ソニー、VAIO夏モデルに「BD-Live」作成対応ソフト

-BDからネット経由でWebアルバムや地図を表示


VAIO type J

4月18日より順次発売

標準価格:オープンプライス

  ソニーは、PC「VAIO」シリーズの2009年夏モデルとして、24型ワイド液晶を採用した「type L」など5シリーズを発表。4月18日より順次発売する。

 OSとして、Windows Vistaの64bit版対応がtype C/N/S/Jにも拡充したことが特徴で、メモリも標準で4GBとなった。AV機能的にはプリインストールされているオーサリング/ライティングソフト「Click to Disc Editor」がバージョン2.0にアップデートされたのが特徴で、BDドライブ搭載モデルでは、世界初のパーソナルコンテンツ向けのBD-Liveディスクの作成が可能になっている。

 BD-Liveはネットワーク経由で映画の特典コンテンツを配信したり、ネットワークゲームなども利用できる技術として、映画のBDビデオソフトなどに採用されている。

「Web Album機能」と「Map View」機能が利用可能

新着画像の告知もできる
 バージョン2.0では、「Web Album機能」と「Map View」機能が利用可能。「Web Album機能」では、作成したBDビデオからBD-Liveを使い、Web上に登録したオンライン静止画アルバムをBDプレーヤーから表示できる。

 例えば、子供の遠足などのイベントを動画/静止画で撮影したものをBDにライティングし、祖父母に送付。祖父母宅ではその動画/静止画が観賞できると同時に、ライティング後に行なわれた運動会の模様を撮影した静止画を、ネット経由で、BDプレーヤーで観賞するといった使い方ができる。オンラインに新着画像がある場合に、画面上に告知を出すことも可能。

 対応するオンラインアルバムはPicasa Webアルバムと、Windows Live FrameITの2種類で、Windows Live FrameITは発売後のアップデートにより対応予定。なお、IDやパスワードを入力してのログイン機能には対応していないため、公開設定したWebアルバムのみ表示できる。

 アップデートで提供予定の機能「Map View」は、GPS情報付きの動画/静止画をBDにライティングすると、再生時にBD-Live経由でBDプレーヤーから地図表示(Googleマップ)が行なえるというもの。地図を全画面表示し、その場所で撮影したコンテンツを並べる「マップビュー」と、映像の上にPinP(子画面表示)で撮影場所の地図を表示する「マップウインドウ」機能が利用できる。

 PMB(Picture Motion Browser)で実現しているものと同様の機能で、PMB内のコンテンツにGPS情報が付いていれば、ライティング時に自動的に「Map View」が追加される。そのため、「Click to Disc Editor」で特別な操作をする必要はない。

映像の上にPinP(子画面表示)で撮影場所の地図を表示する「マップウインドウ」

地図を全画面表示し、その場所で撮影したコンテンツを並べる「マップビュー」

 従来バージョンから引き続き「BD-J」に対応し、多彩なメニューが作成可能。異なるアングルで撮影したクリップを1枚のディスクにライティングし、シンクロ再生させたり、撮影日などでコンテンツを整理して表示するカレンダービューなども利用できる。

 液晶一体型の「type L」は、24型ワイド、1,920×1,200ドット液晶を採用した「VGC-LV72JGB」(5月2日発売/実売約28万円前後)、「VGC-LV52JGB」(4月18日発売/実売約25万円前後)と、20.1型ワイドで1,680×1,050ドットの「VGC-LN72JGB」(5月2日発売/実売約24万円前後)と「VGC-LN52JGB」(4月18日発売/実売約20万円前後)を用意。いずれも地上デジタルチューナを2基搭載。「VGC-LN52JGB」以外はBDドライブを搭載する。

 録画や視聴用ソフト「Giga Pocket Digital」をプリインストール。ダビング10にも対応。VGC-LV72JGB、LN72JGBでは、「VAIO AVC トランスコーダー」を利用した高速トランスコードも可能。VGC-LV72JGBはHDMI入力も備えており、ゲーム機などの映像を表示することもできる。

 OSはWindows Vista Home Premium 64bit版。CPUはCore 2 Duo E7400(2.80GHz)で、メモリは4GB。HDD容量が全モデル1TB化されたほか、最上位のLV72JGBは、GPUがGeForce 9300M GS(256MB)から9600M GT(512MB)に強化。それ以外のモデルはチップセット内蔵のIntel GMA X4500HDを採用している。

 そのほかにも、BDドライブ搭載モデルを含む、ボードPC「type J」や、15.4型ワイド液晶を採用したノートPC「type N」、14.1型ワイドのノート「type C」、13.3型ノートの「type S」などが発表されている。

type Jtype N

type Cにはオーナーメイドモデルにクロコダイル柄が追加。写真はそのバリエーションの1つである「ピンク」モデル


(2009年 4月 7日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]