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シャープ創業の地がスマートオフィス&マンションに。田辺ビル敷地を野村不動産と共同開発

 シャープと野村不動産は25日、シャープ田辺ビル(大阪市阿倍野区西田辺1丁目)の敷地を利用して、住宅とオフィスを核とした「シャープ スマートタウン(仮称)構想」の検討を共同で進めることで合意した。

 シャープ“創業の地”である田辺ビルを'16年10月に再取得して以降、創業104年の歴史の中で培ってきた「誠意と創意」のDNAをこれからも継承し続ける“Be Original.”の象徴として、活用方法を検討してきた。

 シャープは、「人に寄り添うIoT」を掲げ、幅広い事業領域やAIoT[AI(人工知能)×IoT]技術、音声対話技術などを強みに、機器と人とがココロ通じ合うスマートホームや、働く人々がいきいきと活躍できるスマートオフィスなどが連携し、人々がより豊かに暮らせるスマートな社会の実現を目指している。

 今回のプロジェクトは、シャープのスマートオフィス構想を盛り込んだ中核拠点となる自社ビルを建設。さらに、PROUDブランドのマンション分譲を手掛ける野村不動産とシャープが協力し、両社の強みを結集した先端スマートマンションの建設を目指す。住宅やオフィスが相互に連携したスマートタウンの実現へ、両社が検討を進めていく。

 シャープは'16年3月18日、田辺ビルをNTT都市開発に譲渡すると発表したが、同年4月2日の鴻海精密工業による買収会見において、鴻海グループ副総裁で現シャープ社長の戴正呉氏が「大阪本社を買い戻したい」と表明。'16年10月に田辺ビルを再取得していた。