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リコー、4K全天球動画が撮れる「THETA V」。4chマイクで360度音声、ライブ配信も
2017年9月1日 09:32
リコーは、「IFA 2017」の開幕前プレスカンファレンスにおいて、360度全天球カメラの4K対応モデル「THETA V」を発表した。欧州では9月17日に発売し、価格は449ユーロ。カラーはブラック。
ワンショットで360度動画/静止画撮影ができるTHETAシリーズの上位モデルで、新たに4K解像度(3,840×1,920ドット/30fps)に対応。
さらに、4chマイク内蔵で360度音声記録にも対応。別売で外付けマイク「TA-1」も用意。オーディオテクニカが開発したマイクユニットを搭載したもので、9月に269ユーロで発売する。
全天球のコンテンツはFacebookやLINEなどのSNSにアップロード可能。360度からクロップした画面をInstagramでシェアすることもできる。YouTubeの360度動画や、Google Mapsへのアップロードもできる。
接続にはWi-FiとBluetoothの両方に対応。周囲の環境に合わせて通信方法を選べる。スマートフォン/タブレットとのBluetooth常時接続に対応し、Bluetoothのみ接続するとスマホから撮影可能。カメラのスリープ時はアプリから電源ONするなどできる。Wi-Fi接続時はスマホでのライブビュー表示や画像転送なども可能になる。
無線通信モジュールの改良とデータ処理の高速化も実現し、通信速度を最大2.5倍まで向上。プロセッサにはクアルコムのSnapdragonを搭載し、高い処理能力や省電力化などを実現している。
リモート撮影機能をプラグインとして用意。対応するワイヤレスディスプレイアダプタなどを利用して、カメラ内の360度動画/静止画を外部ディスプレイやプロジェクタなどでも楽しめる。
4K動画のリアルタイム出力にも対応。PCや高速なインターネットを利用することでライブストリーミング配信が行なえる。
今後のアップデートとして、撮影した360度動画を転送時ではなくカメラ本体内で行ない、転送速度を大幅に向上する機能や、カメラ本体をクライアントとして動作させ、Wi-Fiルーター環境でネットにも同時接続させるクライアントモードへの対応を発表。いずれも2017年中の対応を予定している。
発表会には、ゲストとしてクアルコムのSenior Vice President, Product Managementを務めるRaj Talluri氏が来場。Snapdragonの活用で、「360度カメラやヘッドマウントディスプレイなどの“VRエコシステム”を加速する」とした。
また、Google Street ViewのProduct ManagerであるCharles Armstrong氏も登壇。Google Street Viewは、従来モデルのTHETA SやTHETA SCとも連携する機能を持っているが、それに加えて新たに「Street View mobile ready」という仕組みを発表。新しいTHETA Vから、4Kの360度動画をGoogle Street Viewにアップロードできるという。
また、VRゴーグルを使って建物などを自由な視点で眺められるというStreet Viewアプリの新機能「VR mode」や、間もなく実現するという「Google Earth VR」機能も紹介した。