東芝、倍速駆動対応の省エネ液晶TV「REGZA C8000」

-バックライトを効率化。高速HDMI切替を実現


42C8000

3月25日より順次発売

標準価格:オープンプライス


 株式会社東芝は、液晶テレビREGZAのベーシックモデル「C8000シリーズ」3機種を3月25日より順次発売する。42/37/32型の3モデルをラインナップし、価格はいずれもオープンプライス。

 42/37型は1,920×1,080ドットのフルHDパネルを採用。32型は1,366×768ドットのWXGAパネルとなる。また、Cシリーズとしては初めて全機種に倍速機能「倍速・モーションクリア」を搭載し、液晶テレビ固有の残像感を低減。また、発光効率の高い蛍光管を採用して蛍光管の本数を削減するなどで、消費電力低下を図っている。

型番サイズ解像度年間消費電力量発売日店頭予想価格
42C800042型1,920×1,080ドット127kWh/年4月下旬21万円前後
37C800037型1,920×1,080ドット119kWh/年4月下旬18万円前後
32C800032型1,366×768ドット95kWh/年3月25日14万円前後



■ 倍速駆動で業界最高の省エネ化

 42/37型はIPS系のフルHDパネル、32型はVA系の1,366×768ドットパネルを採用し、いずれも上位機種「ZH7000シリーズ」と同様の120Hz駆動技術「倍速・モーションクリア」を搭載している。最大の特徴は「省エネ」に特化したこと。省エネ化は、バックライトを効率化した省エネ液晶パネルの採用により実現。発光効率が高い蛍光管と輝度を向上した新型フィルムを採用している。

42C800037C800032C8000

 

従来のパネルと新パネルの違い
 42/37型では、蛍光管の本数をそれぞれ削減しており、42型では従来の18本から12本に、37型では20本から12本に減らして、消費電力を抑えた。また、全モデルで新型フィルムを採用し、従来の液晶パネルでは透過できなかった垂直方向の偏光を、並行方向の偏光に変換して透過するため、光の透過率が向上。蛍光管の数が減少しても、従来と同様の輝度を維持できたという。なお、32型では蛍光管の本数は変わっていない。

 これらの工夫により、年間消費電力量を42型で127kWh/年、37型で119kWh/年、32型で95kWh/年まで削減。42型では従来モデルに比べて約29%の削減となっており、「倍速駆動対応液晶テレビでは業界トップ」という省エネ性能と高画質の両立をアピールしている。

 従来モデルと同様に、「おまかせドンピシャ高画質」機能を搭載。画質モード「おまかせ」利用時に、周囲の明るさや照明の種類、日の出/日の入時刻の変化などの視聴環境や、視聴中の映像コンテンツの種類に合わせて最適な画質に自動調整する。

 加えて、画面輝度を抑える「消費電力低減設定」や、無操作/無信号電源オフ機能なども備えている。


 ■ HDMI高速切替「InstaPort」も採用

シンプルレグザリモコン

 チューナは、地上/BS/110度CSデジタルと地上アナログを各1系統装備。番組表は7局/6時間分の番組を一覧表示できる「レグザ番組表・ファイン」を採用している。10W×2chのスピーカーも内蔵し、アンプにはClass-Dデジタルパワーアンプを採用している。

 HDMI端子は3系統装備しており、高速なHDMI切り替えを可能とする「InstaPort」に対応している。通常のHDMI機器では入力切替時に相互認証を行なうため、切替に4~8秒ほどかかる製品が多い。InstaPortではHDMI接続した外部機器などとの認証を、テレビの起動時などにあらかじめ行なうことで、入力切替速度を大幅に向上する。

 なお、InstaPortはディスプレイ側が対応していれば利用可能で、HDMI出力機器側での対応は必要ない。InstaPort対応の液晶テレビは国内ではREGZA C8000が初となる。

 HDMIリンク機能「レグザリンク」にも対応しており、同社のAVノートPC「Qosmio」や、DVDレコーダ「VARDIA」、他社製のオーディオシステムやAVアンプとの連動動作も可能となっている。


REGZA C8000シリーズ
側面
背面にInstaPort対応のHDMI端子などを装備する

 HDMI以外の入力端子は、D4×1、S2映像×2、コンポジット×3、HDMIアナログ音声入力など。ヘッドフォン出力や光デジタル音声出力、デジタル放送録画出力や、Ethernetも備えている。リモコンはチャンネルボタンを大型化した「シンプルレグザリモコン」が付属する。

 

C8000シリーズ
型番42C800037C800032C8000
サイズ42型37型32型
パネル1,920×1,080ドット
IPS
1,366×768ドット
VA
コントラスト
(ダイナミックコントラスト)
1,300:1
(13,000:1)
3,000:1
(30,000:1)
視野角上下左右178度上下左右176度
チューナ地上/BS/110度CSデジタル×1
地上アナログ×1
スピーカー10W×2ch
入出力端子HDMI入力×3
D4入力×1
S映像入力×2
コンポジット入力×3
光デジタル音声出力×1
アナログ音声出力×1
録画出力×1
Ethernet×1
モジュラー×1
ヘッドフォン×1
消費電力152W132W100W
年間消費電力量127kWh/年119kWh/年95kWh/年
外形寸法
(スタンド含む)
(幅×奥行き×高さ)
100.9×31.6×70.1cm90.2×26.6×64cm78.6×26.6×57.4cm
重量
(スタンド含む)
21.5kg15.5kg12.5kg

(2009年 3月 4日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]