ニュース

無料のDSD 11.2MHz編集/変換ソフト「TASCAM Hi-Res Editor」。レコードDSD化にも

 ティアックは、DSD 11.2MHzやPCM 384kHz/32bitなどに対応したオーディオ波形編集ソフト「TASCAM Hi-Res Editor」を6月17日より同社サイトにて無料で公開した。対応OSはWindows 7/8/8.1。同社製ハードウェアのユーザー以外もダウンロードして利用できる。

TASCAM Hi-Res Editor

 パソコン単体でハイレゾファイルの編集や変換が可能なソフト。DSDは2.8/5.6/11.2MHzに、PCMは44.1~384kHz、16/24/32bitのステレオ/モノラルに対応し、PCMとDSDの相互変換や、サンプリング周波数/量子化ビット数の変換も可能。編集はファイル分割/結合に加え、イン/アウト点で指定した区間の変換と書き出しも行なえ、画面に表示された波形を見ながら設定ポイントを直接操作できる。ドライバはWASAPIやASIO 2.1に対応。

 用途としては、TASCAMのステレオマスターレコーダ「DA-3000」で収録した DSDファイルの活用範囲を広げ、曲間なしで録音されたDSDファイルの曲ごとの分割や、ファイル結合、DSDで収録した音源ファイルのPCM変換などに利用可能。

 プロの音楽制作だけでなく、コンシューマの利用も想定。手持ちのPCM楽曲や、PCMレコーダで録音したファイルのアップコンバートやDSD変換などで、再生機に合わせたハイレゾのフォーマットで再生するといった利用を紹介している。

 このほかにも、ティアックのUSB搭載ターンテーブル「TN-350」などでアナログレコードをパソコンに取り込んだ後、TASCAM Hi-Res Editorで曲ごとに分割したり、DSDに変換してUSB DAC/ポータブルプレーヤーなどを使って楽しむといった使い方も提案している。また、DSD配信で購入した楽曲を、iPodなどDSD非対応のプレーヤーで聴くための変換ソフトとしても活用できる。

 なお、64bit版のWindows 7/8/8.1に同ソフトをインストールした場合、他のアプリケーションが起動しなくなる不具合があることを6月18日に発表。対象ユーザー向けに、今後修正版を提供すると予告している。

 既に不具合が発生しているユーザーに対しては、DLLファイルのリカバリを行なうことで正常に戻せることを案内している。リカバリは、Microsoftのダウンロードセンターで[ダウンロード]をクリックして表示されるプログラム選択画面で[vcredist_x64.exe]を選択してダウンロードし、ファイルを実行することで可能。

【6月18日更新】ティアックから、64bit版Windowsにおける不具合が発表されたため、記事に追記しました

イン/アウト点を指定して変換と書き出しが可能
結合
エクスポート画面

(中林暁)