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株式会社エフ・イー・テクノロジーズは1日、フレームレート240Hzで駆動するナノスピント型の「FED(Field Emission Display/電界放出ディスプレイ)」を開発。7日より米サンディエゴで開幕する「SIGGRAPH2007」でデモを実施する。240Hz駆動に対応した直視型フラットパネルディスプレイは世界初という。 FEDは、ソニーが開発していた次世代薄型ディスプレイ技術で、2006年12月にソニーと投資ファンドが共同で設立したエフ・イー・テクノロジーズに事業を継承。4月には19.2型の試作機を披露し、2009年頃の実用化を目指し、開発を進めている。 4月のDisplay 2007出展機では60Hz駆動であったが、SIGGRAPH出展機は、240Hzのハイフレームレート駆動に対応。「より自然でなめらかな動画映像を表現可能とした」という。そのほかの基本仕様は、4月から大きな変更はなく、パネルサイズは19.2型/1,280×960ドットで、輝度は400cd/m2、コントラストは2万:1。画素ピッチは0.306mm。蛍光体はSMPTE/EBU。 240Hz駆動では従来の4倍の情報量を処理する必要があるため、入力インターフェイス基板を新開発。240Hzで出力された信号をそのままFED上で入力/表示可能とした。開発の理由については、「ゲームやCGアニメーションの世界において、リアリティ向上への新たな方向性としてフレームレートを高める動きるある。こうした動きに対応するため」、と説明している。 同社では、「動画質劣化の知覚限界は240Hz付近」とするソニーの研究結果報告を受けて、FEDで240Hzに対応するとともに、専用のシステムを構築。SIGGRAPHのデモでは、SCEとポリフォニーデジタルが協力し「グランツーリスモ5プロローグ」のデモシーンを特別に240fpsでレンダリングして作成、システム構築はソニーが協力し、コンテンツから記録、伝送、表示まで240Hzで駆動する環境を用意した。 □エフ・イー・テクノロジーズのホームページ ( 2007年8月1日 ) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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