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NHK、ピョンチャン五輪4K配信など「放送+ネット同時」強化へ。契約者以外も対象

 NHKは、放送番組をインターネットで同時配信する「試験提供」に関して放送法で定められている実施基準(インターネット実施基準)の変更案を公表し、視聴者からのパブリックコメント受付を6月14日から開始した。変更案には、新たに'18年のピョンチャン(平昌)オリンピックで4K試験放送のネット同時配信を実施することなどが含まれている。意見募集の締め切りは6月27日24時で、郵送の場合は27日の消印有効。

平成29年度試験的提供 概要案と実施基準変更内容案

 実施基準が変更された場合、これまでも行なわれている「試験的提供B」において、新たに地域放送番組を、放送対象地域内に限定して配信する「地域制限」を実施。システムやコスト、地域局の運用の負荷を検証する。また、テレビを持たずにネットを利用する人も対象となり、NHKの受信契約者以外も参加できるようになる。さらに、提供時間の上限を、早朝・深夜を含め1日20時間に拡大。見逃し配信や早戻し配信も実施する。時期は'17年秋を予定し、対象者数は従来通り。

 「試験的提供A」には、ピョンチャンオリンピック・パラリンピックを対象にした「試験的提供A2」を新たに実施。2020年東京大会を見据え、1日の提供時間を16時間以内とし、アクセス状況などを検証する。競技放送(総合・Eテレ)は、原則配信可能とする。

 これらに加え、「試験的提供C」も新設。ハイブリッドキャスト(Hybridcast)を利用して、ピョンチャン五輪などで、スーパーハイビジョン(4K)の試験放送の番組も同時に配信し、技術的課題を確認する。現在の4K試験放送番組をネットでも同時配信するもので、1日5時間以内。