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ドコモのAIがサッカーのシュート映像を自動抽出。「スポーツ動画センシング」試験導入

 NTTドコモは、サッカーのシュートやゴールシーンなど、スポーツ競技を録画した映像から自動で特定のシーンを抽出するAI技術「スポーツ動画センシング」を開発。同技術と「マルチアングル自動録画システム」を連携したトライアルを、2月1日からサッカードットコムと共同で行ない、「FUTSAL POINT 両国インドアFコート(両国コート)」に導入する。民間のフットサル施設に自動録画システムを導入するのは日本初となる。

マルチアングルカメラの映像から、AIがシュートシーンなどを自動抽出

 サッカードットコムが管理する両国コートに導入される自動録画システムは、複数のアングルの映像をフルハイビジョン(1,920×1,080ドット)で自動録画し、その場でプレーヤーが競技映像をタブレット端末などから視聴できるというもの。

 ドコモの「スポーツ動画センシング」は、NTTグループのAI「corevo」を構成する技術。競技映像からプレーヤーやボールなどの動きを自動で検知して、プレーヤーの追尾や、シュート・ゴールシーンの自動抽出ができる。トライアル期間中は、両国コートのレンタル利用時や、サッカースクールにおけるコーチング補助ツールとして実際に体験可能。「マルチアングル自動録画システム」は、複数台のカメラで自動録画を行なう製品を、法人企業向けにドコモがチューニングして提供する。

マルチアングル撮影映像のタブレット/スマホ視聴イメージ

 競技映像を用いて、戦術上重要なポイントを選手と共有したり、競技中の選手の位置を自動で把握するなど、ICTによるスポーツのサポートは、プロやハイレベルなアマチュアでは既に導入されている。今回のシステムは、アマチュアプレーヤーやジュニアチーム、スポーツスクールの選手もタブレット端末などを使って視聴でき、自身のプレーを映像で手軽に振り返ることができるという。

 トライアルを通じて、サッカードットコムは自身の管理する施設で新たなスポーツ体験を提供。ドコモは、研究開発部門・法人営業部門で組織横断的に構成した混成チームが顧客の課題解決を図る取り組み「トップガン」において「スポーツ動画センシング」を最適化。スポーツ施設に向けた商用サービス提供を目指す。