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【11月30日】 【11月29日】 【11月28日】 |
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松下電器産業株式会社は9日、地上波EPG搭載モデルなど、DIGAシリーズ新製品5機種を発表した。
発売日と価格は以下の通り。
■ 3倍速DVD-RAMドライブや「新ディーガエンジン」を投入
新ラインナップは従来の中・下位モデルの後継ラインという位置付け。開発コンセプトは「長時間・高速」、「カンタン」、「高画質」。 まず、DVD-RAM/Rドライブを高速ドライブに変更し、DVD-RAMで最大3倍速のダビングが可能になった(従来はDVD-RAM2倍速)。EPモードの場合、DVD-Rなら最大32倍速、DVD-RAMが最大24倍速でダビングでき、1時間番組をそれぞれ約2分、約2分30秒でダビングを終了できるという。 次に、EPモードのビットレートを低くし、連続録画時間を延長した。DVD1枚あたりの録画時間は、従来が6時間、新ラインナップでは8時間となっている。解像度は320×240ドットと変わらず、音声ビットレートが256kbpsから128kbpsになった。映像ビットレートも低下しているが、後述する「新ディーガエンジン」の効用により、「低レートながら、従来より画質は向上している」(松下電器)という。なおEPモードは、新しい8時間モードと従来の6時間モードを初期設定で選択可能。 操作面では、ハイブリッド2機種とVHS一体型1機種に地上波EPGの「G-GUIDE」を搭載。また、これまでリスト表示だけだったプログラムナビ(録画済番組の一覧)が、6画面の動画サムネイル形式になった。サムネイル型から、リスト表示への変更も可能。さらに、チャプタ単位での表示にも対応し、チャプタ単位の消去やプレイリスト作成が可能になった。 新たに「カンタン機能選択」画面も設けた。「タイマー予約」、「ダビング」など、目的ごとに機能を選択できるという。RDシリーズに似たサブメニューもリモコンの専用ボタンで呼び出せるようになり、機能選択を容易にしたとしている。
キーの数を減らすなど、リモコンもデザインを変更。使いやすさを向上したという。本体の表示管は文字を大型化し、DMR-E70Vを思わせるデザインになった。 画質面では、「スーパーハイブリッドVBR」、「インテグレイティッドDNR」、「インテリジェント・ダビングDNR」からなる「NEWディーガエンジン」を新開発した。 スーパーハイブリッドVBRは、視覚度変調技術を活用した従来のハイブリッドVBRに変わるもので、QR(Quality Rate)制御を用いたアルゴリズムを採用。VBR時の画質改善率とビットレートの関係に着目し、VBR時の飽和領域を出さないよう定量化するという。また、視覚度変調も1画面内の注目領域を増加させ、従来よりも詳細な分析を行なうようになった。これらにより、「細かな描写を忠実に再現する」としている。 インテグレイティッドDNRは、モスキートノイズやブロックノイズを低減するもので、1画素単位で画素を分析し、画素の特徴に合わせて水平DNRまたは垂直DNRを適用する。「ノイズ成分だけを除去し、画素信号に影響を与えない」という。 インテリジェント・ダビングDNRは、従来のTBCと3次元NRを組み合わせることで、テープからのダビング時に適用される。ジッタを安定信号に変換しつつ、ノイズを除去するため、より高画質でのダビングが可能になる。 そのほか、ハイブリッド機では、ファイナライズ済みのDVD-RからHDDへのコピー(再エンコード、実時間)や、高速ダビング中の録画や再生が可能になっている。DVDオーディオ(ただしステレオ出力のみ)や、MP3再生機能も全モデルで搭載する。 なお、プログラムごとの自動リジューム設定は今回も見送られた。ラストマーカーで手動設定する必要がある。編集はフレーム単位で可能。
■ 「オリンピックはディーガで録る」
発表会では、パナソニックマーケティング本部長の牛丸俊三氏が登壇し、新ラインナップについて発売までの経緯と期待を語った。 松下電器のDVDレコーダは、市場の広がりと密接な関係にあるという。まず、単体機のDMR-E30で裾野を広げ、低価格に設定したハイブリッド機のDMR-E80Hでデジタル録画の楽しみを普及させ、「大きな市場を築いた」という。また、VHS一体型のDMR-E70Vもヒットしたほか、DMR-E200Hも「マニアに受け入れられた」とした。2003年の国内シェアは40%という。 その上で、今回の新ラインナップを「セカンドジェネレーション」と位置付けた。2003年のDVDレコーダ出荷台数は220万台、VHSが270万台と説明し、2004年は350万台になると予測。VHSを確実に抜き、DVDレコーダがポストVHSを果たす年になるという、また、2003年のDVDレコーダの世帯普及率を7%とし、2004年に10%に達する見込みで、「10%を越えると本格普及期に入る」と述べた。また、今夏から開幕するアテネオリンピックについて、「オリンピック開催年は、直近の過去2回ともテレビが2桁の成長を記録している。さらに今回は、かつてないほど金メダルをとれそう。開催中は夜中の放送が多くなるので、盆休みには『夜に録画して、昼間ゆっくり見る』生活になるのでは。『オリンピックは録る』をアピールしたい」と語った。 会場にはDIGAシリーズのイメージキャラクターを務めるボブ・サップ氏も現れた。今回はオリンピックになぞらえ、砲丸投げ選手のユニフォームを着装。作り物の砲丸を客席に向かって投擲するパフォーマンスを披露した。新しいCMについては「見てのお楽しみ」とし、DIGAを抱え上げながら、カメラに向かって気合のポーズ。最後には「オリンピックハ、ディーガデ、トル!!」とキメ台詞を叫び、退場した。
■ 2層記録のブルーレイレコーダを参考出品
発売日、価格とも未定で、後日正式な発表が行なわれることが告げられた。発売時期は7月頃になる見込み。 会場にもディスプレイされていたが、「ブルーレイとDVD-RAM/Rのツインドライブなのか、それとも共通なのか」といった基本機能についても不明。また、製品のデザインは変更される可能性があるという。
店頭予想価格:12万円前後
250GB HDDを搭載したハイブリッドレコーダで、新たに高速記録対応のDVD-RAM/Rドライブ(DVD-R4倍速、DVD-RAM3倍速)を採用。ダビング中の録画や再生も可能になった。地上波EPGも備えている。 また、細かい描写も忠実に再現するという「新ディーガエンジン」を採用。さらに、EPモードでの記録時間が拡張された。今回のラインナップで唯一のPC/SDメモリーカードスロット搭載機でもある。 □製品情報http://panasonic.jp/dvd/products/e95h-e85h/spec/01.html
店頭予想価格:9万円前後
160GB HDDのハイブリッドレコーダ。E95H同様、3倍速DVD-RAM/4倍速DVD-Rドライブ、地上波EPG、新ディーガエンジンなどを採用する。E95Hとの主な違いは、HDD容量とカードスロットやDV入力端子を省略したこと。 □製品情報http://panasonic.jp/dvd/products/e95h-e85h/spec/01.html
店頭予想価格:11万円前後
80GB HDD、DVD-RAM/Rドライブ、VHSの3メディアへの記録が可能。3倍速DVD-RAM/4倍速DVD-Rドライブを採用しており、地上アナログ波のツインチューナや、地上波EPGも装備する。
店頭予想価格:7万円前後
E150VからHDDと地上波EPGなどを省いた下位モデル。DVDドライブも高速記録に対応してない。新ディーガエンジンは他のモデルと同等。 □製品情報http://panasonic.jp/dvd/products/e75v/spec/01.html
店頭予想価格:5万円前後
新ディーガエンジンを搭載したDVD-RAM/Rドライブのみのベーシックモデル。DVDドライブも高速記録対応ドライブではない。 □製品情報http://panasonic.jp/dvd/products/e55/spec/01.html
□松下電器のホームページ (2004年3月9日) [AV Watch編集部/orimoto@impress.co.jp]
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