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実写版「ジョジョの奇妙な冒険」を東宝・ワーナー共同製作。'17年夏公開

 東宝とワーナー ブラザース ジャパンは、初の共同製作・配給作品として、「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章」を実写映画化。監督は三池祟史が務め、キャストは東方仗助役が山﨑賢人、広瀬康一役が神木隆之介、山岸由花子役が小松菜奈。2017年夏の劇場公開を目指す。

実写版「ジョジョの奇妙な冒険」は'17年夏公開予定。東方仗助役は山﨑賢人

 邦画と洋画の両サイドから、日本の映画界を牽引してきた2社が初めて共同製作・配給を行なう。「東宝は劇場周りの営業等、ワーナーが宣伝等を担当する。'17年のナンバーワン作品を目指す」(東宝 市川南取締役)。映像製作はTBSが担当する。

 「ジョジョの奇妙な冒険」は、'87年の「週刊少年ジャンプ」から連載スタートし、現在は「ウルトラジャンプ」誌上で連載中の、荒木飛呂彦による人気漫画。2017年にはジョジョ生誕30周年を迎える。

 今回、実写化にあたり第4部が選ばれた理由について、TBSテレビの平野隆プロデューサーは「舞台を日本にしている点がおもしろい。ぜひ映像化してみたかった」とコメント。タイトルには第1章と入っており、続編の構想も匂わせつつ「まずは来年夏、ぜひ見ていただきたい。できれば第4部すべてを映画化したい」と意気込みを語った。

「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章」
東宝とワーナーが初タッグを組み、共同製作・配給を行なう

 虹村形兆を岡田将生、虹村億泰を真剣佑、片桐安十郎を山田孝之、空条承太郎を伊勢谷友介が演じる。その他のキャストとして、仗助の祖父・東方良平が國村隼、母の東方朋子が観月ありさに決定している。

広瀬康一役は神木隆之介
山岸由花子役は小松菜奈
3部「スターダストクルセイダース」主人公の空条承太郎は4部にも登場。伊勢谷友介が演じる

原作の荒木氏が脚本製作に協力。スペイン・シッチェスで撮影開始

 主演の山﨑賢人さんは「原作は今回の話を頂いてから全作買って読み始めました。今7部を読んでます。仗助には人間としてのかっこよさを感じている。自分の生きてきた時間より愛され続けている作品の実写化で、とにかく頑張りたい。これからスペインで撮影です。不安もあるが楽しみ」とコメント。神木隆之介さんは「喧嘩慣れして無さそうな平和っぽい感じに見えますが、覚悟のあるキャラクター。僕も頑張ります」と話した。

発表会に登場したキャスト。右から三池祟史監督、山田孝之、岡田将生、神木隆之介、山﨑賢人、小松菜奈、真剣佑、伊勢谷友介

 熱心な原作ファンが多いことで知られるジョジョシリーズだが、実写化にあたり原作者の荒木飛呂彦氏が脚本製作に協力。「制作にあたって荒木先生にお聞きしたいことはたくさんあった。色々聞いてアドバイスを頂いて、数年かけて企画を温めてきた。荒木先生の(ジョジョにかける)思い、製作陣の思い、さまざまなものをキャッチボールしながら大事な脚本を作り上げてきた」(平野氏)。製作発表会では、荒木氏から「10年前ならできなかったような映像表現で、どのような映画になるか楽しみ」というコメントが寄せられた。

 三池監督は「オファーを受けてから、3日間は眠れなかった」とプレッシャーがあったことを明らかにしつつ、スタンドの表現についての質問が出ると「スタンドが登場しない4部はありえない。漫画ならではの表現なので、どこまでやれるか現場で作り込んでいる。期待を上回る表現ができるよう実験中」とコメント。また、4部の舞台となる杜王町は仙台市がモデルだが、撮影はスペインのバルセロナ近郊にある街・シッチェスにて実施することを明らかにし、「町並みが杜王町に似ている。映画文化も非常に成熟した町。いい関係を構築できている。この街に住んでみたい、がポイントだった」とロケ地に選んだ理由を説明した。

左からワーナー・ブラザースの高橋雅美 社長兼日本代表、平野隆プロデューサー、東宝の市川南取締役

 東宝の市川南取締役は「壮大なスケール故に映画化は難しいと思っていたジョジョ。5年ほど前にTBSから映画化したいという話をいただいて、ぜひやりたいと返事した」。映画化にあたり、洋画・邦画両方を手がけるワーナーとの共同配給の提案を平野プロデューサーから受けて「新しい取り組みの一つとして面白いと思い、快諾した」という。

 ワーナー・ブラザースの高橋雅美 社長兼日本代表は「ジョジョは日本だけでなく世界中に大勢のファンがいる。いちファンとしても楽しみでゾクゾクしている。ジョジョは世界に打って出られる作品。2社の良いところを出し合って訴求していきたい」と述べた。