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ティアック、カセットやレコードをSD/CFに録音するDSD対応マスターレコーダ

 ティアックは、DSD対応ステレオマスターレコーダ「SD-500HR」を11月中旬より発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は79,800円前後。手持ちのアナログレコードやカセットテープなどをデジタル化するなどの用途を想定している。

SD-500HR

 最高192kHz/24bitのPCMや、DSD 5.6/2.8MHzのDSD録音に対応するステレオマスターレコーダ。手持ちのレコードプレーヤーやカセットデッキなどの機器を接続し、SD-500HRの前面スロットに装着したSD/CFカードに録音できる。出力にデュアルモノラル回路設計や、アナログXLRバランス入力端子などを採用しており、「オーディオマニアにも満足いただけるハイレゾ・マスターレコーダーの決定版」を謳う。アナログレコードやカセットテープなどのアナログ音源をレコーディングスタジオのマスターテープに匹敵するレベルでデジタル化できるとする。

 録音フォーマットは、PCMはWAV形式で、16/24bitの44.1/48/88.2/96/176.4/192kHz。DSDは、2.8/5.6MHzのDSDIFF/DSF。

 記録メディアは、最大256GBまでのSD/SDHC/SDXCカードと、最大128GBまでのCFカード(Type I)を利用できる。256GBのSDXCカードを使うと、PCM 48kHz/24bit録音時でLPレコードを最大約300枚分、PCM 192kHz/24bit録音時は最大約70枚分録音可能。カードに記録した音源は、本体に装着した最大64GBまでのUSBメモリにコピーできる。

 LPレコード1枚の容量の目安はPCM 192kHz/24bit録音時が4GB、DSD 5.6MHz録音時は8GB。

 端子は、PCM用のデジタル入出力として、同軸デジタルとAES/EBU(XLR)を装備。DSDのデジタル入出力用にBNCも備える。アナログ入出力はRCA(アンバランス)とXLR(バランス)。ヘッドフォン出力は標準ジャックで、出力は45mW×2ch。USB端子を備え、USBメモリとSD/CF間のファイルコピーも可能。キーボード接続用のUSB端子も備え、ファイル名の変更などに利用できる。

背面

 オーディオ回路を左右独立して2系統搭載するデュアルモノラル設計のフルバランス回路を搭載し、左右チャンネル間の干渉やノイズを抑えた信号処理を実現。内部クロックには高精度TCXO(温度補償型水晶発振器)を採用するほか、外部クロック信号を入力できるWORD IN端子も装備。

 レコードプレーヤーやカセットデッキから録音する場合に、曲間部分を検知して自動でトラック番号をつけるオート・トラックインクリメント機能を装備。デジタル接続時はシンクロ録音に対応する。オートサンプリングレートコンバータも備える。マルチジョグ・ダイヤルを使い、本体内で録音ファイルの分割や結合、曲名などの編集も可能。

 また、「ADDA DIRECTモード」により、スタンドアロンのAD/DAコンバーターとしても使える。

 外形寸法は約442.6×305×57.5mm(幅×奥行き×高さ)、重量は4.4kg。電源ケーブルやリモコンなどが付属する。

付属のリモコン