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7月4日午前4時から、デジタル放送の新しい録画ルール「ダビング10」がスタートする。実施に先立ち、改めて注意点をまとめた。 ■ 放送局の対応は? NHKと無料民放はダビング10 ダビング10で運用されるのは、NHKと無料民営放送で、地上デジタルに加え、BSデジタル放送も対象だ。ただし、「WOWOW」や「スター・チャンネル ハイビジョン」など有料のBSデジタル放送は、コピーワンスのままとなる。 WOWOWでは、その理由を「番組の権利元の著作権保護のため。ハリウッド・メジャースタジオ系映画会社をはじめとする権利元との契約上、デジタルWOWOWの番組は従来通りコピーワンスで放送する」としている。 また、スカパー!、e2byスカパー!などのCS放送も基本的には今までどおりとなるが、e2byスカパー!の「テレ朝チャンネル」など一部チャンネルにおいては、ダビング10になるものもある。
□WOWOW デジタル放送番組コピー制御に関する案内 ■ アップデートの注意点。ダビング10の活用のためにはHDD録画 BD/DVDレコーダだけでなく、テレビやパソコン、PC用チューナカードなどの機器でもダビング10に対応予定。ただし、対応製品の多くは2007年後半以降に発売したものだ。2007年以前に発売した製品ではほとんど対応しないので注意が必要だ。 詳しくはメーカーのサイトや、弊誌のリンク集などで確認してほしい。 松下、東芝など、既にレコーダでアップデータの提供が始まっているものもあるが、ほとんどのレコーダでは、放送波によるダウンロードでダビング10に対応する。そのため、電源コンセントを抜かずに、電源オフ状態しておく必要がある。 ダビング10の特徴としては、レコーダのHDDに録画した番組を、BDやDVDに最大10回ダビングできること。ただし注意したいのは、DVDやBlu-ray Discへ直接録画した場合は、ダビング10として動作しない点。また、BD/DVDなどにコピーしたデジタル放送番組を、別のBD/DVDにコピーしたり、HDDに書き戻すことはできない。 このあたりの技術的な詳細については、2月に掲載した記事を参照してほしいが、とにかくダビング10を最大限に活かすためにはHDDへの録画が必須といえる。 なお、ダビング10対応レコーダでも、7月4日のダビング10開始以前に録画した番組については従来のコピーワンスのままとなる。
ダビング10対応では、メーカーにより編集やダビング機能の実装状況に差が出てきているが、いずれもGUIの変更を伴うなど、使い勝手についても変化が出そうなので注意したい。
実際にダビング10が機能するのは明日以降となるが、松下電器のDIGA「DMR-BW200」でも、ダビング10対応アップデート後、録画番組管理画面で、10回までのダビングの残り回数カウント機能が追加されている。 また、東芝 VARDIAシリーズのプレイリスト編集や、ソニーのBDZ-A70の「おでかけ・おかえり転送」によるPSPやウォークマンへの転送機能など、ダビング10対応により使い勝手向上が見込まれる機能も多い。 ダビング10の導入により、デジタル放送における録画環境がかなり緩和されることは間違いない。PC用ワンセグチューナなど幅広い機器で対応が進んでいるが、この新しい環境をベースとした、新しい機能提案や使い勝手の向上などに期待したい。 □Dpaのホームページ ( 2008年7月3日 ) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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