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NHKのラジオがradiko.jp配信に実験的に参加へ

 NHKは、5月26日に総務省で行なわれた「放送を巡る諸課題に関する検討会(第15回)」において、民放ラジオがネット配信している「radiko.jp」に、NHKが実験的に参加する方針を発表した。

 NHKによるradikoへの配信は、'17年度の「NHK・民放連共同ラジオキャンペーン」の一環として検討されている。民放ラジオが主にネット配信しているプラットフォームのradikoを通じて、期間限定で実験的にNHKのラジオ番組を配信する方向性について合意。実施期間、実施地域などの詳細は検討中としている。なお、NHKラジオのネット同時配信「らじる★らじる」は継続して実施するという。

 配信実験を行なうにはNHKのインターネットの実施基準(放送法第20条第2項第2号および第3号の業務の実施基準)の一部変更が必要で、総務省は「利用者保護や結果の公表などを条件として認可する」との考えを示している。

 6月9日の民放連会長会見で井上宏会長は、NHKと民放連が全国各地で行なっている共同キャンペーンについて「この取り組みは大変有意義であり、若者をはじめとするラジオ離れの有効な対策になることを期待している。今回の共同キャンペーンの具体的な内容については、決まり次第、お知らせする」とコメントしている。

 一方、「NHKがradikoに参加することが可能であるならば、テレビのインターネット配信も一緒に行なうことはできないか」との質問に対して井上会長は「ラジオではこれまで共同でキャンペーンを実施するなど、一定の“下地”があった。テレビにおいてはこれからの取り組みであり、現時点では何も言えない。コストをかけずにいいサービスができないか、とは考えている」と答えている。