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Seagate、家電向けエラーチェック規格対応のHDD
-録画・再生合わせて、最大8個までのテレビ・ストリームに対応


コンシューマーエレクトロニクス マーケティングディレクターのロブ・ペイト氏
11月5日発表


 Seagateは5日、デジタルビデオレコーダなどのコンシューマ機器向けHDDの新製品として、T-13委員会が承認したエラーチェック規格「ATA-7ストリーミングコマンドセット」に対応したHDDを発表した。OEM専用製品となっており、既に出荷が開始されている。なお、価格などは非公開となっている。

 新しいHDDのサイズは3.5インチ。容量は40、80、120、160GBの4種類を用意する。回転数は5,400rpmで、騒音はアイドリング時で2.5dB。内部転送速度やバッファ容量などは非公開。インターフェイスはUltraATA/100に対応する。

 OEM向けの製品のためスペックの詳細は未公開だが、「通常のテレビ放送のデータ量を2.5Mバイト/秒とすれば、1度に最大8個のストリームに対応できる性能を持つ」(同社)という。また、業界最高350GSの耐衝撃性能、6万サイクルの起動/停止に対応するなど、高い信頼性も実現したとしている。

新HDDの仕様

 主にHDDレコーダや、DVDとのハイブリッドレコーダ、メディアサーバーなどへの搭載を想定。最大の特徴は、T13技術委員会が承認した、デジタルビデオレコーダアプリケーション用のエラーチェック手順の標準制御規格「ATA-7ストリーミングコマンドセット」に対応したこと。同規格をサポートした業界初のHDDとなる。

 HDDのエラーチェックについて、グローバル コンシューマーエレクトロニクス マーケティングディレクターのロブ・ペイト氏は、「ビデオレコーダとPCでは、要求されるHDDの能力が異なる。PCのHDDは何度もエラーチェックを繰り返し、全てのデータを的確に読み書きしなければならない。だが、ビデオの録画&再生時には、人間が感知できないような小さなエラーを探すよりも、スムーズな動画再生が重要」と述べ、新しいHDDに適度な割合でエラーをスルーする技術が使われていることを解説。

 また、エラーチェックの制御に業界標準規格を採用したことについて「今までメーカーごとに異なっていたエラーチェックの比率やインターフェイス、コマンドを統一化することで、チューニングにかかるコストを削減、より安価なデジタルビデオレコーダの開発につながるだろう」と予測した。


■ シリアルATA採用のデジタル家電は数年先

デジタルビデオレコーダには今後、IEEE 802.11gを使った家庭内無線映像配信や、HD映像の長時間録画などが求められていくという

 日本の家電市場における今後の戦略についてロブ・ペイト氏は、「PCと比べれば、家電向けのHDD市場はまだ小さい。だが、2004年に300万台と言われるデジタルレコーダの市場は、2006年には5,000万台ほどに成長するという調査結果もある。5,000万台という数字は、PCのHDD市場とほぼ同じであり、それに伴って我が社の家電向けHDDとPC用HDDの生産比率も変わっていくだろう」と述べた。

 また、機能の面では「メーカーからの要望は、大容量化や高速化、そして小型化のニーズが多い。1インチのHDDなどの新しい技術を取り入れながら、より小型で大容量のモデルを開発していく」とし、レーザー光線を使ってHDDのビットの温度を上昇させる「ヒートマグネチックレコーディング」技術などを紹介。また、シリアルATAについては、「技術もそうだが、価格の面で、家電への普及にはまだ数年の時間がかかるだろう」と答えた。

□日本シーゲイトのホームページ
(11月5日現在、この製品に関する情報は掲載されていない)
http://www.seagate.co.jp/
□Seagate Technologyのホームページ
http://www.seagate.com/
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(2003年11月5日)

[AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]


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