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10月1日から社名をパナソニックに変更する松下は、ブランドが統一される生活家電とも連携する「ネオ・ビエラリンクの世界」と題したコンセプト展示や、WirelessHD対応のテレビなどのデモなどを実施。また、9月24日に発表したBlu-rayとPDPを用いたフルHD 3D映像のコンテンツを特設シアターで上映しており、体験可能となっている。 ■ WirelessHD対応テレビを'09年発売へ
これまでCESなどで発表されていたWirelessHD技術の新たな展開として、テレビとチューナユニットの間をワイヤレスで伝送するデモ機を公開。2009年中にテレビ/チューナのセットで製品化を目指す。 WirelessHDは、HDMIをワイヤレス化する技術で、60GHz帯を使用して映像/音声を伝送する。デモでは一つの部屋をイメージしたスペースに、プラズマテレビとデジタルチューナユニット、Blu-rayレコーダ、シアターシステムを配置して、レコーダとシアターシステム、チューナをHDMIケーブルで接続。チューナからの映像をテレビにワイヤレス伝送していた。 BDビデオソフトの再生やWiiのゲームを実際に行なっていたが遅延は感じられず、同社によれば1080p映像とリニアPCM 5.1chの音声でも問題無く伝送できるという。また、ワイヤレスでもVIERA Linkが利用可能。設置の際は機器の間に物を置かないことを想定しているが、人が通るなどの原因で信号が一時的に遮られると、それを感知して自動で反射波を利用し、映像/音声の遅延を防ぐ技術も搭載している。通信距離は10m前後。 試作機のテレビは現在50/58/65型が作られているが、製品化されるときのサイズや価格などは未定。なお、BDレコーダシアターシステムへのWirelessHDの搭載についても検討されている。
■ アクトビラのダウンロードデモ、フルHD 3Dシアターも
DMR-BW930などの新BDレコーダで12月から利用可能になるアクトビラ・ビデオのダウンロードサービスについてもデモを行なっている。ダウンロードサービスでは既報の通りセル/レンタルの2サービスを予定しており、ダウンロードしたコンテンツは通常の録画番組と同様にライブラリ内に収められる。 2番組同時録画中や、DLNA機能の利用中などはダウンロードができないが、ダウンロード作業は自動で中断/再開が可能で、可能になった時点で自動で取得しておくことができる。視聴期限付きのレンタル方式で購入したコンテンツについては、ダウンロードが終わった時間ではなく、最初に再生が行なわれた時間から一定期間の再生が可能なため、先にコンテンツを貯めておいて、時間のあるときに観るといったことも可能。期限が過ぎると自動でファイルが削除される。
Blu-rayとプラズマテレビを用いた3D映像を体験できるシアターも設置。1080iのフルHD映像を2系統入力し、それぞれを左目用、右目用としてプラズマテレビに2画面分1080pで表示、液晶シャッター付きのメガネで3D映像が視聴できる技術で、デモではBlu-rayプレーヤーと5.1chシステムを用いてアニメや音楽、映画などのソースが実際に体験できる。初日から人気で整理券配布制となっていたが、体験しておきたい技術だ。
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■ 新たなテレビ操作スタイルを提案
VIERA Linkの発展形として、3~5年先をイメージしたという「ネオ・ビエラリンク」をステージで展示。従来のVIERA LinkはAV機器を中心としたものだったが、ドアホン連携など生活家電へも徐々に範囲を広めつつある。 今回の展示ではキッチンやバスルーム、車、携帯電話で連携できるということを提案しており、例えば「テレビで視聴していたお父さんが、続きをバスルームで見る」ことや、「洗濯機の終了をテレビ画面で知らせる」といったことの実現を目指す。通信手段としてはEthernetやWiMAX、HD-PLC(高速電力線通信)、IEEE 802.11nなどを使い分けるという。
1月のCESで発表された“壁一面がテレビ”になる「Life Wall」。視聴者が部屋の中を歩くとテレビ画面がついて行ったり、テレビが家族それぞれをあらかじめ認証し、各人に合わせたコンテンツがすぐに利用できるなど、利用者に密着したサービスを追求している。 CEATECではこういったシンプルな操作性を実現する技術研究の一部を公開。リモコンの試作機としてタッチパッドや加速度センサーなどを備え、ボタンに表示がない「イージータッチリモコン」をデモしていたほか、両手をリモコンのようにして操作できる「空間ハンドジェスチャーUI」も体験できる。 「イージータッチリモコン」は、テレビやレコーダなどでの利用をイメージしているもので、2つのタッチパッドと数個のボタンのみを配置。ボタン上に数字などは記載されておらず、指をタッチパッドに触れることでテレビ画面上にキー配列が表示、手元を見ずに操作できる。メニューなども画面に合わせて操作でき、ボタン数を多くしなくても済むことが利点となっている。
「空間ハンドジェスチャーUI」は、両手を動かすことでリモコンのように操作できる技術。LEDライトの光波測距技術により、奥行き情報を測ることができるカメラを搭載。応答速度は12フレーム/秒。デモでは静止画ファイルを拡大/縮小する動作や、ファイルをつかむような動作でドラッグ&ドロップするという動作を行なっていた。
( 2008年9月30日 ) [AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]
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