入した「XX(XTREME XPLOSIVES)」を展開している。
また、JVCでは「重低音ヘッドフォン」というくくりからは外れる存在だが、ハイファイ向けヘッドフォン/イヤフォンでも、重低音再生に特徴がある「ライブビート」システムを搭載したイヤフォン/ヘッドフォンも展開。こちらも聴いていく。
ソニーに聞く市場の動向
【 Q.1 EXTRA BASSシリーズを投入した経緯と、その反響】
当初はクラブ系サウンドに合う、クラブのスピーカー前にいるような重低音を体感できるヘッドホンとして発売しました。しかし近年、音楽のトレンドが変化し、主流のポップスなどでもアップテンポ且つベースの効いた楽曲が増えています。
現在のEXTRA BASSシリーズはインナー及び、ヘッドバンドモデルのいずれも前シリーズと比較して迫力の重低音はもちろんのこと、中高音域もバランス良く再現することができるモデルとしてリニューアルしました。
【 Q.2 シリーズ展開後の反響やシェアの変化】
安定的にシェアを獲得できておりますが、特に昨年、新商品に切り替え以降、マーケットシェアを更に伸長させることができました。
テクノやエレクトロニカといったクラブ系サウンドを好むユーザーが中心でしたが、 最近ではポップスやロックなど、より幅広いジャンルのユーザー層にもご使用いただいております。
【 Q.3 新モデルXB920とXB610のアピールポイント】
従来の振動板に比べて可動性を大幅に向上させ、スケール感あふれる重低音域の再生を実現する「EXTRA BASSシリーズ振動板」を採用。さらに、立ち上がりの良い重低音を実現と耳のせ型ながら耳との高い気密性を実現し、低音域の迫力を余すところなく再現する「アドバンスド・ダイレクト・バイブ・ストラクチャー」と「シームレスイヤーパッド」を搭載しています。
また、音質はもちろん、ファッションアイテムの1つとして使ってもらえるよう、レッドやオレンジなどビビットなカラーもございます。今回プロモーションにおいても「神聖かまってちゃん」のみさこさんを起用し、そうしたイメージを想起できるプロモーション動画を作っております。是非弊社ホームページでご覧ください。
ソニーの代表的なモデルを試聴
ソニー:EXTRA BASS
試聴曲は低域に迫力がある「Yes/Roundabout」などを使用している。
4月から発売されている「MDR-XB610」は、新モデルではあるが、昨年から発売されている「MDR-XB600」をベースにデザインを変更したモデルだ。音質的には変化は無く、XB600も併売される。XB610の特徴はシルバーを基調にしたデザインで、ブラックベースのXB600が低音重視を体現した外観であるのに対し、「XB610」はそこに明るい色も取り入れ、ストリート向けの“目立つ”デザインと言える。ユニットは40mm径。ヘッドアームに大きく描かれた「SONY」ロゴにもインパクトがある。
ハウジングはそれほど大きくなく、厚手のイヤーパッドに耳全体が埋まるようなオンイヤータイプ。イヤーパッドが非常に柔らかく、沈み込みやすいため、装着時の耳への負担は思っていたより少ない。
再生音だが、これもまた絶妙な仕上がりだ。特筆すべきは、オンイヤー型にも関わらず音場が広く、巧みな空間描写を可能にしている事。音像の分離もキッチリできており、音が団子になって押し寄せるのではなく、個々の音を聴き分けやすい。
では優等生的なサウンドなのかと言うと、そうでもない。「Yes/Roundabout」3分30秒あたりからのギターソロは「ヴォンヴォン」と低域がうねり、派手さや“やんちゃさ”ものぞかせる。音量を上げていくと、背骨にまで余韻が響くようなズーンという量感が得られる。音が空間に充満するほどのボリュームにしても、音場は狭くならず、コーラスがステージ左右にしっかりと広がる。レンジや定位の面では優等生的な顔も見せつつ、その内側では自由に暴れるパワーを内包する、二面性を持ったモデルだ。
「MDR-XB920」も、MDR-XB610と同様、昨年発売の「MDR-XB900」をベースに、デザインを変更したモデル。XB610の上位モデルにあたり、口径は50mm。XB920とXB610に共通する特徴は、「アドバンスド・ダイレクト・バイブ・ストラクチャー」という技術。ドライバーユニットから鼓膜までの気密を高めるために、振動板前面の容積を最適化するもので、重低音の立ち上がりを向上させている。
バランスや低域の良さを持ちながら、低域を適度に暴れさせる音作りはXB610と似ているが、大きな違いは低音の質。ユニットが40mmから50mmと大型になっている事で、ベースの音だけ比較すると、XB920の方が深みがあり、ギターソロでも井戸の底を覗きこむような、“凄み”が感じられる。
そのため、同じような音量で再生していても、XB610よりもXB920の方が低域に存在感があり、そこに意識が集中する。結果として、XB920の方が、低域寄りのバランスに聴こえるのが面白い。これで低域の分解能が低ければ、ボワボワした低音が充満するだけになってしまうだろうが、50mmユニットがキッチリ制動されているため、パワフルな低音でも、分解能が高く、大味な印象は受けない。音場も920の方が一回り広い。価格の上下ではなく、重低音ヘッドフォンとしてキャラクターが濃いのはXB920、濃すぎると感じたらXB610というチョイスもありだろう。
13.5mmの大口径ダイナミック型ユニットを搭載したイヤフォンだが、ドライバが耳穴に対して垂直に配置されたバーティカル・イン・ザ・イヤー方式なので、耳穴には挿入しやすい。耳から落ちにくくする「フィッティングアシスト機構」も良く機能しており、耳掛け式の装着をしなくても、ホールド性が高い製品だ。
13.5mmユニットによる量感のある低域は、BA(バランスド・アーマチュア)イヤフォンでは得にくい迫力。大口径ユニットの恩恵により、低域に深みも感じられ、上下に立体的なサウンドが広がる。
中高域も明瞭で聴き取りやすいが、音抜けが今ひとつで、わずかに高域の頭を抑えられたような印象。逆にそれが、密度の濃さやエネルギー感に繋がっているとも言える。そこも含めて「XBらしい音」という印象だ。低域は不必要に肥大化せず、適度な締まりがあり、下品ではない。ソニーらしいカッチリさも兼ね備えている。
上位モデルのXB90EXはさらに大型化し、16mmのドライバを搭載。しかし、バーティカル・イン・ザ・イヤー方式なのでXB60EXと比べ、挿入が難しくなるという事はない。なお、XB60EXも含め、ユニットから鼓膜までの気密を高め、重低音のグルーヴ感をダイレクトに伝達するという「アドバンスド・ダイレクト・バイブ・ストラクチャー」技術も採用されている。
XB60EXとの価格差は4,000円程度だが、音の印象はかなり違う。まず高域のヌケの良さがXB90EXの方が良く、同時に低域の沈み込みの深さや情報量の多さもXB90EXの方が1枚上手。XB60EXを聴いた後でXB90EXに交換すると、グワッと上下のレンジが拡大し、狭い部屋から外に出たような開放感が得られる。
イヤフォンとしての基本的な再生能力の高さが好印象だが、逆に、XBシリーズに対して、ある程度の“荒々しさ”や“奔放さ”を求めるのであれば、妙な言い方だが「音が優等生すぎる」ようにも感じる。16mmドライバのパワーをもっと抑えずに出して「やり過ぎ」なくらいにして欲しいという気持ちもある。だが、逆に言えば、「XBシリーズは低域がズンズン言うだけの大雑把なサウンドなのでは?」と思っている人も、一度聴くと「お、これはコレで良いな」と思わせる、基本的な再生能力の高さが魅力だ。
JVCに聞く市場の動向
【 Q.1 XXシリーズを投入した経緯】
ヒップホップ系など重低音の効いた音楽をどこでも楽しみたい、また、個性的なストリートファッションを楽しみたい、といった10代~20代の若年男性のニーズに向け、「重低音&タフ」をコンセプトに、当初は米国向け商品として投入しましたが、国内での同様のニーズにも応えるべく、2年前より「米国逆輸入」の形で国内市場でも販売をしています。
【 Q.2 XXシリーズ展開後の反響やターゲット層の変化】
販売開始後約2年が経過し、重低音サウンドを好まれるお客様の高い支持を受け、順調に販売を伸ばしています。また、単なる重低音の量だけに頼らない、全体バランスにも配慮した音質チューニングに対してもお客様より好評頂いています。
当初は、ヒップホップ系の音楽など重低音やストリート系のファッションを好む10代~20代の男性を主なお客様として想定しておりましたが、クオリティの高い重低音サウンドやタフなイメージの個性的なデザインについて、30代以上のお客様や女性のお客様へも支持が広がってきています。
【 Q.3 HA-FXZ/HA-SZシリーズの「ライブビートシステム」開発の経緯】
従来の重低音重視のヘッドホンだとボーカルが埋もれてしまう、一方で、モニター志向の高解像度ヘッドホンだと低音の迫力が物足りない、というユーザーの声を元に、「リアルな重低音」と「解像度の高い中高音」の両立を目指しスピーカーの音響理論を応用するなど当社独自の音響技術を駆使した高付加価値モデルとして投入しました。
【 Q.4 HA-FXZ/HA-SZシリーズの反響とターゲット層】
昨秋投入したインナーイヤーのFXZシリーズは、独自の音響技術に基づく「リアルな重低音」と「解像度の高い中高音」を両立したサウンドについて、その豊かな臨場感に対して好評頂いています。また、5月下旬に発売したバンドポータブルのSZシリーズについても、従来のヘッドホンで聴いたことがない臨場感がある、といった多くのお客様の声が寄せられており、順調に販売をスタートさせることができました。
従来の重低音モデルにはない、「リアルな重低音」と「解像度の高い中高音」との両立を望む、こだわりの強いお客様を主に想定しましたが、純粋にヘッドホンでより良い音で音楽を楽しみたい、と考える一般のお客様にもご購入頂いております。
【 Q.5 新モデル「HA-SZ2000/1000」デザイン面のこだわり】
「HA-SZ2000/1000」共通して、本体のデザインには、臨場感のある豊かなサウンドをイメージしたリングハンガーデザインを採用しました。
また、プレミアムモデルの「HA-SZ2000」固有のポイントとしては、ハウジングトップに一眼レフカメラ等で使われている黒のハンマートーン仕上げを施し、高級感を演出しました。また不快なムレを低減するプロテインレザーをイヤーパッドに使用、快適な装着感を実現するメッシュ素材のヘッドパッド採用など、高級感と装着性にこだわりました。
JVCの代表的なモデルを試聴
JVC:XX(XTREME XPLOSIVES)
XXシリーズのイヤフォン上位モデル。カーボン振動板を使った、10mm径のダイナミック型ユニットを採用。磁気回路にはネオジウムマグネットも使われている。筐体はメタルで、不要な振動を低減している。
“タフさ”がにじみ出るようなデザインと、メタルの質感がマッチ。ハウジングの「XX」マークもカッコイイ。ケーブルは鮮やかなレッドで、目を引くインパクトもある。昨今のイヤフォンは、人間工学的な滑らかなフォルムが多いが、“ゴツさ”を感じさせるデザインが魅力と言えるだろう。ただ、耳に触れる部分は曲面で構成されているので、突起が痛いような事は無く、装着感は良好だ。
再生音は全体的にメリハリの効いた、軽快で明るいサウンド。低域の迫力よりも、高域のきらびやかな描写、エッジの立った輪郭描写が印象に残る。低域は量感よりも、トランジェントの良さが特徴で、切り込むような鋭さがある。膨らんで不明瞭になる低音が苦手という人には、このくらいスピード感のある低域の方がマッチするだろう。ただ、デザイン的には、量感のある、派手目の低音を強烈に出しそうなイメージを抱くので、先入観を持って聴くと、軽快なサウンドに驚くだろう。
歪も少なく、高域の抜けの良さも特徴。付帯音も少なく、自然なサウンドだ。元気の良い、見通しのいいサウンドが欲しい人にはマッチするだろう。
サブウーファを内蔵しているのが特徴のイヤフォン。具体的には、重低音用に8.8mm径の振動板を採用。これを筐体で包み込み、そこから細長いダクトを通じて重低音のみを抽出。その低音と、5.8mm径ユニットを2つ縦に並べた「ツインシステムユニット」の音をミックスし、耳に届けるという複雑な機構を採用している。
音を聴いてみると、低域の量感がたっぷりありながら、見通しの良いサウンドが心地良い。重低音を別のユニットで担当している理由は、1つのユニットで同じような重低音を出そうとすると、つられて中高域の張り出しも強くなってしまうため。複数のユニットで役割分担する事で、この問題を解消。豊かな重低音に、見通しの良い自然な中高域が組み合わさり、ヌケが良くクリアなのにも関わらず、マグマのように熱くて重い重低音が同居するという、高度な再生を実現している。
また、細かく聴いていくと、重低音と組み合わされる中高域に勢いがあり、低域に負けないパワフルさが感じられる。デュアルドライバによる音圧の高さが、サブウーファの重低音と良く馴染むのだ。これにより、トータルバランスも優れたイヤフォンになっている。
このため、重低音だけでなく、全体のバランスや、音のつながりの良さも楽しめるモデルに仕上がっている。“サブウーファ搭載”と聞くと、「低音だけがボンボン鳴るだけなんじゃない?」と思われがちだが、そんな“音にこだわりのある人”向けのイヤフォンと言える。低価格な重低音イヤフォンに飽きたという人にもオススメできる。
ヘッドフォンは「HA-SZ2000」と「HA-SZ1000」の2モデルがラインナップ。共通する特徴は、55mm径の重低音用のユニットと、30mm径の中高音用ユニットの2基を搭載している事。55mm径ユニットは、サブウーファで使われている「ケルトン方式」を使い、重低音成分のみを抽出している。ウーファユニットの前後を筺体で包み、ダクトを設けてそこから低音のみを放出、その音をもう1つの空気室に入れ、再度ダクトから出す事で高域を減衰。「ストリームウーハーDB(ダブルバスレフ)」と名付けられている。
「HA-SZ1000」を聴いてみると、この方式の利点はすぐに実感できる。地を這うようなベースの低域は、沈み込み・量感共に、これまで聴いてきたヘッドフォンの中でトップレベル。「ヴォー」という地を這うようなパワーがあるにも関わらず、周囲に展開するパーカッションやコーラスは、その低音に埋もれず、クッキリと分離。定位も明確で、低音に引っ張られて膨らんだり、不必要に強調もされない。
重低音イヤフォン/ヘッドフォンでは、低域の迫力を出そうと頑張った結果、つられて中高域が膨らみ、結果として、大味で、うるさい感じの音になってしまう製品もある。「HA-SZ1000」の場合は、ハイファイなワイドレンジさ、バランスの良さを維持したまま、重低音“だけ”を「ストリームウーハーDB」で補強しているので、重低音の迫力が、他の帯域に悪影響を及ぼしていないのだ。
SZ1000とSZ2000を比較すると、SZ1000の方が“やんちゃ”なサウンドだ。中低域の張り出しが強く、パワフルさが印象に残る。対してSZ2000は、音像に締まりがあり、空間の広さをキッチリと描写。ピュアオーディオライクな側面が強いモデルと感じる。
では、重低音はSZ2000の方が大人しいのかと言うと、そうでないトコロが面白い。SZ2000の低音は、井戸の底を覗き込んでいるような深さがあり、一聴すると大人しく感じるのだが、ベースの響きが地面に広がっていく様子をじっくり聴いていると、本当に深い音はSZ2000の方が出ている事がわかる。聴き込むほどにポテンシャルの大きさが味わえるモデルだ。
この違いは、SZ2000のみ、ウーファユニットを支えるユニットベースのシリンダーに、比重の大きい真鍮を使っているためだ。さらに、鉄素材を加工する際に、材料の中に歪が残っていると音に影響するため、900度で熱した後、時間をかけて冷却して歪を低減する手間もかかっている。また、ケーブルにも違いがあり、SZ2000は芯線を純銀でコーティングした銀コートOFCを使用している。低域の制動力の高さや、情報量の多さは、このあたりの工夫によるものだろう。
だが、パワフルな重低音がゴキゲンに楽しめるという意味では、“やんちゃ”なSZ1000の方が好みにマッチするという人もいるだろう。
いずれにせよ、この2機種はハイファイ向けヘッドフォンとしての能力を追求する中で、重低音の再生能力を高めるためにサブウーファを搭載したという点で、今回取り上げた他のモデルとは少し立ち位置が異なる。だが、“重低音ムーブメント”という視点で市場を見渡した際、その広がりが、ハイファイ向けヘッドフォンにも少なからず影響を及ぼしている事が感じられる、面白い製品である。
まだまだある重低音ヘッドフォン
今回とりあげた重低音ヘッドフォンはほんの一部だ。例えば、デノンは「URBAN RAVER」というシリーズで、重低音再生が特徴のヘッドフォンやイヤフォンをラインナップ。
パイオニアは、「BASE HEAD」というシリーズ名で、ヘッドフォンやイヤフォンを展開。重低音再生と共に、ストリート系ファッションに映えるデザインも特徴としている。
海外メーカーでは、モダニティが7月上旬から「STREET by 50(ストリート・バイ・フィフティ)」シリーズを展開。DJ用やアラウンドイヤー、カナル型など3製品をラインナップする。プロデュースは、ヒップホップ・アーティスト「50 CENT」のカーティス・ジャクソン氏だ。
CAVジャパンが販売している「SOUL by Ludacris(ソウル バイ リュダクリス)」も、
ヒップホップ・アーティストのChris Ludacris氏がデザインから音質まで監修したシリーズ。ミュージシャンだけでなく、サッカー・FCバルセロナ所属、セスク・ファブレガス選手をモチーフにしたモデルや、陸上のウサイン・ボルト選手のマークをあしらったモデルなど、バリエーション展開も増えている。
今後も様々なデザインや、著名人とのコラボモデルが登場しそうだ。音質面でも、競争が激化する事で、独自の低音再生機構などに注力した製品の増加が期待できる。ファッションアイテムでも、一時のブームでもなく、ヘッドフォン/イヤフォンの1つのカテゴリとして成立しつつある重低音モデルは、今後のモバイルオーディオ市場において、大きな存在感を発揮していきそうだ。