Ultra HD Blu-ray対応の「PowerDVD 17 Ultra」。HTC VIVEやOculusでVRも

　サイバーリンクは、HTC VIVEやOculus RiftなどのVR HMDや、Ultra HD Blu-ray(UHD BD)の再生に対応した動画プレーヤーソフト「PowerDVD 17 Ultra」を4月11日より発売する。ダウンロード版の価格は10,926円、アップグレード版は9,074円。また、UHD BD再生を省いた「PowerDVD 17 Pro」は8,796円。機能を限定した「PowerDVD 17Standard」は4,444円。

PowerDVD 17 Ultra

　PowerDVD 17 Ultraは、VR HMD対応やUHD BD再生対応の最上位版となり、HDR対応や4K再生はUltraのみ。

　パッケージ版も4月14日より発売し、価格はUltraが12,000円。Proが9,240円、Standardが4,750円。対応OSは、Windows 7/8.1/10だが、Ultra HD Blu-ray対応はWindows 10のみ。

PowerDVD 17 Pro

PowerDVD 17 Standard

Ultra HD Blu-rayに対応。

　Ultra版のみ、BDプレーヤーソフトで初めてUltra HD Blu-ray(UHD BD)に対応。HDR方式はHDR10。ただし、動作環境の制限は厳しく、Windows 10が必須となるほか、CPUはIntel第7世代Core(Kaby Lake)以降、Intel SGX対応のマザーボード、6GB以上のメモリなどが必要。HDMI出力もHDCP2.2とHDMI Ver.2.0a対応が必須となる。

Ultra HD Blu-rayを再生

　特に対応マザーボードが少なく、4月11日時点では、Intel SGXをサポートしたマザーボードは、GIGABITEの「GA-Z270X-Gaming 9」やASROCK「Z270 Gaming-ITX/ac」などの一部製品のみ。またHDMI 2.0a対応でも、HDCPチップがMegaChip製のものに限定されている。

対応マザーボードは少ない

　制限が多岐にわたるため、チェックツール「Cyberlink Ultra HD Blu-ray Advisor」をWebサイトで無償提供。また、サイバーリンクで操作確認を行なった機種のリストなども公開し、UHD BD再生環境についての情報を提供していく。

　NVIDIAやAMDなどのGPUベンダーによる取り組みも進められているとのことだが、現時点では著作権保護の仕組みが認められているのは、Intel SGXプラットフォームのみとなる。

　Ultra/Pro版は、音声は、ドルビーTrueHDやDTS-HD Master Audioに対応し、パススルー出力も可能。なお、Dolby AtmosやDTS:Xには対応しない。

SDRとHDRの比較

　通常画質(SDR)コンテンツをHDR(ハイダイナミックレンジ)化する「TrueTheater HDR」も搭載する。さらに、ハードウェアアクセラレーションを使った4K/UHD HEVC(8bit/10bit)のデコードにも対応。NASに保存したコンテンツはバッファリングモードを使って、スムーズに再生できる。

TrueTheater HDR

　Ultra版とPro版では、YouTubeの4K動画再生に対応し、ピン止め機能を使えば、YouTubeの動画をキャッシュし、ネットワーク接続がない場合でも、4K動画再生が行なえる。また、360度動画の再生も可能。

Ultra版はVIVEなどのVR再生対応。240fpsビデオも

　Ultraのみの追加機能が「VR」。VRヘッドセットは「HTC VIVE」と「Oculus Rift」に対応し、VRヘッドセットとコントローラを使って、PowerDVDの操作や映像視聴が可能。PCディスプレイをVRヘッドセット上に表示させることも可能となっている。

HTC VIVEでPowerDVD 17のVR体験

　Ultra/Pro/Standardのいずれも、映像をより鮮明にする「TrueTheater」や、聞きやすさやサラウンド感などを高める「TrueTheater Sound」に対応。120fps/240fpsのハイフレームレート動画再生にも対応する。

　Apple Lossless(ALAC)/FLAC/APEなどのロスレスオーディオ再生にも対応。オーディオドライバはWASAPI排他モードをサポートする。

　なお、Ultraのみホームネットワーク機能に対応し、DLNAサーバーの動画や音楽再生や、DTCP-IP保護された録画番組の再生も行なえる。また、クラウドにアップロードされているビデオをストリーミング再生できる「サイバーリンククラウド」もUltra版のみ対応し、Windowsだけでなく、iOSやAndroidアプリからクラウド上の動画再生が行なえる。サイバーリンククラウドの1年間、30GBの利用権も付与される。