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オンキヨー、PC使わずハイレゾをダウンロードする小型コンポ。DSD 11.2MHz対応

 オンキヨー&パイオニアマーケティングジャパンは、オンキヨーブランドの新製品として、コンパクトなネットワークCDレシーバー「CR-N775」と、2ウェイのブックシェルフスピーカー2機種「D-112NFX」、「D-012EXT」を12月上旬に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は「CR-N775」が60,000円前後、「D-112NFX」が46,000円前後、「D-012EXT」が27,000円前後。

ネットワークCDレシーバー「CR-N775」と、スピーカー「D-112NFX」を組み合わせたところ

 カラーバリエーションは、「CR-N775」がシルバーとブラック、D-112NFXがブラウンとダークブラウン、D-012EXTはブラウンのみとなる。

ネットワークCDレシーバー「CR-N775」

 「コンパクト Hi-Fi」をコンセプトとしたCRシリーズの製品。CDプレーヤー、ネットワークプレーヤー、USB再生、ラジオチューナ、アンプを一体化している。

 有線のLAN端子を備え、ネットワークプレーヤーとしてDSDは11.2MHzまで、PCMはWAV、FLAC、Apple losslessの192kHz/24bitまでの再生が可能。USBメモリに保存したハイレゾファイルも再生できる。

 また、スマートフォンなどを使用し、音楽配信サイトのe-onkyo musicから購入したハイレゾ音源を、PCを介さずに、CR-N775に接続した別売HDDに直接ダウンロードする「e-onkyo ダウンローダー」機能も搭載する。

 Bluetooth機能も備え、スマートフォンから手軽にワイヤレス再生が可能。インターネットラジオのTuneIn、radiko.jpにも対応し、有料サービスのradiko.jpプレミアムにも対応可能。音楽ストリーミングサービスのSpotify Connect、AirPlay、Chromecast、DTS Play-Fiもサポート。

 スマートフォンなどにインストールした「Onkyo Music App」から、端末内やDTS Play-Fi対応サービスの楽曲をCR-N775から再生できる。

 旭化成エレクトロニクスの32bitプレミアムDAC「VERITA」シリーズ「AK4490」を搭載。歪低減技術により、業界最高水準の低歪特性を実現。音質劣化を極限まで低減したという。ラジオはワイドFM対応に対応。40局のプリセット機能も備えている。

ネットワークCDレシーバー「CR-N775」と、スピーカー「D-112NFX」を組み合わせたところ

 アンプ部には、独自開発のパルス変換技術「3-state Bitstream」を搭載。一般的なスイッチングアンプでは信号波形が2値(+、-)であるため、信号幅を可変させる必要があり、歪の発生やスピーカーの逆起電力の影響を受けやすいという課題があった。

 これを解決するため、オンキヨーは独自にパルス変換回路を開発。信号波形を3値(+、0、-)に変換し、信号幅を変えることなく伝送可能なシステムを構築。歪やスピーカーからの悪影響を大幅に低減し、元の音楽波形に近い理想的な波形生成により、「楽器のニュアンスや演奏の空気感まで再現する豊かな表現力を実現。パワフルでダイナミックな音を再生する」という。最大出力は40W×2ch(4Ω 1kHz 2ch駆動時)。

 回路基板はアンプ部、アナログ部、デジタル部、電源部をそれぞれ別のブロックにレイアウト。それぞれの信号に影響が及ばないような注意を払った回路設計になっている。

 さらに、シャーシとリアパネルに導電性の高い素材を採用。これによりグランド電位が安定し、音質向上に寄与している。

 入力端子は光デジタル×1、同軸デジタル×1、アナログライン(RCA)×1。出力はスピーカーターミナルに加え、アナログライン(RCA)、サブウーファプリアウト、ヘッドフォン出力を備えている。

 情報量の豊富なカラーLCDと、JOGダイヤルを搭載。ハイレゾファイルの選曲や、インターネットラジオのチューニングなどに活用できる。消費電力は36W、待機電力は0.5W。外形寸法は215×295×117mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は2.7kg。

ブックシェルフスピーカー「D-112NFX」、「D-012EXT」

 どちらも2ウェイのブックシェルフスピーカーで、3cm径のリング型ツイータと、10cm径のコーンウーファを採用している。

 D-112NFXのウーファには、鉄の1/5の軽さで5倍以上の強度を持つというセルロースナノファイバーを配合した、独自開発のONF(Onkyo Nano Fiber)振動板を採用。「量感があり立ち上がりのよい低域再生を実現した」とする。

 ユニット中央には砲弾型のイコライザを装備。 周波数特性の乱れを抑制し、滑らかでスピード感のあるサウンドを再生。さらに高レスポンス化を目指し、独自の研究開発によって判明した、ONF振動板の表面に墨を塗布する方法も使い、表面の伝搬速度を向上させ、ヤング率・内部ロス・SN比の改善を実現。「抜けが良く分厚い低音再生を強化することに成功」したとする。墨には、最も効果があるという、400年の伝統を誇る奈良の老舗・古梅園の紅花墨(こうかぼく)を使っている。

 D-012EXTのウーファには、N-OMF振動板を採用。強靭で固有ノイズが少ない不織布のコットンをベースに、 アラミド繊維をハイブリッド成形した自社開発の振動板で、中央には砲弾型のイコライザを装備する。

スピーカー「D-012EXT」

 ツィータのリング型振動板は、どちらのモデルも振動板の中央部を駆動ポイントとするバランスドライブ構造を採用。20kHz周辺においてもスムースな駆動を実現。「振動板の分割振動に頼らない為、音の芯が太く鮮明になり、スタジオの録音現場にいるような生々しい音楽再生が可能」とする。

 なお、上位モデルのD-112NFXは、ツィータ部のネットワークにドイツWIMA製のフィルムコンデンサを使っている。

 エンクロージャのバスレフダクトには、独自のAERO ACOUSTIC DRIVEを採用。こもりのない質感豊かな低音を追求した。さらに、ダクト部をキャビネットと別パーツにする事で、振動干渉を低減している。

 インピーダンスは6Ω、再生周波数特性は60Hz~100kHz、クロスオーバー周波数は3kHzで2機種共通。外形寸法と重量は、D-112NFXが162×272.5×274mm(幅×奥行き×高さ)で、4.9kg。D-012EXTが、148×258.5×264mm(同)で、3.6kg。